こんにちは。今日は(ここ東京は)いい天気です。(しかも華金!)
木曜日の診療で感じた「問題診療」をもう一つ紹介します。(昨日は「癌を疑うべき所見を(小さいから?)簡単に良性とした」問題診療でした)
患者さんは「脇のしこり感、挟まった感じ」が主訴でした。
年齢は40歳代。
QAのヘビー?閲覧者なら、『ああ、あれね。(腋窩副乳に対する)更年期のホルモン刺激症状だよね。』と、ピンときたと思います。
実際に、患者さんの気になる部位は「(腋窩)副乳そのもの」であり、(腋窩リンパ節も含め)全く異常はありません。
何故、この患者さんが当院を受診したかと言うと…
前医を受診した際に、『現時点で異常は無いと思うけどよく解らない。 念のため3か月に来て』
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これなんです。問題は。
このような「曖昧な」診療が世の中に溢れている。とても困ったことです。
「現時点で異常は無いと思うけど」というセリフに(とりあえず)安心するタイプの患者さんもいる(多い)とは思いますが、
比較的「心配性傾向がある」患者さんにとっては、「原因が解らない。 3か月後経過観察⇒もしかして悪性の可能性もある?」みたいに心配されるのです。
★ 実際、この患者さんもそのように心配されて、当院を受診されたわけです。
無論、私は「更年期に伴う(腋窩副乳に対する)女性ホルモンの刺激症状。100%心配ありません」と断言してあげました。
そして患者さんはとても、安心して帰路につきました。
きちんと症状と所見を理解して、自信をもって診療できる乳腺外科医が世の中に増えてくれれば、このような(ある種)悲劇が無くなるのに…