乳癌学会 2020
本来ならば、今日は私は名古屋会場へ行かなくてはいけなかったのですが幸い?web開催となったので、今日もめでたく診療があります。
専門医を維持(点数制です)するために毎年必ず「乳癌学会」と「乳癌学会関東地方会」には発表しているのですが、本来なら12月第1土曜日に開催される筈の「乳癌学会関東地方会」の案内が「準備中」のままフリーズしています。
来年、開催なのかなぁ?
「出血」と「切り取り線」
少し、調子に乗ってこの話題を今日も続けます。
手術にとって「切り取り線」が見えるような「場の展開」が重要だとお話ししました。(まるで研修医に講義している気分ですね?)
そこで、重要な要素がもう一つあります。それは「術野から目を離さない」ことです。
私が、助手の先生の技量を評価するポイントは「糸結びの上手さ」ではありません。(本来糸結びは助手の役目なのですが、実は私が1人2役しています。その方が「結果」早くて正確なので)
注目しているのは「視線を術野から離していないか?」です。
せっかく、術野を展開(切り取り線を綺麗に出す)していても(術野から目を離した途端)左手の緊張は微妙に変化してしまいます。
すると、視線を術野に戻すたびに、展開を再調整するということになります。
この場合、(ずれた切り取り線となるために)切り取り線とは異なった部位を切離することになり無駄に出血するか、もしくは(再度)切り取り線を調整するために、また展開を調整し直すか?のどちらかになります。(どちらも手術時間を無駄に長くする元凶です)
助手の先生は、皆一様に「器械出しの看護師の方に手だけ出せばいいのに」その看護師の方を振り返るのです。
例えば術野から目を離さずに、「鋏ください」と右手だけ出せば、そこに機械出し看護師は鋏を握らせるのですが、(どうしても)看護師を振り返ってしまうのです。
『目線術野から離すな』と、注意するのですが、どうしても気になるようです。
目線を離すたびに、改めて自分のやるべきことがリセットされてしまう。
皆さんもこれから、医療ドラマを観る際には「術者の目線」に注目してください。
織田裕二も「メス」といいながら、「器械出しの看護師」の方を振り返ったような…
年齢 30-39歳
入院期間 3日間
痛み 2
初診をしてから入院、手術と迅速な診療をして頂きました。術後にあんなに病室に足を運んで下さらうとは思いませんでした。インターネットの乳がんプラザで田〇先生の”自分の身は自分で守る”という文言に動かされて受診しました。受診を決めて良かったと思います。病理の結果は心配ですが、どんな結果でも受け入れようと思えるように努めています。まずは今回の入院手術について感謝しております。