今日は3.11 仙台に居た私にとっては特別の日です。
ただ今日は当院の「創立記念日」でもあり、(そのため)診療は午前中で終わりです。
通常は、「午前:抗がん剤外来」「午後:手術病理説明外来+乳ぷら外来」+(隙間に)予約外診療 なのですが、本日は午前中だけなので「予約外診療のみ」です!
年齢 50-59歳
入院期間 2泊3日
痛み 0 ごくたまに鈍痛を覚えますがほとんど気にならない程度です。
おかげさまで手術をしていただいてから3週が過ぎましたが、ほぼ術前と変わらない生活ができています。
これもすべて田〇先生の神がかった技術と先生に診て頂けたこと精神的な安定感を得られた結果だと深く感謝しています。
今後とも宜しくお願いします。
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素敵な似顔絵付きでした。
ありがとうございました。
それでは、長いお便りが届きましたので、まずはじっくり読んでみてください。
年齢 40-49歳
入院期間 3日間
痛み 2
田〇先生
いつも大変お世話になっております。
この度、左腋窩リンパ節腫大に伴い、腋窩鎖骨下郭清の手術 注 1 )を〇月〇日にしていいただきました。短期の入院と心身に負担の少ない先生の手術のおかげで、1か月経った現在、落ち着いた気持ちで日常生活を送ることができています。本当にありあとうございました。
2018年〇月の右乳房全摘(他院、温存術後再発)の際に、他院から転院して田〇先生に手術をお願いしましたので、今回で田〇先生に2回目の手術をしていただくことになりました。
がんの手術を何度もすることは喜ばしいことではありませんが、
・再発を早めに発見できたこと
・手術が可能な状態であったこと
・田〇先生に手術で2度も助けて頂けたこと
は「不幸中の最大の幸運」であったと、深く感謝しております。ありがとうございました。
私は自分の病状に関して、いろいろと頭で考えすぎてしまったり、また、不安や緊張であまり上手く質問や感謝を言葉にできていない傾向があると感じています。
明日〇月〇日は、病院で先生から病理結果や今後の治療方針をお伺いする予定ですので、おそらくまた先生の前で同じような状況になることも考えられますため、このたび前もって?感謝の気持ちや退院後の経過を文章化し、ご報告させていただければと思いました。お時間に余裕がありますとき読んでいただけたら幸いです。
■退院後の経過についてご報告
この度の手術(2020年〇月〇日:腋窩鎖骨下郭清(レベル3まで)
・退院後、以下のような状況でした。
【退院当日~3日目】左脇~上腕~肩の痛みが強い(痛みレベル4)が、痛み止めを飲めば我慢できる。疲れはするが、重い物を持つ以外以外の日常的なことは自分でできる。
【4日目~】左脇~上腕~肩の痛みがやや軽減、痛み止めを飲めば安心。仕事開始。
【8日目~】痛みが全体的に軽減(痛みレベル3)。時折、強い痛みあり。外側のテープが剥がれた。テープかぶれで痒い。
【10日目】社外の打ち合わせ(2時間程度)に参加。強い痛みはテー下が少し膿んでいるのかもしれない。(表皮に近い辺りが痛いような)。細いテープも徐々に剥がれてきた。
【11日目】左脇の深い部分が時々痛くはなるが、夜には痛み止めを飲まずに済んだ。
【12日目~】左脇の深い部分の痛みはあるが、他は軽減。上腕外側のしびれはあり。体調が戻ってきている感覚あり。
【16日目】痺れはあるが、痛みはだいぶ楽になる(痛みレベル2)。痛み止めはあと2回分
【18日目】社外の打合せ(終日)も問題なく参加できた。左脇の痛みも軽減。痛み止めを飲まなくても不安がなくなった。テープ痒みはガマン。
【19日目】テープが痒く、ほぼ浮いている感じなので剥がしてみた。乾いて良い感じ。痛みレベル1
【27日目】短時間であれば右向きに寝返りできるようになった。よる痛みで起きなくなった。左上腕外側のしびれも軽減。痺れ度合いを例えるなら、かつて右腋窩郭清(レベル1した際、3年かかり漸く軽減した痺れ感と同程度(郭清レベル3だったのに驚き)。痛みはほぼなくなる。
・2泊3日の短期入院で住み、痛み止めを飲めば日常生活にすぐ戻れたことについて、自営業でもある自分にとって精神衛生上とてもありがたかったです。(仕事関係者には、自分が癌であることは伝えていない為)
他院で以前、右乳房温存手術(初発)したときはドレーンを入れ、1週間近い入院でした。その時は、術後の傷の痛みよりもドレーンが痛くて辛かった記憶がありますが、田〇先生の手術(前回:右全摘、今回:左腋窩鎖骨下郭清(レベル3))では、いずれも2泊3日で痛みも少なく、退院することができました。
入院期間が長くなれば、自分自身の気持ちも「患者だぞ」ふうになってしまいがちですし、家族にとっても、お見舞いや不在の間の生活において負担が増えてしまうので、早く退院が出来、痛みが少ない手術をしていただけたこと、本当に感謝しております。ありがとうございました。私が元気な様子で、予定通り家に帰ってきたことで、家族もホッとしていたようです。
■なぜ、自分は、いろいろと頭で考えてしまいがちなのか
(性格もあるのかもしれないが、)
①乳癌に対する知識や理解が浅い。
②自分なりに調べても、全体像のどこに自分がいるのかが分からない。
③他院時代に、主治医に頼り切っていた(「のに」再発してしまったor 「ために」再発してしまった?)と言った過去の経験からまだ感情が脱出できていない。
④(真面目にちりょうしてきたつもりだが再発してしまった)自分を責める気持ちがある。
と言ったことが原因で、見えない不安に駆られてぐるぐるとネット検索などをしてしまうことが原因と思われる。
対処として、
①⇒標準治療について浅くてもよいので学ぶ「乳癌診療ガイドライン(患者向け)」などの書籍がよいかも。
②⇒先生の話を聴く、効いて解らないことそのままにしない。聞いて理解できるように①で備える。
③⇒感情への執着を手放す努力をする。(過去はどうしようもない)。しかし、生きる執着は手放さない。
④⇒攻めどころが違っていることを理解する。むしろ、頑張る自分を自分が評価する。前を向く。
それでも冷静になれず、上手くいかず、もし先生や家族に迷惑をかけてしまうときは、素直に謝りたいと(謝る気持ちを持ちたいと)思います。
また、これまで先生にも、嫌な思いをさせてしまっていたら、申し訳ありません。
■余談ですが…特に③について
〇〇病院の信頼していた主治医に、3年ほど再発と疑わしく思う兆候(術後の傷周辺のただれやかゆみ)について複数回訴えましたが、皮膚の軟膏を処方されるだけで詳しく診て頂けなかった印象でした。術後5年を迎える直前に、明らかなシコリとなった状態で再度訴えたところ、ようやく検査していただくことができ再発がみつかった 注 2 )わけですが、その先生が「〇△(有名大病院)病院」の所属医になったことから、
・手術は「〇△病院」で実施することになるので、私に執刀してほしいなら紹介状を書きますから、転院してください。
・「〇△病院」はとても有名な病院なので、転院できることは結構ラッキーです。
・「〇△病院」はチーム医療なので主治医が2人いますから、執刀も私とベテランの先生2名でやります、もし私のことを信用できなくても、2人の意志の芽がありますから安心です。
といった話がありました。その結果、一度は「〇△病院」に転院し、手術を予約・検査までしましたが、転院に至る経緯・転院後のその先生の発言や様子から有名病院だから、信頼してきた先生だから、と微妙な違和感に乗って流れて行ってもいいものだろうか、と感じWebで情報収集をおこなったところ、田〇先生のブログに辿りつくことが出来ました。
前置きが長くなりましたが、前院の経験から、残念ながら良くも悪くも疑い深い頭になってしまったことが、複雑に考えるようになってしまった原因かもしれません。
最後の診察の再、「江〇川病院の田〇先生に紹介状を書いていただきたいです」と伝えた私に、以前の主治医は「また、〇△にもどってきたいと思ったときは、ご遠慮なく連絡いただければ」とおっしゃいました。一見優し気な言葉かもしれませんが、私にとっては、転院しても治療が終わらないような言葉はかけてほしくなかったし、私が希望を見出した田〇先生と言う医師の選択を、患者を信用していないのだと感じ、悔しかったです。
患者にとって、どんな病院・どんな医師がよいのかは、自分の心と自分の手の中にあることなのだと気づいた瞬間でした。
不勉強な患者で恐縮ですが、田〇先生を頼りにしています。
これまでありがとうございます。これからもお世話になりますが、宜しくお願いしたします。
前半は(今回の)手術に対する感想と術後経過。
その後の、(局所)再発した経緯と前医でのいきさつについて
この部分は、転院の際に患者さんから、経緯を聞いてはいますが、ここまでの心の動きは、(直に話すのではなく)手紙だからこそ鮮明に表現されています。
左腋窩リンパ節腫大に伴い、腋窩鎖骨下郭清の手術 注 1 )
⇒これは右乳癌の(対側)左腋窩再発となります。
通常、乳癌の右と左は「天と地ほども遠い」わけで、「ありえない」ことです。
『今週のコラム 205回目 私が本当に言いたいのは『普通の乳癌で「対側転移」はありません。』という事実なのです。』
を読んでいただくと、今回のことも理解できます。
3年ほど再発と疑わしく思う兆候(術後の傷周辺のただれやかゆみ)について複数回訴えましたが、皮膚の軟膏を処方されるだけで詳しく診て頂けなかった印象でした。術後5年を迎える直前に、明らかなシコリとなった状態で再度訴えたところ、ようやく検査していただくことができ再発がみつかった 注 2 )
⇒『今週のコラム 152回目 「あー、頼りなさそう。」そう思える相手でも、一生懸命やってくれる姿があればまだ救われるのですが…』を読み返してみると(勿論、別のケースなのですが)
似ているように思います。