遅ればせながら 8854について
ライフバードさんの以下の疑問に対して(回答というよりも)コメントします。
『脇高リンパ節は何もしなかったということでしょうか?転移があってもそのままということでしょうか?あと、臨床試験と。。?専門用語がわからないのですが、全摘後、脇高リンパについては処置はなしなのですか?』
⇒ステージ4乳癌(遠隔転移あり)に対して「手術は意味があるのか?」という臨床試験のようです。
8854さんは「手術群」に入ったようですが、(リンパ節転移があったのに)「リンパ節郭清されていない」ようです。
その臨床試験で規定されている「手術群」なるものが、「原発巣を切除、しかし腋窩郭清はしない」となっているのか、(もしくは)「原発巣を切除、腋窩郭清するかどうかは自由」なのかは不明です。
腋窩郭清(腋窩鎖骨下郭清を含む)については、(患者さんによって)程度は様々であり、(実際のところ)執刀医によってその「限界も様々(同じ患者さんを執刀したとしても、医師により「取りきれる」レベルが違うということ)」なので、(おそらく)『腋窩郭清については自由』なのだと思います。
★ しかし(結果として)腋窩再発(正確には最初から転移していたので「腋窩再燃」と言います)し、それが8854さんにとっての「患肢の痺れ」という最大のQOLを損なう原因となっているわけです。
生命予後に影響するのか?はケースバイケースだとは思いますが、(統計で有意差は出ないとしても)間違いなく、それで生命予後が改善する患者さんは要る筈だし、8854さんのように(腋窩郭清しておけば)現在のようなQOLを損なうことも無かったのでは?(少なくともその可能性はある)と思います。
私自身は、(仙台時代)腋窩再発で著しい患肢浮腫及び疼痛の患者さんを経験しています。
因みに、その方は「目に見えるリンパ節はない」のだけど、(おそらく)節外浸潤した(リンパ節由来の)癌細胞が腋窩で(塊を作らずにリンパ管や腕神経叢に浸潤し、リンパ浮腫や疼痛の原因となっていると考えられました)
その意味で、8854さんの場合も主治医から『リンパ節の腫れが原因とは考えられないが』と言われてはいますが、(画像上はっきりしなくても)腋窩リンパ節が原因では?と思い、
『治療効果を期待しましょう。』とコメントしたのです。
(私自身は)そういった経験の積み重ねが「局所は重要」という信念に繋がっているのだと感じます。
〇 手術の縮小化
センチネルリンパ節生検が一般化された現在、これは正しいと思っています。
リンパ節転移が無い人に、一律郭清では、不必要な損傷を与えるだけ(デメリットが勝る)からです。
ただし、実際に転移がある(もしくは術前化学療法前に「あった」)リンパ節を「そのままにする」という発想は如何なものか?
そのような臨床試験をする者にとっては「センチネルリンパ節生検が正しい」のだから、(その先の)『転移したリンパ節も、そのままでいんじゃね?』となるのでしょうが、(私から見れば)全く別次元の話です。
前者は「無さそうだから省略」であり、後者は「(確実に)有る、もしくは「有った」ものを省略」ということなのです。
年齢 40-49歳
入院期間 4日間
痛み 2
転院希望してすぐ診察、そして手術をして頂きありがとうございました。入院中は何回も診察に来ていただき、不安もなくとても嬉しかったです。退院してすぐに家事が出来ました。素晴らしすぎます。田〇先生に感謝!!そして信頼尊敬しています。江〇川病院の皆様にも感謝です。今後の治療も宜しくお願い致します。