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今週のコラム 154回目   乳腺の厚みのある部位(A)では皮膚から遠くて「米粒大は絶対に触れません

こんにちは。

今週末、いきなり秋になりました。

皆さん風邪に注意しましょう。

 

「お知らせ」で出しましたが、「生検枠」を増設しました。

私が日々診療やQandAで回答していて一番残念に思うのが「診断の遅れ」と感じているからです。

 

「小さいから、生検できない。経過観察ね」

そんな診療をしていたら、「いつまで経っても、上手くはならない。」

私が15年前、東〇公〇病院に来て感じた(大学病院とは圧倒的に異なる)Quality『こんなに、小さいのに生検(当時は細胞診でしたが)するのか?』

そのQualityを伝承していくのが私の役割なのです。

 

「違いがわかる男 続編 ダバダーダバダー、ダーーー♫」

もう一つ、大事なものを忘れていました。

 

[caption id=”attachment_39374″ align=”alignleft” width=”300″] DSC_0176[/caption]

 

サンテ メディカル12です。

一度、間違って10(成分が2つ少ないようです)をつけたら…

 

 

 

 

 

 

「何じゃ、こりゃ!(太陽にほえろの松田優作風に)」

(12と10では)全然違ったのです。

 

 

 

 

 

〇触診の限界

「米粒大のシコリ」と気にされる方がいらっしゃいます。

私は「ビー玉以上でない限り、気にしないように」とコメントしています。

 

多い例として、乳輪部の「米粒大」があります。

実際に診察してみると…

この部位の殆どが「乳輪腺(皮膚の皮脂腺):モントゴメリ腺」の肥厚です。

また、乳頭に向かって(合流して)太くなった「乳管」を触知しているケースも多いです。♯この部分は乳腺自体も(その表面の)皮下脂肪も厚いので『米粒大の乳癌は絶対に触れません』

 

それでは乳腺の端(乳房を山に例えるなら裾野)はどうなのか?

ここは、(乳腺が薄いので)「皮下脂肪が薄い痩せた女性」には唯一「米粒大」も触れます。

乳腺は左図のように、山のようになっています。(乳頭が頂上)

乳腺の厚みのある部位(A)では皮膚から遠くて「米粒大は絶対に触れません」

それに対し、乳腺の端である薄い部位(B)では皮膚のすぐ裏だから「米粒大も触れる」のです。

 

 

実際の例で見てみましょう。

これは、「お知らせ」の「〇 確定診断枠(生検枠)を創設しました。 まずは秘書メールで申し込んでください。」の症例です。

症例3の記載の中で『「痩せた方」であることと、「乳腺の端の端」にあったことで、この大きさ(4mm)のシコリを自覚できたようです。』とコメントしました。

 

(症例3)

殆ど乳腺がなく、皮膚のすぐ裏に腫瘍があり(すぐ裏が硬い筋肉でもあるため)皮膚の上から触知しやすいことが感覚的に解りますね?

 

 

 

 

 

(症例2)

一方で、この症例では「皮下脂肪や乳腺」が厚く、皮膚の上から触知しようとしても困難であることが容易に想像できますね?