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今週のコラム 79回目 血性分泌で半年以上(前医で)経過観察されている場合、今からでも遅くありません。早期発見が重要なのです。

ゴールデンウィーク、皆さんどうでした?

天気もよく、楽しめたでしょうか。

 

5月3日 早朝、快適に日光へ(の筈が…)

大渋滞。大渋滞。

「あれっ? 何かが違う。」

「連休だからって、混み過ぎじゃない?」

暫くして気づきました。

 

よくよく考えてみると、最後に日光に行ったのは7年前(震災の前年だったので覚えています)

私の記憶の中の「日光」は、全て「仙台からの日光」だったのです。

 

仙台からでは…

渋滞と言っても「高(タカ)が知れている」

少しだけ早めに出発すれば「スイスイスイ」

そんなイメージだったのです。

 

それが、ここ「東京からの日光」は、全く違ったのです。(当たり前ですね)

そうなのです。

「東京からの日光」は、「人口も、交通量も、全く違う」のです。

 

◎東京一極集中 何とかしてもらいたい(渋滞だけでなく)

人口減少社会となった日本、超高齢化社会、空家問題

解決策は「人工知能」と「地方分散」でしょう。

ピンチをただ嘆くのではなく、「チャンスに変えてやろう!」そんな力が必要です。

 

FMから流れたshort story

「ビル君。次の問題に答えなさい。君は今5ドル持ってます。そしてお母さんに3ドルくださいと頼みました。それでは今何ドル持ってる?」

「はい先生。5ドルです。」

「ビル君。君は足し算を全く理解していないね。」

「先生こそ。うちのお母さんを全然理解していませんね。」

 

 

○乳管腺葉区域切除

今年の乳癌学会が近づいてきました。(7/13~15 in 福岡)

年末年始に抄録を登録する際に、「solid papillary carcinoma」や「悪性葉状腫瘍」も候補にあったのですが、(一つに絞らなくてはならず)結局選んだのが『単孔性乳頭分泌を主訴として乳管腺葉区域切除を施行した37症例の検討』でした。

この37症例とは2016年の1年間での症例です。

昨日、そのスライドを作成していて気付いたのですが、癌は19%(異型atypiaを含めても30%)でした。

「あれっ? 何か違和感があるなぁ。」

ようやく、気付きました。

「今年(2017)に入って癌の割合が高い印象があるからだ。(だから「違和感」を感じるんだ。と)」と。

 

 

 

 

さっそく、調べてみました。

3月までの乳管腺葉区域切除の症例9例(4月は4例ありましたが、病理結果が出ていません)中、癌は過半数の5例(56%)だったのです。

9例の内訳(2017.1~3月)

癌(5例)

①pT1a(2.5mm)

②DCIS

③DCIS

④solid papillary ca non invasive

⑤DCIS

♯②~⑤は非浸潤癌であり、①のpT1a(2.5mm)を含めても「超早期」であることが特徴

良性(4例)

⑥intraductal papilloma(乳管内乳頭腫)

⑦intraductal.papilloma

⑧intraductal papilloma

⑨mastopathy with papillomatosis

 

★癌と良性を比較してみると

血性の割合 癌(5/5=100%)vs 良性(1/4=25%)

年齢(中央値)  癌(44歳) vs 良性(41.5歳)

♯こうみると、年齢は無関係で「血性」であることが重要なことが解ります。

 

★★ただし、改めて癌の症例をチェックしてみると分泌は「半年以上継続」して、その殆どが「一度、前医で良性として経過観察されていた」ことが解りました。

 

血性分泌で半年以上(前医で)経過観察されている場合、今からでも遅くありません。早期発見が重要なのです。