私が好きな作家は数人います。
その中で全巻読むほど好きなのは
以前ご紹介した「伊坂幸太郎」、名探偵ポアロで有名な「アガサクリスティー」、そして「村上春樹」です。
「ノルウェイの森」に始まり、「ねじまき鳥クロニクル」のような奇想天外なストーリー。確かに天才だと思います。
今日ご紹介したいのは、その中でも好きなものの一つ「海辺のカフカ」です。
自身、ランニングをしている村上春樹は、自分を重ねているような感もあります。
その中で私が好きな文章があります。
ある場合には運命っていうのは、絶えまなく進行方向を変える局地的な砂嵐に似ている。君はそれを避けようと足どりを変える。そうすると、嵐も君にあわせるように足どりを変える。君はもう一度足どりを変える。すると嵐もまた同じように足どりを変える。何度でも何度でも、まるで夜明け前に死神と踊る不吉なダンスみたいに、それが繰りかえされる。なぜかといえば、その嵐はどこか遠くからやってきた無関係ななにかじゃないからだ。そいつはつまり、君自身のことなんだ。君の中にあるなにかなんだ。だから君にできることといえば、あきらめてその嵐の中にまっすぐ足を踏みいれ、砂が入らないように目と耳をしっかりふさぎ、一歩一歩とおり抜けていくことだけだ。そこにはおそらく太陽もなく、月もなく、方向もなく、あるばあいにはまっとうな時間さえない。そこには骨をくだいたような白く細かい砂が空高く舞っているだけだ。そういう砂嵐を想像するんだ。
『自己検診』
みなさん(自分で触っても)「良く解らない」といいます。
何もかもが「しこり」に思えるし自己検診は難しい。「どうしたらいいの?」良く聞かれます。
『自分の正常な状態に慣れること』
これが全てです。
いきなり(触った事もないのに)「しこりの感触が解る」筈がありません。
それでいいのです。
解らないながら、「これが自分の正常な状態だ」と慣れる事が大事なのです。
毎月、毎月の積み重ねです。(月に1回で十分です)
そのうち、「これが自分の胸か」と指が覚えていく筈です。
そうすると、「いつか、本物のしこりができた時に」(そうならない事を願いますが…)「あれっ?こんなもの今まで無かった筈だ。」
それが自己検診なのです。
そしたら、「乳腺外科を受診」してください。
○触診だけでは(我々でさえも)「それが何かは解らない」のです。
エコーをして「質的」診断を行います。