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全摘手術をうけました

[管理番号:7756]
性別:女性
年齢:54歳
病名:
症状:

42の頃だったと思います。
左乳頭から出血があり、大学病院で診察していただきました。

乳腺腫でしょうと言われ、年に1度検診にかよい10年目にこれからは、2年後市の検診等を受診してくださいと 、そして2年半後の昨年11月に検診を受け異常なし。
今年6月左乳房内側下部にコロコロを感じ乳腺クリニックを受診し、最大1,6センチのシコリ数個と石灰化、生検の結果からstage2の診断を受け、手術の病院へ紹介をしていただきました。
その生検では、ホルモン剤が効くタイプ、HER2陰性ルミナルタイプとの説明でした。

手術の病院ではPETMRI等々の検査をし、stage1リンパ・遠隔転移なし、シコリの場所
から全摘出の手術をうけました。
術中センチネル検査を3つ、1つが怪しい?の結果からリンパ郭清をしました。
最終病理はこれから外来受診時に伺うのですが
ki67が術後病理をみてからになります。
先生のこれまでの経験から、私は根治を目指せる癌でしょうか?ホルモン剤は5年ということで始まりました。
今後の治療が気になります。
教えて下さい。
リンパをとって腕の突っ張りを感じながら不安でたまりません。
よろしくおねがいします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「私は根治を目指せる癌でしょうか?」
⇒勿論、根治の可能性の方が高いです。

 「術前診断1期」⇒「術中センチネルリンパ節生検陽性」ということであれば
  1B(センチネルが微小転移なら)~2期(腫瘍径が5cm以下、リンパ節転移3個以下)で治まりそうです。

  2期までは早期癌、再発率は20%以下でしょう。(1期なら10%以下)

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

左下部 乳がん全摘手術後 病理結果
性別:女性
年齢:54歳
病名:乳がん
症状:

先日は回答ありがとうございました。
本日術後病理が出て、抗がん剤治療を受けようと考えています。
病理の結果は
浸潤性乳管癌 充実型
浸潤径25㎜ 腫瘍径 30㎜
リンパ センチネル1/3 レベル1 0/7
pt2 pn1 cM0 ステージ2B
悪性度Ⅱ 波及度f リンパ管浸潤0 静脈侵襲0 切断断端 陰性
エストロゲン陽性100% プロゲストロン陽性80%
ハーセプト陰性 ki67 27.6%
ルミナルB との結果でした。

術前ステ-ジ1 転移無しだったのが、ステ-ジ2B・微小転移ショックではありますが。
完治を目指す治療の思いからホルモン治療(アリミデックス)に加え、これからTC療法抗がん剤4回を受けようと思います。

ただ、微小転移で、抗がん剤治療を受けない選択も有るのでしょうか?
10年前の医学とは違いますが、今後の再発率・完治を目指せる癌なのか?教えてください。
よろしくお願いいたします

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

質問者は「とんでもない」勘違いをしています。
「リンパ節転移=抗がん剤」と思っているのですか???
『今週のコラム 189回目 「リンパ節転移があれば抗がん剤をすべき」という古い考えが完全否定される日も近いのです。』~『今週のコラム 190回目 RSを用いれば、(今まで「リンパ節転移が陽性だから」という理由で抗がん剤治療されてきた)
かなりの数の患者さんを無駄な抗がん剤から解放できるのである』を是非、熟読ください。

今週のコラム 189回目 「リンパ節転移があれば抗がん剤をすべき」という古い考えが完全否定される日も近いのです。
今週のコラム 190回目 RSを用いれば、(今まで「リンパ節転移が陽性だから」という理由で抗がん剤治療されてきた)かなりの数の患者さんを無駄な抗がん剤から解放できるのである

「ki67 27.6%ルミナルB との結果」
⇒誤り。

 Ki67=27.6%は「グレーゾーン」です。
 ルミナールAなのか、Bなのか(化学療法による上乗せがあるのか?)はOncotypeDXしなくては解りません。

「ただ、微小転移で、抗がん剤治療を受けない選択も有るのでしょうか?」
⇒全くナンセンスな質問です。

 「リンパ節転移の有無」と「抗がん剤による上乗せ」は全く無関係です。(上記コラムを熟読ください)

 ★リンパ節転移があるから抗がん剤をするのではありません。(リンパ節転移があるのか?と抗がん剤が効くのか?は全く無関係です)

「今後の再発率・完治を目指せる癌なのか?教えてください。」
⇒『今週のコラム 188回目 このデータを見ても、まだ「リンパ節転移があると(ルミナールAでも)化学療法が必要だと思いますか??」』の最後の表をみてください。
 OncotypeDXをしないと、質問者がどれに当てはまるかは不明です。

 ただ、RS≦25ならば(抗がん剤をしなくても)ホルモン療法だけで95%以上根治となるのです。 (RSがそれ以上の場合には化学療法をすることで、それに近い値まで上げて行く事ができます)