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ステージが下がりました

[管理番号:598]
性別:女性
年齢:39歳

以前の質問はこちら

内容が新規のため、新規番号にしています。
管理番号501 乳癌と診断されましたが、転移が心配です。

 
先回は、ご丁寧なご返信をありがとうございました。
先生からのご返信を本当に感謝しています。
検査まで3週間ほどありましたので、(手術は1ヶ月半待ちでした)毎日不安な日々を送っています。
そんな中、先生からのお返事は私の精神的に大きな助けになりました。
毎日、寝る前これからのことを考えると不安になり眠れなくなります。そんな時、先生のお返事を何度も何度も読み眠りについています。
長くなりましたが、先生にお聞きしたいことがあります。
23,24日と造影MRI、骨シンチ、心電図、血液検査、レントゲンなどの検査があり(造影CTは3日の日にしています)検査後、手術前の診察がありました。
その診察で遠隔転移はないこと、腫瘍の大きさが2センチ、リンパの転移、全身の転移がないのでステージ1ですと診断されました。
先月の23日の日にエコーで診察してもらった時にはしこりの大きさは2.5センチで、その時、針で組織をとり1週間後の30日に告知されました。
その説明で、リンパには影が見られないこと、腫瘍が2.5センチなので、私の乳癌はステージ2からです。という説明を受けました。
しかし昨日の診察では、腫瘍の大きさが2センチで、リンパには影がないので(肉眼ではといわれました)ステージ1ですという説明でした。
私は、ステージが一つ下がったということで、うれしくて涙が出てしまいましたが、そんなことは普通あるのでしょうか。
あと、肉眼でリンパには影がないけれども、手術中検査をしてみて小さなリンパに顕微鏡でガンがあったら大きなリンパも取ることになります、と説明を受けましたがやはり私の場合もその確率は高いのでしょうか。
また、MRIなどの画像をみて、乳頭から離れているから温存手術をする予定ですが、もし乳頭にガン細胞があったら全摘になりますといわれました。やはりそうゆうケースも多いのでしょうか。
また、手術中にガン細胞がどこまであるかはどうやってわかるのでしょうか。
切除したしこりにガン細胞がどこまで入っているかは何か色を染めるのでしょうか。
質問ばかりしてしまって申し訳ありません。
長いまとまりのない分を読ませてしまって本当に忙しいところ申し訳ありません。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 「初診時2.5cm」と言われていたのが「2.0cm」と最終診断されたのですね。
 とてもいい事です。

回答

「2.5cm⇒2.0cm」「そんなことは普通あるのでしょうか。」
⇒あります。
 術前画像評価全体での再検討です。
 質問者の場合、腫瘍径についての画像診断として「超音波」と「MRI」を行っています。(CTでも測定できますが…)
 その2つの検査の結果の「総合的判断」でしょう。(最初の2.5cmという評価は、超音波のみの筈です)
 
「肉眼でリンパには影がないけれども、手術中検査をしてみて小さなリンパに顕微鏡でガンがあったら大きなリンパも取ることになります」
⇒この記載は誤記載(というか、担当医が話を簡略化した可能性もあります)なので、修正すると
   ↓
「画像所見ではリンパ節転移は疑われないが、術中センチネルリンパ節生検を行い、転移を認めたら追加郭清をします」となります。
 
「私の場合もその確率は高いのでしょうか」
⇒確率は低いです。
 (参考までに)
私の経験的なデータによると
①正常なリンパ節さえも殆ど画像上見つけられない
②正常なリンパ節に見える
③少し腫れているが、正常構造である。
④少し腫れているが、「転移というよりは反応性リンパ節の可能性が高い」
⑤少し腫れており、「反応性リンパ節よりも転移の可能性が高そう」
⑥腫れており転移の可能性がある
⑦間違い無く転移である。
 リンパ節の術前画像評価は上記①~⑦まであります。
 おそらく、(文面から推定すると)質問者の場合は上記①ないしは②だと思います。
 ①では転移の確率は1%未満、②では5%未満です。
 
「MRIなどの画像をみて、乳頭から離れているから温存手術をする予定ですが、もし乳頭にガン細胞があったら全摘になりますといわれました。やはりそうゆうケースも多いのでしょうか」
⇒少ないです。
 MRIはそのような事が無いように行っています。
 「MRI所見と実際の癌の進展」に乖離があれば、「安全な温存手術は不可能」です。
 きちんとしたマージンをとれば大丈夫です。
「手術中にガン細胞がどこまであるかはどうやってわかるのでしょうか。」
⇒術中に断端を「迅速病理診断」を行うと解ります。
 「端に癌細胞が無ければ」それより、乳頭側には無いことが解るのです。
 
「切除したしこりにガン細胞がどこまで入っているかは何か色を染めるのでしょうか」
⇒色を染める訳ではありません。
 前述した通り「切った端に癌細胞がないのか?」顕微鏡で調べるのです。
 断端(切除した端)に癌細胞が無いのか「迅速病理診断」を行うことで解るのです。