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40になってから指摘されたしこり

[管理番号:5882]
性別:女性
年齢:40歳
はじめまして。
〇〇と言います。
2年前に5ミリのシコリがエコーで分かった時、とんでもない不安におそわれましたがこちらのサイトを見てとても救われました。
素人は何も分からずガン宣告や死の恐怖に勝手に怯えるものと思いますが、こちらのサイトのおかげで素人にもわかりやすく情報を提供していただいて先生のご尽力には誠に頭が下がります。
私も含め、不安に駆られた感情的な問い合わせもあると思いますが、ご高名な先生でいらっしゃるのにも関わらず丁寧に答えられているご姿勢はただただ偉大で尊敬するばかりです。
幸い、5ミリのシコリは細胞診で良性で、2年間、乳腺専門医に半年間隔でエコーをしてもらっていて変化はありません。
ところが、先日、2年間指摘されなかった二つ目の5ミリのシコリが同じ左胸に発見されました。
今は細胞診の結果待ちです。
こちらで読むと40歳以降の新しいシコリは要注意とのことです。
私は40歳と3ヶ月弱です。
主治医がおっしゃるには前からあるシコリと形が似ているそうで、95パーセント良性とのことでした。
前からあるシコリは横長の楕円です。
新しいシコリも私が
画像を見た感じはゴツゴツはしていません。
①イレギュラーかもしれませんが39歳くらい?でできた線維腺腫なのでしょうか。
②それとも、2ヶ月前に授乳をやめたため、乳瘤なのでしょうか。
しかし、三才近い子なのでおっぱいはもうペチャンコでほとんど出てない状態でした。
③葉状腫瘍の可能性は高いのでしょうか。
葉状腫瘍だとすれば細胞診は良性の結果なので経過観察は半年で良いでしょうか。
それともバネ式の検査をお願いすべきでしょうか。
④ガンの可能性は高いのでしょうか。
貴サイトを読む限り、ガンだとしても5ミリだと根治できる大きさなので騒ぐことはないという理解でいいでしょうか。
でも年末の細胞診で結果のでる年明けの一月半ばまで表面上は母親として妻として職業人として明るく振舞いながら不安を抱えていられなそうなのでご迷惑を承知で質問しました。
申し訳ありません。
最後にもう一つ質問なのですが、エコーを自分でしてくださる乳腺専門医がよいと読みましたので今の主治医の先生にしたのですが63歳くらいで、エコーで今回は乳房を一周してくれず、問題のない右は270度くらいで終わったり、左に新しいシコリが見つかったらその場で細胞診してくださるのは有り難いのですが、その後の半周のエコーをして下さらなかったりして、いいのかな?と不安に思っています。
見る時間も今まで見てくださった数名の技師さんだと念入りに時間をかけてくださるのですが、主治医はかなりさっさとされる印象です。
開業している主治医は(乳腺専門医のほか消化器や外科の専門医も持っていらっしゃいます。
元基幹病院の外科部長です。)定年はないのでしょうが、⑤実際、何歳くらいまで高い精度のご診断をたまわれるものでしょうか。
私は田舎に住んでいて乳腺専門医は県内に数えるほどしかおらず、大病院に点在されていて乳腺専門クリニックではないとしても今の主治医の存在は大きいのです。
(言うまでもなくこの貴サイトは私にとって神です。)どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
画像を見ていないので参考になるのは、その医師の「95パーセント良性」というコメントです。
また、(昨年までエコーで指摘されない)「40歳代の(画像上)線維腺腫だけど、年齢的に不安」という腫瘤を私は積極的に組織診(このケースではCELEROが多い)していますが、その感想としては(昔と違って)「40歳代でも線維腺腫はできるのだな。」というものです。
やはり、食事環境やホルモン環境の変化で「乳がんの低年齢化」が著しいですが、(同じ理由で)「線維腺腫の高年齢化」もあるということです。
「①イレギュラーかもしれませんが39歳くらい?でできた線維腺腫なのでしょうか。」
⇒上記コメントどおりです。
 その可能性が高いと思います。(担当医は95%と言っている訳ですから… 画像を見ていない私がそれに「異論をさしはさむ」理由がありません)
「②それとも、2ヶ月前に授乳をやめたため、乳瘤なのでしょうか。」
⇒乳瘤の所見とは違う様に思えますが…

「③葉状腫瘍の可能性は高いのでしょうか。」

⇒5mmのシコリを「葉状腫瘍?」と疑うことは不可能です。
「葉状腫瘍だとすれば細胞診は良性の結果なので経過観察は半年で良いでしょうか。」
⇒5mmであれば、半年が妥当でしょう。
「それともバネ式の検査をお願いすべきでしょうか。」
⇒組織診でも「線維腺腫と葉状腫瘍の区別」はできないでしょう。
 その大きさなら、敢えて「葉状腫瘍?」と疑う必要はありません。
 葉状腫瘍は1cm程度で「増殖傾向が強い?」と感じてから疑うものです。
「④ガンの可能性は高いのでしょうか。」
⇒担当医の95%良性を信じましょう。
 メール内容から「癌を疑う」要素はありません。
「ガンだとしても5ミリだと根治できる大きさなので騒ぐことはないという理解でいいでしょうか。」
⇒その通りです。
「⑤実際、何歳くらいまで高い精度のご診断をたまわれるものでしょうか。」
⇒これはかなり個人差があるでしょうが…
 私の知る「名人、木○先生」は65歳でも名人でした。
 エコーは(手術同様)数だと思います。
 私から言わせると、
 エコー技師さんは(仕事熱心で)細かい所見を捉える(それが仕事ですから)あまり、「木を見て森を見ず」的なところがあります。
 我々、診断と治療(手術)を両方行っている者は、常に「(エコーによる)診断⇒治療(手術)⇒診断(実際には、あのエコー像は○○だったのか!)という常に
フィードバック」を得ているので、「無視してもいい所見」と「そうでない所見」が瞬時に見極められるようになります。
 そのベテラン医師も(エコー技師さんに比べて)「適当に」エコーをしているように見えて、実際はポイントは外していないと(私は)思います。
 
 

 

質問者様から 【質問2 細胞診の結果】

性別:女性
年齢:40歳
前回はご回答賜りましてありがとうございました。
先生のおかげで気の
小さい私が年末年始、割と平常心で生活できました。
5ミリのしこりの
細胞診の結果は乳腺専門医をお持ちの主治医が「大丈夫でした。経過観察ですね。」とおっしゃったのですが、こちらのホームページを読んでいたのでしつこく「細胞診の細胞量は十分だったのですか?」と聞くと「細胞の量が少なくて判別不能。
エコーとマンモから大丈夫だと思う。
何回やっても判別不能のしこりもある。
近くに昔からのしこりもあるからできやすいタイプ。
のう胞のように見える。」と言われました。
「経過観察よりマンモトーム生検などで確定した方が安心なんですが。」と
申し上げると「初めはMRIで、その後にマンモトームの順番。最初からは痛い検査はやらない。
紹介状を書いてMRIを予約しますか?」と言われました。
こちらのホームページでは「質的診断目的(つまり、癌を疑うべきかどうか)でMRIを撮影するような医師は信用できない。」
「癌と診断がついてからMRIを撮影するべき」との記載なので、あれ?と思って質問しました。
今週のコラム 56回目 超音波で異常所見があるのに、MRIで異常がないから大丈夫。など、とんでもない診療です。
も読みました。
①私の場合、MRIは不要との理解で良いでしょうか。
②細胞不足で鑑別不能とはガンの可能性が高い時に出るのでしょうか。
③主治医のご判断に疑問があるところはあるにせよ、エコーでは95パーセント良性と言われたので生検は不要でしょうか。
やはり生検はした方が良いでしょうか。
③おそらく紹介された病院でもMRIでは異常なしですと言われそうで、その場合は生検はしてもらえないでしょうから、私は北陸ではありますが先生のところで生検をお願いできますでしょうか。
私の県では開業している乳腺専門医は今の主治医しかいないのです…。
田澤先生の診察を受けられる場合、検査は1日で済むと思いますが、結果はお電話で頂戴するのは無理でしょうか。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「①私の場合、MRIは不要との理解で良いでしょうか。」
⇒もちろん!
 (質問者も理解されているように)MRIを質的診断目的で用いるのは間違いだし、(そもそも)「5mmのシコリには無意味」です。
「②細胞不足で鑑別不能とはガンの可能性が高い時に出るのでしょうか。」
⇒全く違います。
 今週のコラム104と105をご参照ください。
今週のコラム 104回目 バネ式針生検の登場は、(あたかも全自動洗濯機の登場のように)現場を変えたのです。
今週のコラム 105回目 「前医で細胞診良性」を信じられない私をご理解ください。
 単純に「(技術的に)上手く細胞を採取できなかった」もしくは、「(線維成分が多く細胞が少ないような)乳腺症だった」のどちらかでしょう。
 後者であれば「細胞が(そもそも)少ない=癌では無い」から「細胞が少ない」という結果となります。
「エコーでは95パーセント良性と言われたので生検は不要でしょうか。やはり生検はした方が良いでしょうか。」
⇒これは「考え方」です。
 (実際に画像を見ていないので)その医師の「95%良性」ということを信じれば
「生検は不要(ただし、生検をしてはいけないとはならない)」とも言えます。
 ただ、質問者の性格的に「白黒つけないと安心できない」というのであれば、
(もったいつけることなく)「生検で確定させれば済む事」なのです。
「私は北陸ではありますが先生のところで生検をお願いできますでしょうか。」
⇒勿論です。
 余計なMRIを撮影したり、(下手な)組織診をされて「結局、確定診断されない」よりは、結局「最短の近道」となりそうです。
(必要性が高いか?は別として)「100%確定診断を得る事」に何ら問題はありません。
「田澤先生の診察を受けられる場合、検査は1日で済むと思いますが、結果はお電話で頂戴するのは無理でしょうか。」
⇒電話は適切ではありません。
 同様のケース(海外も含めて)ではメールとすることが多いです。(郵送する場合もあります)
 
 

 

質問者様から 【質問3 生検をしてもらえませんでした。】

性別:女性
年齢:40歳
お忙しい中、全国からの質問に回答いただける機会をいただいてお礼を何度言っても足りない気持ちです。
前回、5ミリのしこりの細胞診で判定不能でMRIを他病院に紹介されました。
田澤先生からMRIは不要とご回答賜ったので、MRIでなく生検をお願いしたのですが、MRI→生検の順番は崩せなかったので、生検にたどり着くならとMRIを受けました。
こちらのホームページの記載でもミリ単位のしこりは映らないかもしれないとあった通り、MRIでは5ミリのしこりはわかりませんでした。
ですが1センチ前後の白い結節が両胸にパラパラ4、5個あるとのことです。
少なくとも1つは形がいびつだそうで画像を見せていただきました。
生検をお願いしたのですが、診断はクリニックでとのことで戻されました。
クリニックにMRIの結果を持って行って再度エコーをしてもらうと「5ミリのしこりははっきり写るが1センチの複数のしこりはよく見えないがガンではないことはわかる。
5ミリよりも小さいのなら他にもあるが。ともかく半年の経過観察。」とのことでした。
5ミリの細胞診で判定不能だったのでもっと小さいのしこりはまた判定不能になるだけかなと思って細胞診はお願いしませんでした。
生検はなさらないようなので再度は言いませんでした。
①こちらのホームページではMRIで映ってエコーで映らないものは本物でないとの記載がありました。
主治医の言う通りMRIの画像はいびつでもガンではないと思って良いでしょうか。
②しこりがいくつあるのか不明ですが、生検はクリニックでも紹介された病院でも、してもらえなかったので、前回、田澤先生にいいよと回答頂けましたので、恐縮ですが、貴院で生検をお願いしたいと思っております。
秘書室にメールを差し上げることで良いでしょうか。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「①こちらのホームページではMRIで映ってエコーで映らないものは本物でないとの記載がありました。主治医の言う通りMRIの画像はいびつでもガンではないと思って良いでしょうか。」
⇒実際に画像を見ていないので、断言は(勿論)できませんが…
 その可能性が高そうです。
「②しこりがいくつあるのか不明ですが、生検はクリニックでも紹介された病院でも、してもらえなかったので、前回、田澤先生にいいよと回答頂けましたので、恐縮ですが、貴院で生検をお願いしたい」
⇒それが唯一の解決策の様です。
「秘書室にメールを差し上げることで良いでしょうか。」
⇒OKです。
 緊急性に応じた案内となりますが、「普通に電話予約するよりも早い(勿論、市川です。 江戸川は今では新患は電話予約できないシステムになっています)

秘書室へメールは、
各ページの右上にある 「秘書室へメール」からご相談ください。
もしくは、こちらのリンクをクリックしてください。

 
 
 
 

 

質問者様から 【質問4 MRIでだけ見えるしこり】

性別:女性
年齢:40歳
田澤先生、医学的な知見を分かりやすく教えていただける場を与えていただきましていつも有り難く存じております。
○月○日に生検の予約をしていただいております。
(北陸)県では紹介状のいらない乳腺専門医はお一人で、その先生は細胞診はなさいますが生検はして下さらなかったので田澤先生にお願いしたところなのですが、新しく乳腺専門医がいらっしゃるクリニックが開業したので(北陸)県内でパチンと音がする生検を受けることができました。
今は結果待ちです。
さて、そこで質問なのですが、前の先生から勧められるまま受けたMRIで合わせて4、5個の1センチくらいの結節(少なくとも1つはかたちがいびつだそうです。)が両胸にあり、放射線の先生は徐々に染まっているので良性だと思うけど、とのことでした。
複数の結節はマンモには映らず、エコーは乳腺専門医と技師さんが一回ずつしてくださいましたが分からないようです。
新しくできたクリニックの乳腺専門医の先生からは、アメリカではMRIでしか映らないガンが見られるが日本では生検ができないのでどうしようもない、と言われてしまいました。
こちらでは、MRIガイド下という言葉を読みましたので生検できるのではないかなとも思ったのですが。
また、田澤先生は超音波で探せないようなMRIの所見は「癌ではない」ともおっしゃっていらっしゃいますし、前に頂いたコメントでもガンではなさそうと言っていただいているところではあります。
しかし、予約して頂いた生検はキャンセルしたとしてもMRIの画像を持って田澤先生をお伺いした方が良いでしょうか。
1センチのいくつかある結節をどうしようもないからと放っておくのはとても不安ですし、自分ではどうすべきか分からなくて田澤先生のご教示お願いします。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
「予約して頂いた生検はキャンセルしたとしてもMRIの画像を持って田澤先生をお伺いした方が良いでしょうか。」
⇒必要はありません。
 MRIは(私は)そもそも診断に用いません。
 全く無意味。
「1センチのいくつかある結節をどうしようもないからと放っておくのはとても不安」
⇒私はMRIの所見に全く重きを置いていません。
 そもそもMRIを撮影しようという発想自体(私には)ありません。
 その私にMRIを見せても全く無意味です。
 MRIでの所見は「MRIを撮りたがる医師」に責任を持って経過観察なり、してもらうのが筋というものです。
○月○日の生検予約はキャンセルいたします。