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局所領域リンパ節再発 HER2陽性へ変化 術後の治療方針について

[管理番号:12398]
性別:女性
年齢:37
病名:浸潤性乳管がん(局所領域リンパ節再発)
症状:
投稿日:2025年01月17日

田澤先生
お世話になっております。前回は別の質問に答えていただきありがとうございました。

現在37歳です。2019年に右乳房の浸潤性乳管がんで右乳房全摘出術を受け、その後、TC療法およびホルモン療法を行いました。
昨年末、右脇の局所領域リンパ節再発が見つかり、リンパ郭清手術を行いました。

術後の病理診断により、初発時にはHER2陰性だったがんが、今回はHER2陽性に変化していることが分かりました。
現在、術後治療の流れについて、以下の提案を主治医からいただいております:
1.ハーセプチン+パージェタ+ドセタキセル(3週に1回×4回)
2.放射線治療(25回)
3.ハーセプチン+パージェタまたはフェスゴ(3週に1回×14回)
4.ホルモン療法(アナストロゾールまたはタモキシフェン+ゾラデックスを5年)

主治医は1の前にEC療法(3週に1回×4回)を行うかどうかで迷っており、治療方針について他の先生方と話し合われているとのことです。

術後の治療にEC療法を追加することの必要性について、またこの全体的な治療方針に対するご意見がありましたら、田澤先生にぜひお伺いしたいです。
以下、病理診断結果とこれまでの治療歴です。??

【病理診断結果】
 〈初発時(2019年)〉
?リンパ節転移なし、リンパ管侵襲あり、断端陰性
?ER80%、PR20%、HER2 1+、Ki-67 12.1%
?pT1c(19×16mm, #4)、f, Ly1, V0, EIC(-), comedo necrosis(+)
?核グレード2(2+2)、組織学的グレードⅡ(3+2+1)
 〈今回の再発時(2024年)〉
?浸潤癌、リンパ節転移 3/17、断端陰性
?ER95%、PgR5%、HER2 3+、Ki-67 37%??

【治療歴・検査結果】
 〈2019年(31歳)〉
?浸潤性乳管がん(硬がん)告知、右乳房全摘出。
?TC療法実施、ホルモン療法開始(ゾラデックス5年+タモキシフェン10年)。
 〈2022年~〉
?脂肪注入による乳房再建中。
 〈2024年11月~12月〉
?定期検診乳房エコーにて半年前にはなかった、右脇のしこり(1.7mm)発見。細胞診実施。血液検査でCEAの上昇あり。
?造影CT、PET-CT行う。リンパ節再発と診断。右脇に集積あり。乳房内軽度集積は細胞診により脂肪注入による肉芽と判断。遠隔転移なし。
?リンパ郭清手術(17個中3個転移確認)。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

局所再発に対して術後に「全身療法を(そもそも)追加すべきか?」
そこに論点がまずあります。

重要なこととして「全治療歴の有無」があり、それを基に考えるのが妥当と考えます。
初回手術時にTC療法を行っているので、
(anti-HER2 therapyとして)docetaxelではなく寧ろanthracyclineを(私なら)提案します。

つまり全体として
ECx4⇒radiation⇒phesgox18 (ここでhormone therapy併用)

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/2/4
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