Site Overlay

乳がんの疑い

[管理番号:4267]
性別:女性
年齢:39歳
初めまして。
乳がんの疑いがあり、先生のブログを拝見し、是非、田澤先生に診て頂きたいと思い、ご連絡させて頂きました。
都内に在住です。
2017年1月(中旬)日に自宅近くの健康会館で健康診断を受けました。
30代という事もあり、マンモグラフィーは受けた事はありませんが、毎年エコーの検査は受けていました。
(今までは、すべて異常なしでした。)
今回のエコー検査の際に、左胸だけいつもより検査時間が長いな…と気になっていたら、
一昨日、検査結果が郵便で届き、「左乳腺腫瘤の疑い 要受診」と書いてありました。
(紹介状も一緒に同封されてました。)
初めての事で不安になり、すぐに、昨日診察をしていた近くの乳腺外科を受診しました。
受診した際に、紹介状に入っていたエコー画像を見て先生に、「形があまりよくない(尖ってる?) 9mmの腫瘤ですね。
形があまりよくないから、マンモグラフィーとMRIを撮って、必要だったら更に細胞診をしましょう。」と言われました。
水曜日に検査をし、来週の土曜日に再診の予定です。
検査の結果…悪性の癌だった場合、初期の癌でしょうか?
乳房温存は可能でしょうか?
癌と診断された場合、田澤先生に診て頂き、今後の治療法をご相談したいです。
紹介状を今の病院に書いてもらって、予約の連絡をすれば大丈夫でしょうか?
治療を田澤先生に希望しているので、検査も先生の病院で予約した方が診察までの流れが早いでしょうか?
お忙しいところ、申し訳ありませんがご返答を宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「毎年エコーの検査は受けていました」
「形があまりよくない(尖ってる?) 9mmの腫瘤」

⇒要注意です。
 確定診断が必須です。
 診断が曖昧なまま経過をみてはいけません。
「マンモグラフィーとMRIを撮って、必要だったら更に細胞診」
⇒順番が違います。
 MRIはあくまでも(診断がついてからの)「拡がり診断目的」にすべきです。
 ○診断目的でMRIを用いると「MRIで良性所見だから…」みたいな誤りの素となり、それらの医師に「MRI的免罪符を与えるだけ」です。
 『今週のコラム 56回目 超音波で異常所見があるのに、MRIで異常がないから大丈夫。など、とんでもない診療です。』をご参照ください。
「検査の結果…癌だった場合、初期の癌でしょうか?」
⇒9mmであれば、当然「早期」です。
「乳房温存は可能でしょうか?」
⇒ここでMRIが登場します。
 (MRIでの拡がりを確認しなくてはいけませんが)「エコーで9mm」なのだから、その可能性は高そうです。
「治療を田澤先生に希望しているので、検査も先生の病院で予約した方が診察までの流れが早いでしょうか?」
⇒それであれば、(変に診断で躓くリスクを回避するためにも)組織診断(マンモトーム)も当院で行った方がいいと思います。
 秘書メールをご利用ください。

秘書室へメールは、
各ページの右上にある 「秘書室へメール」からご相談ください。
もしくは、こちらのリンクをクリックしてください。

 
 
 
 

 

質問者様から 【質問2】

昨日は…予約がいっぱいでお忙しい中、診察して下さりありがとうございました。
田澤先生のエコーの所見でも、やはり癌の疑いとの事で…また、脇の下のエコーで、転移と思われるしこりも見つかり、少しショックを受けておりますが、
癌と分かった以上、自分のやるべき事をしっかり受け止めて、前向きに治療していきたいと思います。
宜しくお願いいたします。
細胞診の結果が、16日ですが…
それまで不安なので、2つだけ質問させて下さい。
1、エコー診察で、左胸に9mm前後と、その近くに3mmぐらいの腫瘍、同じ左の脇の下に1cmぐらいのしこりが2つほど見つかりましたが、(MRIの画像と、細胞診の結果を見てみないと最終的なことは分からないとは思いますが)
このような所見だと、乳房、リンパの摘出、術後の治療で完治可能でしょうか?
2、また、遠隔転移の可能性はないでしょうか?
当たり前のような質問をしてしまっているかもしれないのですが…
お手すきの時で構いませんので、宜しくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
勿論覚えています。
予約なのに、お待たせしたことと思います。御苦労さまでした。
「細胞診の結果が、16日ですが…」
⇒用語の確認です。
 「腫瘍」に対して行ったのが「組織診である、マンモトーム生検」であり、「腋窩リンパ節」に対して行ったのが「細胞診である、穿刺吸引細胞診」です。
 診察時にもコメントしましたが…
 ○腋窩リンパ節の細胞診を何故行ったのか?
  本来なら、(どうせ、術中センチネルリンパ節生検を行うのだから)不要なことが多いのですが、腫瘍が小さいのに腫大していたので、「反応性なのか疑問があった」からです。
  私の「細胞診」は100%なので、もしも転移であれば(残念ながら)クラス5となります。(その場合にはセンチネルリンパ節生検は行わず、最初から「腋窩郭清」となります)
「このような所見だと、乳房、リンパの摘出、術後の治療で完治可能でしょうか?」
⇒その通りです。
 MRIは、「完治可能か?」という目的で撮影するわけではありません。
 ♯MRIはあくまでも「拡がり診断=温存可能か?」という目的です。
「2、また、遠隔転移の可能性はないでしょうか?」
⇒ありません。
 当院では(無駄な被爆である)「CTやPET」は行っていません。(ご本人の要望が無い限り)
 
 

 

質問者様から 【感想3】

先日は、お忙しい中、返事を頂きありがとうございました。
家族にも先生とのやりとりを報告し、
「良い先生に診てもらえて、良かったね。」と言ってもらえました。
腫瘍が小さいから早期だと安心していたところ、リンパ転移の疑いがあり…少し動揺しましたが、
それでも、早く発見出来たと前向きに捉えて、(手術まで、1ヶ月あり…
癌が進行しないか心配ですが)治療に臨みたいと思います。
実は、私も病院に勤務しており(医療事務ですが)、割と大きい病院ですが…
常日頃から、自分が病気になったら…
病院で選ぶのではなく(有名だとか、大きさではなく)、どの先生に診てもらいたいかで選ぼう。
と思っていました。
ですので、ネットで乳がんプラザを見つけて…自宅から少し時間はかかりますが、田澤先生に診てもらおうと決めました。
手術→術後の治療と、まだありますが…
よろしくお願いいたします。
あとは、マンモトーム生検の結果を聞いて、MRIで広がりを確認して、
温存か全摘かを判断し、癌のサブタイプに応じた術後の方針を決めるだけだと思うと、少しでも早く治療を始めて、早く元気になりたいです。