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鎖骨下リンパ節

[管理番号:8561]
性別:女性
年齢:65歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年5月25日

 
 
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質問者様の別の質問

新たな管理番号としました。

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管理番号:7517「HER-2 術前陽性から術後陰性のとらえ方
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こんにちは、田澤先生、再びお世話になります。

Q&A7517で、ハーツー陽性から陰性について質問した者です。

Q&A直後に主治医にも質問して確かめました。
ガン細胞がほとんど残っていなかったので正確に検査できなかったと考え、陰性ではなく陽性と判断するとのことでした。
術前化学療法、手術の後、ハーセプチンとパージェタ14回行い、3月に初発の標準治療を終えました。
以上は、前回質問の「結果」です。

今回、改めて、鎖骨下リンパ節について、質問させてください。

私の病院の術後病理検査結果は、患者が分かり易いように表現した印刷物を提示してくれます。
そこにはリンパ節レベルⅢまで郭清したと記載されていました。
主治医から、予定も実際もレベルⅢまでと説明されていました。

乳がんプラザを拝見しているうちに、病理検査の原本が見たくなり、手術後10ヶ月も経っていましたが、今年1月に原本を見せてもらいました。

そこには、リンパ節合計0/11  レベルⅠリンパ節0/8 (1個に瘢痕)   
レベルⅡリンパ節0/2   Rotterリンパ節0/1
レベルⅢリンパ節0/0(線維性結合織のみ)と書かれていました。

レベルⅢリンパ節0/0について質問すると、レベルⅢ郭清して脂肪をとったが、鎖骨下リンパ節は入っていなかったとの説明でした。

内心、10ヶ月前にその説明をしてほしかったと思いました。
口には出しませんでしたが、鎖骨下リンパ節が取れなかった事は予定外であり、少なくとも主治医には説明責任があると思いました。
主治医は、狭い場所の郭清なので仕方ないくらいの言い分でした。
私は主治医を尊敬していますが、この件では温度差を感じました。

今年3月、初発の治療を終えて術後1年検診結果を聞きました。
転移所見はないとの事でしたが、私の方から鎖骨下リンパ節について質問しました。
エコー技師さんからの画像を見て、4mmで形も悪そうでないとの返答でした。
(術後、放射線治療の予定でしたが、私の間質性肺炎の影が加療後やや濃くなったことが原因で放射線はできませんでした。
)放射線をやっていないので鎖骨上リンパ節や胸骨傍リンパ節も心配です。
更に鎖骨下リンパ節が取れていなかったり、初診時リンパ節転移も複数(正確な数は不明)なので、6ヶ月後の検診でなく、3ヶ月後にエコーをお願いしたいがいかがでしょうかと伺いました。
主治医からは、検診は必要に応じてこちらが決める事です、ときっぱりと言われました。
3ヶ月後では変化が判断しずらいし……(多少迷ってから)やはり6ヶ月後にしましょう、との返答でした。

その場で、鎖骨下リンパ節について、初診時には転移していたのか、転移が疑わしかったのかどうかを確認したかったのですが、できませんでした。
初診直後に、腋窩と胸骨傍と鎖骨下リンパ節の針生検をする予定でしたが、当日担当の先生が、画像を見ながら、胸骨傍と鎖骨下リンパ節は近いから、腋窩と胸骨傍の2ヶ所にしますと言い、鎖骨下は調べませんでした。
胸骨傍に転移ありでしたので、鎖骨下も転移ありだと勝手に理解していましたが、主治医に確認をとった訳ではありません。
その場で確認したかったのですが、気力がついていきませんでした。

でも、最後に、鎖骨下リンパ節が局所再発したらどのように対処するのかを聞きました。
薬ですね、との返答でしたので、手術はしないのですか?と聞き返すと、あまりない、とのお答えでした。

時々、田澤先生のコラム46、65、82、117、173、185、186 、225、229や、ブログ2020/3/25や、江戸川病院の手術・腋窩鎖骨下郭清の習熟度等々を拝見しながら考え、まずQ&Aに出してみようかとずっと迷っていました。

今日、コラム237が出ました。
そこで、思いきって質問します。

1 リンパ節は、脂肪と一緒に取るので、郭清というのだと理解していました。

田澤先生の図でも、リンパ節が●で書いてあるものが多いですが、脂肪の塊のよう
な?図も見ました。
普通、リンパ節は見えるのですか? 脂肪に埋もれていて見えないのですか?
コラム237では、リンパ節は「1個1個」認識して取り出すわけでは無く、それを含んだ脂肪ごと摘出するのです。
と書いてありましたので、リンパ節は直にはみえないようだと推測しました。

私のように、脂肪は取ったけれどリンパ節は入っていなかったというのは、仕方のない事なのでしょうか?レベルⅢが狭くて奥で見にくい場所だったからでしょうか?

2 私の鎖骨下リンパ節について初診時の正確な様子が不明ですみません。
私は初診時も鎖骨下リンパ節転移ありと想像しています。
治療終了後の現在(術後1年検診)、主治医からは画像上転移所見はないとの説明です。

肺疾患の私は、公共交通機関でのコロナ感染が恐いです。
コロナがなければ、まずは市川でのエコーの予約をとって診断していただくのが一番よいと思っています。
しかし、コロナのハイリスクがあるので、シンプルに考えられなくなっています。

①主治医の言うとおり、6ヶ月後の定期検診で判断しても仕方ない。

②早めに変化を把握した方が対処できるので、早めにエコーした方がよい。

③手術できる状態なら、早めに取った方がよい。

等々、どのように考えたらよいのか、田澤先生のアドバイスを宜しくお願いします。

3リンパ節再発(がん細胞の可視化)について、基本が分からないので、教えてください。
リンパ節郭清レベルⅠで3/8と記載されていたら、8は取ったリンパ節の数でよいですか?
リンパ管共々取れたということですか?レベルⅠのリンパ節の術前の数は、エコーで大方分かるのでしょうか?もし仮に、レベルⅠが11個あったとすると、11-8=3で、3個は残っていると言う事でしょうか? リンパ管はどうなっているのでしょうか?
そして、残りの3個のリンパ節が再発する可能性があるということですか?
または、普通、脂肪を取れば、リンパ節は11個全部とれてしまうのでしょうか?
また、鎖骨下リンパ節は、一方が鎖骨上リンパ節へとつながっているのは分かるのですが、レベルⅡまで郭清した場合、もう一方は、どのようにリンパ管が存在し、どこにつながっているのでしょうか?
センチネルリンパ節の皮切り場所の間違いや術前抗がん剤で見えなくなったレベルⅢの郭清省略が原因の局所再発については、簡単に理解できるのですが、
今まで、先生が何度もリンパ節再発の説明を書いてくださったにも関わらず、私には分からないことが多く、質問させて頂きました。
教えてくださるとありがたいです。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「レベルⅢリンパ節0/0について質問すると、レベルⅢ郭清して脂肪をとったが、鎖骨下リンパ節は入っていなかったとの説明」「主治医は、狭い場所の郭清なので仕方ないくらいの言い分」
⇒これは、実際の解釈が難しい。

 この主治医のコメント(もしくは、質問者の解釈)では「レベルⅢは狭い範囲なので、取り残してしまった」と読み取れます。
 
 可能性は2つ
 1.(本当に)レベルⅢリンパ節を郭清しそびれた(「視野が悪かった」「出血してしまった」「手術時間がかかりすぎた」などの理由が想定されます)
 2.実際は、きちんと郭清したが提出する際に(リンパ節と認識できずに)提出できなかった

 ★ただし、その後の定期健診時に「エコー技師さんからの画像を見て、4mmで形も悪そうでない」というリンパ節が実際に存在していることから上記1ということになりますね。

「鎖骨下リンパ節が局所再発したらどのように対処するのかを聞きました。
薬ですね、との返答でしたので、手術はしないのですか?と聞き返すと、あまりない、とのお答え」

⇒小さいうち(腋窩静脈に固着しない)であれば、手術で取れますよ。(放射線照射既治療だから、唯一の局所治療は手術となります)

「普通、リンパ節は見えるのですか? 脂肪に埋もれていて見えないのですか? コラム237では、リンパ節は「1個1個」認識して取り出すわけでは無く、それを含んだ脂肪ごと摘出するのです。
と書いてありましたので、リンパ節は直にはみえないようだと推測しました。」

⇒転移して硬く腫大していれば、当然見えます。
 正常リンパ節は、ある程度大きくないと(見てはわからず)触知することでのみ、その存在を確認できる程度となりあmす。
 ★特にレベルⅠ⇒Ⅱ⇒Ⅲとリンパ節自体どんどん小さくなっていくので、正常なレベルⅢリンパ節は認識すること自体かなり難しくなります。

  つまり、レベル3は(転移していれば)硬く触知するので確実に「これだ」と認識しながら郭清できますが、(転移していない、もしくは術前抗がん剤で縮小した)
場合には「その範囲の脂肪をきちんと摘出する」ことで郭清とします。

「私のように、脂肪は取ったけれどリンパ節は入っていなかったというのは、仕方のない事なのでしょうか?」
⇒術中に「ココにリンパ節があるよ」と認識できなかったことは理解できます。

「レベルⅢが狭くて奥で見にくい場所だったからでしょうか?」
⇒これは手技的な問題ですね。

「①主治医の言うとおり、6ヶ月後の定期検診で判断しても仕方ない。」
「②早めに変化を把握した方が対処できるので、早めにエコーした方がよい。」
「③手術できる状態なら、早めに取った方がよい。」

⇒バランスを取れば「3か月に1回のエコー」でしょう。

 万が一「転移していたリンパ節が抗がん剤、放射線で縮小し、そこから復活し始めた場合」半年後だと、(手術に)間に合わない可能性はあります。

「リンパ節郭清レベルⅠで3/8と記載されていたら、8は取ったリンパ節の数でよいですか?」
⇒その通り。

「 リンパ管共々取れたということですか?」
⇒その範囲の脂肪ごと一回に郭清していれば、そうなります。

「レベルⅠのリンパ節の術前の数は、エコーで大方分かるのでしょうか?」
⇒正常リンパ節の数を術前画像で把握することは不可能です。

「もし仮に、レベルⅠが11個あったとすると、11-8=3で、3個は残っていると言う事でしょうか? 」
⇒正常リンパ節は、郭清して病理医へ提出する段階で「リンパ節と認識されずに捨てられてしまう」可能性はあります。

「残りの3個のリンパ節が再発する可能性があるということですか?」
⇒その範囲のリンパ節郭清を行えば、(リンパ節と認識されずに病理医へ提出されなかっただけで)リンパ節は残っていないと思います。

「または、普通、脂肪を取れば、リンパ節は11個全部とれてしまうのでしょうか?」
⇒まさにそういうこと(その範囲のリンパ節郭清=その範囲の脂肪を一塊として摘出)です。

「また、鎖骨下リンパ節は、一方が鎖骨上リンパ節へとつながっているのは分かるのですが、レベルⅡまで郭清した場合、もう一方は、どのようにリンパ管が存在し、どこにつながっているのでしょうか?」
⇒繋がっていませんよ。

もう一回、今週のコラムで取り上げます。

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