[管理番号:7149]
性別:女性
年齢:42歳
病名:左乳がん
症状:
はじめまして。
現在42歳です。
2018年10月人間ドック受診し、11月に精密検査を行い、左側乳房に1センチのガンが見つかり、12月に温存手術とセンチネルリンパ節生検でリンパ節を1個採りました。
■病理検査結果
浸潤径:8mm/リンパ節転移なし/脈管侵襲:なし/エストロゲン受容体:
陽性/プロゲステロン:陽性/異型度:グレード3/Her2受容体:0-/Ki67:
中間
/切除断端:陰性/再発リスク:低い
術後の病理検査結果を先日主治医から説明を受け、グレード3、ki67 が中間(口頭で30%と言われました)という結果に不安が出ましてご質問させていただきたく思います。
再発リスクは低いといった結果が出てますが、グレード3でki67 30%は転移する確率でみると、低くくないのではないかと考えてしまいました。
治療方針は、放射線25回、タモキシフェン5年以上服用、3か月ごとにホルモン注射を2年間、三ヶ月毎に主治医の診察、1年ごとに検診となりました。
他の病院のホームページで、グレード3でki67 が30%以上は抗がん剤を検討しますと書いてありまして不安が増しました。サブタイトルは、術前の生検ではルミナールAでグレード1と言われてましたが、病理検査結果後、主治医からはルミナールAとBの間だねと告げられました。
主治医から話は出ませんでしたが、私のような結果の場合、オンコタイプDXを検討すべき対象でしょうか。
2下旬より放射線治療開始します。
5日前よりタモキシフェンの服用を開始しています。
2月中旬からホルモン注射開始です。
放射線と同時にタモキシフェンを服用することで副作用が出やすいなどないのでしょうか。
もしもオンコタイプDXを受けない場合は、田澤先生ならどのような治療をしますか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
物事はシンプルに考えましょう。
ルミナールタイプの抗がん剤の適応は(グレードとかではなく)あくまでも「ルミナールBの場合」となります。
20<Ki67<40はグレーゾーンだから、OncotypeDXするしか結論は出ません。
「他の病院のホームページで、グレード3でki67 が30%以上は抗がん剤を検討します」
→根拠が無い。
「私のような結果の場合、オンコタイプDXを検討すべき対象でしょうか。」
→その通りです。
『今週のコラム 167回目 「絵に描いた餅」ではなく、実際に多数の臨床試験で一貫した結果が証明されていることです。』をご参照ください。
つまり、質問者も(Aさん同様に)以下の3つから選択すればいいのです。
(以下、抜粋)
①OncotypeDXを行い判断する。
②(自分の意思として、「抗がん剤はしない」と決めて)ホルモン療法単独とする。
③(逆に、「抗がん剤しないと心配だから」と決めて)抗がん剤をする。』
「放射線と同時にタモキシフェンを服用することで副作用が出やすいなどないのでしょうか。」
→ありません。
「もしもオンコタイプDXを受けない場合は、田澤先生ならどのような治療をしますか?」
→上記②か③で(患者さん自身に)選択してもらいます。(それ以上の客観的根拠が無いのです)