[管理番号:4896]
性別:女性
年齢:37歳
はじめまして。
いつもこちらのサイトを拝読し、参考にさせて頂いております。
今年の3月に左胸のしこりが気になり乳腺外科を受診。
検査の結果、乳がんと診断されました。
5月に乳房温存手術+センチネルリンパ節生検を受け、先日病理組織検査の結果が出たところです。
<結果詳細>
組織型:乳頭腺管癌・粘液癌
腫瘍の大きさ:浸潤部45mm 非浸潤部(+)
リンパ節転移:なし(0/2)
核グレード:2
Ki67:25%
腫瘍周囲の脈管浸潤:「広範囲に認める」と「広範囲に認めない」の間くらい
PVI(2)
病期分類:pT/2 N/0 M/0 ステージⅡA
ホルモン受容体の発現:ER99% PgR99%
HER2発現:0
腫瘍サブタイプ:ルミナルB
上記結果を踏まえて質問です。
手術前の説明では、病期は恐らくⅡAで、リンパ節転移がなければ放射線治療のみとなる見込み、とのことでした。
(ホルモン療法についての言及はありませんでした)
ですが、今後の治療方針を決めるにあたり、放射線療法とホルモン治療に加えて、化学療法(TC)についても検討の余地あり、との説明を受けました。
ただ、主治医の先生曰く、今回の結果がとても微妙なところで抗がん剤治療の要否については判断に迷うところ。
私の年齢や状況(乳幼児が複数いる)を鑑みて抗がん剤治療を加えるべきではないか、とのことです。
最終判断は私自身で行うことは重々承知していますが、イメージしていた治療方針が変わること、抗がん剤の副作用(後遺症)のことを考えると、必ず治療を行うべきか決断できずにいます。
上記のような状態の場合、抗がん剤治療は必ず必要で、副作用によるデメリットよりも得られるメリットの方が大きいでしょうか?
また、生存率、再発率については抗がん剤の有無によりどの程度の差があるのでしょうか?
どうぞよろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
pT2(45mm), pN0, luminal
「ただ、主治医の先生曰く、今回の結果がとても微妙なところで抗がん剤治療の要否については判断に迷う」
⇒これはKi67=25%というグレーゾーンだからです。
この値だとluminal Aの可能性が高そうですが(OncotypeDXをすると化学療法による上乗せは小さい)、確認したいのであれば是非「OncotypeDX」しましょう。
「私の年齢や状況(乳幼児が複数いる)を鑑みて抗がん剤治療を加えるべき」
⇒年齢は無関係です。
「抗がん剤治療は必ず必要で、副作用によるデメリットよりも得られるメリットの方が大きいでしょうか?」
⇒私の予想では「デメリットの方が大きい」と思います。
「また、生存率、再発率については抗がん剤の有無によりどの程度の差があるのでしょうか?」
⇒是非OncotypeDXしてみてください(NewAdjuvant.comではルミナールAとBが混じっているので不正確となります)
もしも「luminalAならば」上乗せは3%以下となります。