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検体不適正について

[管理番号:6285]
性別:女性
年齢:51歳
2年前に子宮内膜異形増殖症の疑いで、子宮、両卵巣摘出しました。
結果、全く異常なしということで終診しています。
この度毎年行っている乳がん検診で、エコーで、両胸の乳輪の下に同じような影が(7ミリ)あると言うことで、細胞穿刺検査を行いました。
昨日結果を聞きに行ったのですが、左胸は悪性の所見は見られないが、細胞不十分、右胸は検体不適正となっており、再検査を考慮とありました。
担当医の所見としては、マンモグラフィーでも異常は見られないが、この歳で、昨年なかったものがあると言う事は、初期の乳がんの可能性が高いと言うことで、3ヶ月後再検査となりました。
さらに、とってみなければ顔かどうかの確定はできない、もし乳がんだったとしても3ヶ月ぐらい放っておいても大丈夫。
などと言われました。
医者を変えようかなと思いましたが、今は細胞をかなり出だしているので、すぐには細胞は取れないだろうと言われています。
本当に取れないのでしょうか。
もし他の医者にかかる場合、細胞の検査ができるのは、どのぐらい経ってからでしょうか。
またなぜ今回、細胞が充分取れてなかったのでしょうか。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「今は細胞をかなり出だしているので、すぐには細胞は取れないだろう」
⇒??
 全く「まともなコメントではない」です。
「本当に取れないのでしょうか。」
⇒(いつでも)取れます。
「細胞の検査ができるのは、どのぐらい経ってからでしょうか。」
⇒「いつでも」大丈夫です。
「またなぜ今回、細胞が充分取れてなかったのでしょうか。」
⇒細胞診は「最も難しい手技」だからです。今週のコラム 104回目 バネ式針生検の登場は、(あたかも全自動洗濯機の登場のように)現場を変えたのです。
今週のコラム 105回目 「前医で細胞診良性」を信じられない私をご理解ください。
をご参照のこと
 
 

 

質問者様から 【質問2 再質問です。】

性別:女性
年齢:51歳
再度質問です。
前回、細胞はいつでも取れると言う先生のお言葉を頂き、1週間で2つの病院に行ってまいりました。
まず1つ目ですが、検査技師の方が前回の病院で撮ったエコー画像をみながら、20分ぐらいかけてかなり丁寧に見てくださいました。
その結果、どこにも腫瘍はみられず、ただの乳腺が
見ようにより、黒く写っておりそれが腫瘍に見えたのではと言うことでした。
あまりにも腫瘍らしいものが見えないので、先生と一緒に見て下さいましたが、どうやってもただの乳腺そのものにしか見えないとのことで、うちに検診に来られたなら異常なしレベルと言われました。
結果
の用紙には左、DC ISを指摘部分、プローブの向きにより模様と繋がります。
massとして抽出不可、拡張乳管マイナス、血流マイナスとあり、右、乳腺そのものです。
とあり、硬さも周りの組織と同じとのことでした。
もう一つの病院、こちらは乳腺外科の指導医の先生がいるところでした。
最初の病院で撮ったエコー画像を見ただけで、これはそれらしく見えてるだけでガンとかそういう類のものではないと即答、そのあとで先生自らエコーされましたが、所見は同じ。
乳腺があたかもそれらしく見えてるだけで全く心配なしとのこと。
心配だろうから半年後にまたいらっしゃいと言われ帰って来ました。
今回、細胞が充分とれなかったり、検体不適正となったのは腫瘍ではなく、ただの乳腺から細胞をとったのが原因ということなのでしょうか。
安心はしたものの、やはり最初の病院で初期の乳がんの可能性もあるなどと言われてしまったので、このまま半年後の診察まではとても不安です。
最初の病院では3ヶ月後に再検査と言われたのでやはり行くべきでしょうか。
その病院に行ってしまったら、また色々理由をつけて今度は切って見ないとわからないとか言われそうで怖いです。
2つの病院では乳腺にしか見えないと言われましたが、最初の病院で乳腺を腫瘍と見間違えるものなのでしょうか。
そんな乳腺専門医がおられるとは思えないのですが…
悪いほうを信じるのか、良い方を信じて半年後に行くか、かなり迷ってしまっています。
お忙しいところ申し訳ありませんが、どうかアドバイスをお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「どこにも腫瘍はみられず、ただの乳腺が見ようにより、黒く写っておりそれが腫瘍に見えたのでは」
「最初の病院で撮ったエコー画像を見ただけで、これはそれらしく見えてるだけでガンとかそういう類のものではないと即答」
「今回、細胞が充分とれなかったり、検体不適正となったのは腫瘍ではなく、ただの乳腺から細胞をとったのが原因ということなのでしょうか。」

⇒普通の乳腺でも(きちんと細胞診をすれば)「正常な乳管上皮」が取れますが…
 ただ、所見自体の解釈は「今回の2つの病院の解釈」を支持します。
「最初の病院で乳腺を腫瘍と見間違えるものなのでしょうか。」
⇒それがありえるのが、「超音波」なのです。
 超音波は(それをする人が)「怪しく撮ろうと思えば怪しい所見」となるし、(本当は怪しい所見でも)「スル―して正常」とすることも自由自在なのです。(それがマンモグラフィーとは異なり客観性に乏しいと言われる所以なのです)
「悪いほうを信じるのか、良い方を信じて半年後に行くか、かなり迷ってしまっています。」
⇒私なら迷いませんが…
 どう考えても、(多数決ではありませんが)今回の2つの病院の判断を支持すべきです。