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術後の治療について

[管理番号:5623]
性別:女性
年齢:59歳
初めまして。
今年8月に早期乳癌と診断され9月末に乳房全摘手術を受けました。
腫瘍の大きさは8ミリと小さい為、乳房温存手術でも良いと言われましたが、今後の再発の心配を減らす為、全摘手術を希望しました。
先日、病理検査の結果が分かり、今後の治療についてご相談させてください。
特殊型(化生癌) ステージⅠ
センチネルリンパ節生検7本 転移なし 
腫瘍径 0.8cm NG3 ly0 v0
Ki67:10%
ホルモン受容体 陰性 HER2陽性(スコア3)
今後の治療としては、化学療法+ハーセプチン、またはハーセプチンのみ、無治療と説明されました。
主治医の先生からは、より再発防止を高める為、化学療法+ハーセプチンを勧められましたが腫瘍の大きさが8ミリである為自分で選択して良いとの事。
化学療法を行う場合は、TCを3ヶ月間です。
脱毛等、副作用を気にする場合はCMFでも良いとの事。
抗がん剤治療を行う事で、他の元気な細胞を壊してしまうのではないかと抵抗があります。
ただ、年齢や病理の結果を入れて何も治療しない場合の5年生存率を出してもらったところ81%と低く転移や再発が心配なので、やはり抗ガン剤治療をするべきなのか大変迷っています。
①先生としては今後の治療は何を勧められますか?
②抗がん剤に抵抗がある為、ハーセプチンのみを考えていますが、単体で行うのは効果が期待出来ないのでしょうか?
③化学療法をする場合、CMFを選択するのはどう思われますか?
手術を終えたばかりで、ガンの悪性度が高い事が分かり正直動揺しております。
ぜひ、ご意見をお聞かせください。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
浸潤径8mmでは「抗HER2療法の適応はある」が、必須ではありません(NCCNのガイドラインでも「考慮する」にとどまっています。 この大きさでのエビデンスは無いのです)
「今後の治療としては、化学療法+ハーセプチン、またはハーセプチンのみ、無治療と説明されました。」
⇒「ハーセプチンのみ」は絶対に行ってはいけません。
 ♯ハーセプチンはあくまでも「化学療法を併用する」ことが大前提なのです。
「脱毛等、副作用を気にする場合はCMFでも良いとの事」
⇒CMFとの併用はエビデンスがなく、勧められませんが…
 適応外ではなく、事情により可能な治療と言えます。
「①先生としては今後の治療は何を勧められますか?」
⇒TC+HER もしくはweeklyPTX+HERです。(アンスラサイクリンは不要です)
「ハーセプチンのみを考えていますが、単体で行うのは効果が期待出来ないのでしょうか?」
⇒その通り、決しておこなってはいけません。
 ハーセプチンは非常に効果な薬でしかも18回(1年)です。
 エビデンスのない治療にこの高額を(国に7割)負担させるのは如何なものか?
「③化学療法をする場合、CMFを選択するのはどう思われますか?」
⇒前述通り…
 適応外ではなく、事情により可能な治療と言えます。(HER単独よりは1000倍位は正しい治療と言えます)
 
 

 

質問者様から 【質問2】

術後の治療について
性別:女性
年齢:59歳
先日は、お忙しい中ご回答いただきありがとうございます。
心より感謝申し上げます。
化生癌は再発や転移する可能性が高いのでしょうか?
8ミリだとエビデンスがないとご回答いただきましたが、抗がん剤と抗HER2療法(ハーセプチン)を受けない選択は どう思われますか?
よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「化生癌は再発や転移する可能性が高いのでしょうか?」
⇒あくまでも早期乳癌、再発超低リスクです。
 「特殊型」など、「どうでもいいこと」です。
「受けない選択は どう思われますか?」
⇒NCCNのガイドライン通り…
 「許容される」ことだとは思います。(以上、客観的に)
 ただ、「抗HER2療法は最もバランス(効果と副作用の)がいい治療」なのです。
 それを「みすみすやらないのは惜しい」(以上、習慣的に)と思います。