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限りなくグレーな検査結果について

[管理番号:7045]
性別:女性
年齢:43歳
病名:左乳房しこり
症状:検査で限りなくグレー

田澤先生、はじめまして。

どうぞ宜しくお願いします。

10月末に会社の健康診断でマンモグラフィー検査を受け、11月末に要精密検査との結果を受けました。

カテゴリー3の「左乳房非対称性陰影」と書いており、影なんて恐ろしい!と思い、翌週近所の総合病院でエコー検査&細胞診を受けました。

エコー検査では、左乳房外側に1.5センチ程のしこりがあるとの事。
触ってみると、確かにコロコロしたしこりがあるのが分かりました。

先生が言うには白い部分と暗い部分がある、だけど特に悪そうな感じはしないんだけど、細胞診をしてみましょうとの事でした。

翌週、検査結果を聞きに行った所、またしても結果は「クラス3の偽陽性」でした。
色んな所から何回か針を刺して細胞を取るんだけど、きっぱり良性腫瘍とは言い切れなく、癌とも言い切れないとの事で非常にモヤモヤした気持ちになりましたが、この後造影MRIで画像診断をしてみましょうとなり、また1週間後結果を聞きに行った所、またしてもグレーの結果となりました。
更に左乳首の下の方にも何か写っているように
思えるとの事で最初の1.5センチの方を針生検、新たな疑わしいものは細胞診をしました。
結果は年明けに分かる予定です。

とてもグレーゾーンな感じですが、この2つのしこりがどちらも悪性だったら、場所も離れているので全摘になると言われ、もう何がなんだか分からないほど戸惑っております。

質問は、
①乳がんは、これほどまでに分かりづらいものなのでしょうか?
②このしこりが乳がんだったとして、進行ガンの可能性はありますか?
③逆に初期のガンと考えた方が良いのでしょうか?
④しこりが離れている場合(私の場合は左外側と、乳首の下の辺りです)
やはり、全摘は免れないのでしょうか。

拙い文章で申し訳ありません。

検査結果が分かるまで、不安で仕方ありません。

どうぞよろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

申し訳ありませんが…
「この後造影MRIで画像診断をしてみましょう」
→このような「診断目的でMRIを撮影するような」診療にも医師にも私は全く興味がありません。

そのような診療の結果に対して私がコメントすること自体、不適切かもしれないことを、まずはご了解ください。

「①乳がんは、これほどまでに分かりづらいものなのでしょうか?」
→違います。
 診断精度の問題です。(診断目的でMRIを用いることで、その程度は解ります)

「②このしこりが乳がんだったとして、進行ガンの可能性はありますか?」
→それは、絶対にありえません。
 ★診断とは進行すればするほど、明らか(楽)なのです。
  (もしも進行がんならば)我々、乳腺外科医なら一目で「癌です。100%間違いありません」と断言できるのです。

 その医師は「特に悪そうな感じはしないんだけど」と発言していますね?(それなのに「実は進行がんでした」などと推測するのは、いくら何でもその医師に失礼というものです)

「③逆に初期のガンと考えた方が良いのでしょうか?」
→もしも癌ならば、そうなるでしょう。
 だから診断がつきにくいのでしょう。(診断能力は別として)

「④しこりが離れている場合(私の場合は左外側と、乳首の下の辺りです)やはり、全摘は免れないのでしょうか。」
→そんなことはありません。

 同一乳管系ならば、「乳頭直下も含めた」温存でもいいわけです。