[管理番号:2198]
性別:女性
年齢:41歳
はじめてメールさせていただきます。
昨年11月に市の乳癌検診を受けその日にマンモー検査を受けました。
検診結果が3週間後位に届き、乳腺外科を受診して欲しいとの事だったため1週間後位に受診しました。
担当医の話だとしこりがあるためエコー検査をするという事でした。
後日のエコーの予約を取りその日は帰宅しました。
30歳ではじめて検診を受けた時からしこりがあると言われ当時は、乳腺症だと言われていました。
それから検診の通知が来るたびに定期的に行ってはいました。
なので今回もそうだろうと思っていたんですが‥
昨年末にエコーをとり、今月4日に結果を聞きに行ったところあ まり良くない結果との事でした。
腫瘍は左の乳首斜め下側に9ミリで、脇のリンパ節にも転移があると言われました。
もう頭が真っ白でした。
今月28日にCTと組織診を予約しました。
結果が出るまで毎日不安でたまりません。
確かにしこりはあります。
でも乳房の凹みや分泌液はありません。
脇のほうには自分で触ってみてもしこりはありません。
何の知識もなくネットで調べていたら先生のQ&Aを見つけ色々な方の質問と先生の回答を拝見させていただきました。
こんなに親身になってくれる先生なら私も相談してみたくなりメールさせていただきました。
先生、私は癌の確率が高いでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「腫瘍は左の乳首斜め下側に9ミリで、脇のリンパ節にも転移があると言われました。」
⇒わざわざ「脇にも転移がある」という言い方をしていることからは「診断は間違いない」と考えざるを得ません。
「先生、私は癌の確率が高いでしょうか?」
⇒残念ながら…
担当医のコメントからは「間違いない」と思います。
○せっかく「小さいうち」に見つかったのであれば、「きちんと治療」をしましょう。
質問者様から 【質問2】
田沢先生 こんにちわ。
先週腫瘍9ミリでリンパ節転移があると言われ先生に相談させていただいた者です。
先生にも「間違いない」と言われ、組織診の検査までまだ日にちがあり毎日いろんな事を考えてしまいます。
以前相談させていただいた時は動揺もあり何を聞いていいのかもわからずメールしてしまった為、再度質問させていただきたくメールさせていただきました。
質問なんですが、腫瘍9ミリでリンパ節転移がある状態では早期にはならないのでしょうか?
個人差はあると思いますが、他の方の相談内容を拝見させていただくと私より大きい腫瘍が見つかった方でもリンパへの転移が無い方が多いように思うので、私は進行が速いのでしょうか?
組織診までまだ日にちがありますが、進行が速かった場合こんなに期間をあけても大丈夫なのでしょうか?
1つ検査をする度に結果が良くない。
なのに毎回次の検査は何週間後になっています。
このサイトで田沢先生の診察の仕方を拝見させていただいてると今の担当医の診察が不安になっています。
田沢先生はどのように思いますか?
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「腫瘍9ミリでリンパ節転移がある状態では早期にはならないのでしょうか?」
⇒(本当にリンパ節転移があると仮定したとすると) cT1b, cN1, cStage2Aとなります。
一般的には「1期を早期」としていますが、(腫瘍径も含め)「十分早期の部類」に入ります。
「私より大きい腫瘍が見つかった方でもリンパへの転移が無い方が多いように思うので、私は進行が速いのでしょうか?」
⇒「リンパ節転移がある(確定している訳ではありませんが…)」ことが「進行が早い」ということと同義ではありません。
ステージは「腫瘍径」と「リンパ節」です。
「腫瘍径が小さい」ということは「進行していない」ということでもあります。
「リンパ節だけを、殊更取り上げる」必要はありません。
○「リンパ節転移のし易さ」には「腫瘍の位置」も関係してきます。
腫瘍が「腋窩の傍(上外側)」にある場合には、(その近さゆえ)「リンパ節転移し易い」ことも事実です。
「組織診までまだ日にちがありますが、進行が速かった場合こんなに期間をあけても大丈夫なのでしょうか?」
⇒腫瘍径が小さい訳ですから、決して「進行が早い」訳ではないと思います。
○本当に「進行が早い」場合は「腫瘍が、急速に大きくなるケース」です。乳癌では、多くはありません。
「毎回次の検査は何週間後」「田沢先生はどのように思いますか?」
⇒質問者の診療状況を改めて見てみると…
初診:(何も検査せず)「エコーの予約のみ取る」
2回目(昨年末):エコーだけ受ける(おそらく、これは(担当医が自ら行うのではなく)技師さんのエコーなのでしょう)
3回目(1月4日):エコーの結果だけ聞く 「1月28日のCTと組織診の予約を取る」
正直言って、「大変、無駄な通院が多い」と思います。(予約だけ入れる日とかエコーだけ受ける日等、随所に無駄があります)
私の感覚では「初診時」自分でエコーをして、(その日に)そのまま組織診をします。次の受診時には「組織診の結果」となり、治療の相談へ進みます。
おそらく質問者は「○学病院か、○んセンターのような大病院」なのでしょう。
そのような病院では「一つの検査をする」のにも「予約」が必要で「担当医自身に自由な裁量権がごく限られている」のだと思います。
そんな環境で「そのような診療に何の疑問も抱かなくなってきてしまった」のだと推測します。
質問者様から 【質問3】
田澤先生 こんばんわ。
今回1/○○に針生検(組織診)とリンパ節の細胞診を受けたのですが、結果を2/○に聞きに行くことになっていたのですが、結果が出ない為、○○日に変更となりました。
何か悪いものが見つかって、検査に時間がかかっているのでしょうか?
検査は外部に出していて、もう1人の先生にも診てもらうと電話があったそうです。
細胞診と組織診の検査は時間がかかりますか?
あと今になって色々思う事があるのですが、エコーの検査結果を聞きに行った時、担当医との会話で「今まで検診うけてなかったの?」「毎年受けてます」「どこの病院?」「ここの病院です」と言うやりとりがありましたが、過去にマンモとエコーをやっていて乳腺症という診断結果が出ていたこと等は医師が変わるとわからないものなのでしょうか?
今回指摘されたしこりは以前から指摘されていた場所のように思うのですが‥。
10年位前になりますが、過去の判断ミスという事はないのでしょうか?
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
「結果が出ない為、○○日に変更」「何か悪いものが見つかって、検査に時間がかかっているのでしょうか?」
⇒違うようです。
そうではなく、(逆に)「(簡単には)乳癌と確定診断が得られない」ということだと思います。
このケースは以下のどちらかに当て嵌まります。
①病変の状況が本当に微妙で「悪性度が低いため、前癌病変などとの鑑別が困難」
②検体採取が不十分で「材料不足で」診断に苦慮している
「細胞診と組織診の検査は時間がかかりますか?」
⇒「明らかな病変」であれば、それ程かかりません。
上記①か②の事情があるのだと思います。
「過去にマンモとエコーをやっていて乳腺症という診断結果が出ていたこと等は医師が変わるとわからないものなのでしょうか?」
⇒本来は「カルテが存在」しているとおもうのですが…
もしかすると、その病院へは「受診としてではなく、検診として」なのかもしれません。(あくまでも「検診」と「受診」はわけるのです)
「今回指摘されたしこりは以前から指摘されていた場所のように思うのですが‥。10年位前になりますが、過去の判断ミスという事はないのでしょうか?」
⇒以前から「しこり」があり、それが「今回の部位付近」であれば、その可能性も十分にありそうです。
きっと、「針生検など、組織検査はしていない」のだと推測します。
質問者様から 【質問4】
田澤先生こんにちは。
いつも相談に乗っていただきありがとうございます。
先日、針生検の結果が出て乳癌と診断されました。
担当医からの説明後、次回MRIの予定なのですが、今後、どうしていきたいかと言う質問があり、確定したからには、速い対応をしたい為、今までのように時間ばかりが無駄に過ぎてしまいそうなので、セカンドオピニオンを依頼しました。
私のなかでは、ぜひ田澤先生に診察していただきたいという気持ちがずっとあったので、先生のお名前を出させていただきました。
勝手に申し訳ありません。
セカンドオピニオンは自分で予約するものだと思っていて、本日勝手ながら、こちらから小平様にメールをさせていただきましたが、先程、病院の方から、江戸川病院の方で25日に予約をとって頂いた。
と連絡がありました。
セカンドオピニオンの予約は病院側でやっていただけるとは知らず‥‥。
何か予約が被ってしいご迷惑をかけてしまうのではないか、心配です。
もしご迷惑をかけてしまっていたら申し訳ありません。
病理結果はでたのですが、予定より遅れたうえに、まだ出てない結果があり、モヤモヤしています。
後日伺わせていただきますが、病理結果をご報告させていただきます。
リンパ節 細胞診 検体不適正
血液成分主体
CTでは明らかな腋下リンパ節腫大、肺、肝臓の転移はなし
左 針生検(コアニードル)
ER(+)ほぼすべての腫瘍細胞に陽性
PgR(+)60%~90%の腫瘍細胞に陽性
Hercep test;score 1+
HE,免染(サイトケラチン、平滑筋アクチン)
①;solid-tubularないしpapillotubular ca.で、周囲にscirrhous様浸潤+組織型はさらに検討してみます。
Ki67やグレード等の説明はありませんでした。
この結果だとルミナールタイプですか?
Ki67が高値なら抗癌剤と言われました。
細胞診ではリンパ節結果がわかりませんが、超音波とCT両方で認められたらやっぱりリンパ節転移があるのは確実ですか?
その場合、温存ではなく全摘になるのですか?
こちらの認識不足で色々ご迷惑かけてしまい申し訳ありません。
25日よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは。田澤です。
「セカンドオピニオンの予約は病院側でやっていただけるとは知らず‥‥。何か予約が被ってしいご迷惑をかけてしまうのではないか、心配です。もしご迷惑をかけてしまっていたら申し訳ありません。」
⇒特に構いません。
ただセカンドオピニオンは「特別な料金設定」があるので「窓口はどうあれ」病院からの連絡になるのかもしれません。(小平秘書からの連絡の場合もあります)
「リンパ節 細胞診 検体不適正」
⇒まともに「細胞診もできない」のに、何故「腋窩細胞診を行うのか?」
理由が解りません。
どうせ、(術中に)センチネルリンパ節生検を行うのだから「不要な検査」です。
(もしもやるのであれば、まともに結果を出してほしいものです)
「この結果だとルミナールタイプですか?」
⇒その通りです。
「Ki67が高値なら抗癌剤と言われました。」
⇒ルミナールBは「抗がん剤の上乗せの基準」となっています。
「細胞診ではリンパ節結果がわかりませんが、超音波とCT両方で認められたらやっぱりリンパ節転移があるのは確実ですか?」
⇒画像診断を見ていないので不明ですが…
「細胞診で失敗」する位だから「確実」とは言えないでしょう。
「その場合、温存ではなく全摘になるのですか?」
⇒「リンパ節転移の有無」と「乳腺をどうするか(温存or 全摘)」は全く無関係です。
「25日よろしくお願いいたします。」
⇒了解しました。