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病理結果

[管理番号:7099]
性別:女性
年齢:63歳
病名:乳がん
症状:

はじめまして、宜しくお願いいたします。

乳癌になり部分切除とセンチネルリンパ生検を行いました(腫瘍径:15.0×6.0×8.0㎜、切除:50×50×15㎜)。
病理結果が出まして(ステージI、ルミナルA、今後は放射線照射→ホルモン治療)、医師からは、断端についてはマイナス、との説明がありました。
帰宅後、レポートをよく見ましたところ、調べてもよく解からないため、お忙しい所申し訳ありませんが、お教えください。

①断端:深部側-、1.0㎜ inv #10→大胸筋側の断端のことだと思うのですが、マイナスの次の但し書きの意味がわかりません。
どのような意味でしょうか。

②乳頭側:-、in site ca-、EIC-、comedo-、リンパ球浸潤+、石灰化+ →これは断端はマイナスだが、切除した癌の組織の周りにリンパ球浸潤や石灰化が残っている、ということでしょうか。
この部分は一緒に切除しなくても良かったのでしょうか。

③レポートのこれらの記載から、断端はマイナスでも、大胸筋への再発や乳頭側断端に残っている石灰化やリンパ球浸潤が癌化するリスクがあるのではないか、と不安に思っております。
的外れな心配でしょうか?
④今後放射線照射をすることで、これらのリスクが軽減されますでしょうか?

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「①断端:深部側-、1.0㎜ inv #10→大胸筋側の断端のことだと思うのですが、マイナスの次の但し書きの意味がわかりません。どのような意味でしょうか。」
→マージンが1mmという意味のようです。

「②乳頭側:-、in site ca-、EIC-、comedo-、リンパ球浸潤+、石灰化+ →これは断端はマイナスだが、切除した癌の組織の周りにリンパ球浸潤や石灰化が残っている、ということでしょうか。」
→「残っている」という表現が誤解を生みそうです。

 単純に「切除した組織の乳頭側には石灰化が含まれリンパ球浸潤もあった」という記載です。(そもそも、「石灰化もリンパ球も」癌ではありません)

「この部分は一緒に切除しなくても良かったのでしょうか。」
→不要です。

「石灰化やリンパ球浸潤が癌化するリスクがあるのではないか、と不安」
→ナンセンス!
 ご安心を。

「的外れな心配でしょうか?」
→その通りです。

「④今後放射線照射をすることで、これらのリスクが軽減されますでしょうか?」
→普通の予防照射です。
 予防照射は(温存乳房内再発を)1/3にします。

 
 

 

質問者様から 【質問2 病理結果】

性別:女性
年齢:63歳
病名:乳がん
症状:

田澤先生、こんにちは。
7099病理結果では早々のご回答ありがとうございました。
放射線照射との関係で、1週間程度空けずの質問をお許しください。
宜しくお願いいたします。

(前回の質問)「①断端:深部側-、1.0㎜ inv #10→大胸筋側の断端のことだと思うのですが、マイナスの次の但し書きの意味がわかりません。
どのような意味でしょうか。」
→(いただいたご回答)マージンが1mmという意味のようです。

(今回の質問)このマージンが1mmというのは・・。
病床側(上手く表現できずすみません、底辺側?)のマージンが1mmしか確保されていないということだと思うのですが、その部分はマージンが薄く再発のリスクが高いのではないかと不安です。

以下の①~③のどれを選択するべきでしょうか。
その理由もお教えください。

①追加切除をしてもう少し深く切除して貰う。

②追加切除はせずに、通常の予防照射に加えてその部分に数回追加照射をして貰う。

③追加切除も追加照射もせずに、このまま全乳房への通常の予防照射だけで良い。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「以下の①~③のどれを選択するべきでしょうか。その理由もお教えください。」
①追加切除をしてもう少し深く切除して貰う。

②追加切除はせずに、通常の予防照射に加えてその部分に数回追加照射をして貰う。

③追加切除も追加照射もせずに、このまま全乳房への通常の予防照射だけで良い。
→③です。

 そもそも「深部断端」は、(その裏の)大胸筋浸潤でもしていない限り、普通に手術していれば心配ないのです。(単に乳腺の中で腫瘍がギリギリまで迫っていたというだけの話)