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カペシタビン(ゼローダ)の術後補助療法は決して許されません。

効能又は効果

  • 手術不能又は再発乳癌
  • 結腸・直腸癌
  • 胃癌

これはカペシタビン(ゼローダ)の添付文章からの抜粋です。

大腸癌(結腸、直腸)及び胃癌には「術後補助療法」としての適応があります。(「手術不能」とか「再発」などの文字が無いですよね?)

それに対し乳癌は、『あくまでも「手術不能又は再発」なのです。』

 

しかし、CLEATE X 注 1 )の結果を受けて、この適応外診療が横行しています。

注 1 )HER2陰性乳癌において「アンスラサイクリン、タキサンまたはその両方を含む術前化学療法」後にpCRではなかった場合に術後カペシタビンを追加することが有効である。

とはいえ、エビデンスが十分ではないため中外も「適応拡大」申請はしておらず(そのつもりもないようだ)、あくまでも「臨床試験レベル」の話です。

 

それを乳癌診療ガイドラインでは「苦し紛れに」(自費診療とすれば)可能ですよ。などと堂々と掲載しているのです。

これが、全ての元凶!

実際は(自費診療ではなく)通常の保険診療のまま患者さんに『術後、そのまま放射線治療かゼローダ8サイクル服用するか自分で決めていいよ』などと(適応外診療であることを伏せて)行う診療が横行しているのです。

♯ QandA 7975『トリプルネガティブ 肝転移 骨転移 リンパ節転移の今後の治療について』参照のこと

 

あまりにも、「堂々と保険外診療を提示」しているさまを見て、

『えっ?もしかして(私の知らないうちに)中外が「適応拡大申請」している?』と、本気で戸惑ったものです。(中外の担当者に確認しましたが、「そのような事実はございません」でした)

♯ 「今週のコラム 210回目 確定診断希望メールより この「確定診断希望メール(生検希望メール)」だけは、私と直接メールをやり取りすることとなります。」参照のこと