屋上は風が通るので気持ちいいですが…
ランニングはちょっと?大変です。
○ 本文
江戸川病院に赴任して10年超えましたが、他院から転院しての再発手術の歴史はそれほど古くない。
今回の動画配信のきっかけは、シンプルにちょうど外来受診したからでした。
『もう4年超えたのか!』
当時、あの状況で患者さんはとても悩んでいました。
腋窩再発
当初、主治医からは「簡単に取れますよ」的な説明を受け(比較的)気楽に手術を受けた結果が、(想像以上に転移リンパ節が多く)取りきれなかった(とは、直接言われなかったが、言葉を濁されそんな印象を受けた)そして撤退。
再手術は無理だから、何とか放射線+抗癌剤が効くことに期待するしかない。
QAしたものの、主治医から「再手術は不能」と言われているのに、本当にここ江戸川病院では手術可能なのか?
信じきれない思いで揺れ動き、まずは「リンパ節が本当に(取りきれずに)残っているのか?検査だけしてもらおう!
そんなながれでした。
リンパ節転移は残存していました!
小胸筋より外側のレベル1にも(赤点線)
小胸筋の裏側のレベル2にも
♯ドップラーで血管が赤青に染まっています。
レベル2は小胸筋の裏で腋窩静脈を押しています。(結構硬いから)
小胸筋内縁から奥がレベル3です。
患者さんは、この事実に驚きそして決断したのです。
凄く遠方という訳ではないけど、地元の病院で治療したほうが楽なのではないか?そのような迷いが最後までありましたが、根治の可能性に賭けたのです。
腋窩鎖骨下郭清術
再再発手術であり、術後の癒着に苦労はしましたが綺麗に全て郭清
地元の主治医が「手術不能」と撤退したのは仕方がないと言えるでしょう。
その当時(4年前)は私も再発手術の経験はそれほどでしたが、初発手術とはいえ「鎖骨下郭清」を日頃から行っていたからこそ可能だったのです。
◎鎖骨下の視野を持たない術者にとって、不可能な領域であること。自分が強いadvantageを持っていることに私自身が気付いたきっかけとも言えます。
その後は鎖骨上も含め、全国から再発手術を引き受け今に至るのです。
レベルⅠ2/4, Ⅱ3/3, Ⅲ2/2
これらの癌が取り去られたことが、運命を変えたのです。
半年に1回通院されます。(処方と血液検査は元の病院に今でも通院中)
エコーをするわけですが、(少し緊張感がありながら)「perfect !」
何物にも替えがたい瞬間と言えます。