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今週のコラム143回目 「リンパ節転移無」においては51歳以上ではRS26から、50歳以下ではRS21から化学療法によるbenefitがある

こんにちは。田澤です。

QandAも10日以上もメンテナス中でご迷惑おかけしています。

かくいう私も、「QandAの無い生活は無理だな。」そんな思いを新たにしています。

 

○外来から…

○ランニングから…

医局へ戻ってきてパソコンを開け、『どれどれ、どんなQが届いているのかな?』そんな日常が懐かしい。

 

そんなQandAも、いよいよ今週中にも再開予定です。

よろしくお願いします。

 

TAILORxについて

2018.6月発表された内容ですが、このたび現場のOncotypeDX結果に補足資料として反映されることになりました。

この機会にこのコラムに取り上げます。

 

目的 RS 11-25における化学療法benefitの検証

対象 T1c-T2(腫瘍径1.1-5.0cm)またはT1b(0.6-1.0cm)かつグレードが中間~高度

リンパ節転移無

○まずは「pN0が対象」であることをご確認ください。

OncotypeDXでは「リンパ節転移1-3個」と「4個以上」も対象としていますが、それらには適応されません。

 

結果1「主要解析」

RS 11-25では「化学療法による上乗せはない」

 

ただし、今回の結果で注目すべきは、そこ(主要解析)ではなく(11-25で「上乗せがない」ことは半ば解っていたことでした)、寧ろ次に示す「探索的解析」の方です。

 

結果2「探索的解析」

『50歳以下ではRS16-25で化学療法によるbenefitが示唆』されたのです。

下の表をご覧ください。

 

50歳以下でのRS16-20での「-1.6%」というのは、数値的にインパクトが無いので実際は

50歳以下ではRSが21以上で化学療法のbenefitがでると解釈します。

 

「リンパ節転移無」においては51歳以上ではRS26から、50歳以下ではRS21から化学療法によるbenefitがある