みなさん。こんにちは。
「年末年始感?」も今日までという感じですね。
明日からは(暫く続いた「クリスマス⇒年末年始」という空気も終わり)普通の日常に戻ります。
「あー、また仕事が始まるゥー」みたいな方も多いかと思います。
少し前まで言われていた「サザエさんの終わりの歌」を聴くと、「日曜日が終わる感が溢れてブルーになる」そんな感じでしょうか?
こと私については…
全く「stress free」に生活(仕事)してます。
これは、とても幸せなことであり(世間の多くの人にはない)advantageだと強く感じています。
患者さんによく言われるのは、「先生、今日も休みじゃないの?大変じゃない? 無理しないで、もっと休めばいいのに。」
私は、こう答えています。
「(大変な思いで仕事をしている)皆さんにはとても悪い気がするくらい、快適に仕事しています。」
世間では上司からの「ノルマの圧力」や、「やりたくない仕事をやらされる」など大変なのでは?と想像しています。
それに対して私は、(上司と言えば、勿論「院長」だとは思いますが)院長から圧力をかけられることは皆無だし、仕事のペースは自分自身で100%決めているからです。
「自分の好きなこと(手術)を好きなだけ」やっている、(外来診療は負担ではありますが、手術件数が多い以上当然のことです)とても「恵まれた状況」にいるのです。
♯ もしも、この症例数(全麻手術年間400 over)が自分に負担だと思えば、「自分の意思で」減らす事も何ら問題ない(その気は全くありませんが)環境です。
その意味では常に強いpressureをかけられながらの「東北公○病院時代の10年間」とは(肉体的な負荷は同等だとしても)mentalでは雲泥の差なのです。
この年末年始、NCD:national clinical database(平たく言えば癌登録)の他、2017手術症例をまとめる作業をしていました。
私の手術は、以下に分けられます。
2017 年間症例数(執刀は全て私)
1.乳癌 363症例
2.乳管腺葉区域切除 54症例
3.葉状腫瘍 26症例(葉状腫瘍と鑑別が必要だった線維腺腫7症例を含む)
★今回は「1.乳癌」を紹介します。
乳癌手術症例は(2016は295症例でしたが)2017は363症例と(300 overの)目標達成したことをご報告します。
○内訳
温存術 201
全摘術 154(同時再建は14症例)
その他 8(腋窩郭清、胸壁切除など)
◎分析
温存術では 全201症例の中で13症例(僅か6.5%)がリンパ節転移陽性で郭清していますが、殆ど(93.5%)がリンパ節転移陰性でした。(つまり、殆どがセンチネルリンパ節生検で終わっています。)
全摘術では 全154症例の中で66症例(43%)で腋窩郭清しています。
★ここで全摘の「郭清症例」を分析します。
○これには、最初から「リンパ節転移陽性(cN1 or cN2)」で郭清した症例と、「画像上転移陰性(cN0)」でセンチネルリンパ節生検を施行して陽性⇒追加郭清(これをSN⇒Axと表現します)の2通りがあります。
○前者(cN1/cN2)が48症例に対し後者(SN⇒Ax)は18症例であった。
1.「乳腺内の拡がり」が術式選択の最優先事項だとすれば、「全摘=乳腺内に広範囲に拡がること」が「リンパ節転移の確率が上がる」ことに繋がるといえる。
2. 当院では前医で「リンパ節転移があるから手術はできない(術前化学療法を強制)」されたが、「手術先行」を希望されて当院で手術を受けるケースが多いことがこの数値(cN1/cN2 48症例)の高さに表れている。
「(乳癌)手術患者さんの全国分布(2017年度)」
「東京都内の内訳(2017年度)」