3週間くらい前から予約外患者さんが急増しています。
外来はすでに「予約でギュウギュウ」なところへ、予約外患者さんが1日に50名もおしよせると…
なんと、外来終了が「日付が、あと数分でかわりそう」な日までありました。
連日の報道(ブログ?)で皆さんが不安に曝されているのも解りますが、一度冷静になりましょう。
と、いうことで今回は
「ちょっと待った。それって本当に受診が必要?」というテーマとしましょう。
①乳房痛 (以下を参照)
♯今週のコラム 4回目「卵巣が支配している」
○乳房痛は「少し様子をみて」、みましょう。
原因が「年齢による卵巣の衰え」にしても「ストレスによる一時的なアンバランス」にしても、「暫く様子をみると改善」する筈です。
そもそも「乳房痛を乳がんの症状と捉える」ことには全く同意しません。
★時々「乳房痛で私は乳癌が見つかった」とする人がいますが…
それは『偶然』です。
乳腺外科受診のきっかけが「乳房痛」だっただけで、「症状とは無関係」です。
○よくある疼痛部位(以下の部位は典型的なホルモン刺激症状と言えます)
・乳頭周りの痒み、違和感
・乳房の脇~下、鎖骨の下の痛み
・肩や肩甲骨の痛み、腕の痺れ
②脇のしこり (以下を参照)
♯今週のコラム 7回目 「私も同意見です」
♯今週のコラム 9回目 どんな「へぼ医者」でも見間違う事は無いのです。
♯今週のコラム37回目 副乳は皮膚のすぐ裏(皮下脂肪が乳腺に比べて非常に少ない)なので副乳癌は「誰にでもすぐ分かる」のです
こんなにも「今週のコラムで取り上げていた」ということは、「(皆さんが)如何に無駄に脇のしこりを心配しているのか?」ということを示しています。
○脇のしこりは「気にしない事」これにつきます。
「右より左の方が膨れている…」
⇒それは副乳でしょう。
「プニュプニュしたものが…」
⇒柔らかい時点で「無視しても結構」です。
とにかく「本物の腫瘍があれば(殆どありませんが)硬いので直ぐに解る」のです。
◎脇のしこりについては次回、詳説します。
③乳頭分泌(以下を参照)
♯今週のコラム 2回目 「乳頭分泌」
♯今週のコラム 12回目 「この乳管系を完全に切除」することで、それ(後で周囲に癌が発生する事)も予防できるのです。
♯今週のコラム 25回目 どこまで「早期発見を追い求めるか?」①単孔性分泌
♯今週のコラム 36回目 もしも本当に「乳管内病変が存在」すれば、「浮きの方から沈んでくれる」ので心配ありません。
♯今週のコラム41回目 お気のどくだけど、とてもまともな診療だとは思えない
◎乳頭分泌についても、随分取り上げていましたね…
ここではポイントだけを挙げます。
Point1 単孔性以外は気にしないようにしましょう。
「乳管内病変」は「一つの乳管系=1箇所の分泌」に生じます。
同時に「複数の乳頭分泌」が存在する時点で、「乳管内病変とは無関係=分泌亢進や乳腺症に伴う分泌」と考え、気にする必要はありません。
Point2 ミルクの分泌は気にしない様にしましょう。
ミルクを分泌する「腫瘍は存在しない」のです。
Point3 分泌量が少ないうちは様子をみましょう。
「乳管内病変」はとても小さな病変です。全く慌てる必要はありません。
絞ってみても「たまにしか出ない」ようなら様子を見るべきです。
★ネットの「不安を煽る様な不正確な情報」で「毎日をどぎまぎ」するよりも、上記を読むだけで(余計な心配などせずに)心穏やかに過ごす事ができるでしょう。