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乳癌手術のブログ 2020/10/31 術者と助手で「交互に」もつこと

10月も最終日

昨日の続きです。

「助手と二人での手術」

自分の手が足りない時、どうするのか?

「術者の手を使う」のです。

手術で最も重要なのは『場』です。

「場の展開」とか「場を保つ(乱さない)」とも言います。

助手が、(私が結紮した)糸を切る際に、(どうしても、それまでに引っ張っていた右手を外して)鋏を持ち切らなくてはいけません。

そうすると、(今まで右手でやっていた引っ張りが失われて)「場が乱れる(術野が見えなくなる)」のです。

★ここで「術者の手」を利用するのです。

術者は結紮する際に「両手を使います」そして、(助手に)糸を切ってもらう際には「片手が空く」のです。

実際には、こうです。

助手が右手で鋏を持つ前に、私は助手の右手に持っている筋鈎を(そのまま)左手で受け取ります。

そこで(助手は)右手が空くので、(その開いた右手で)鋏を持ち、切るのです。

助手は(切った後には)また、その右手で(私が一時的に持っていた)筋鈎をそのまま受け取る。

 

つまり助手の右手で持っている筋鈎は(鋏を使う際には)私が⇒(鋏を使い終わったら)助手にと、交互に持つことで「場は保たれる」のです。

★ このフォーメーションは私が「東〇公〇病院」で平〇医師から教わったことの一つです。

最初は戸惑いましたが、「場をキープする大切さ=手術をスピーディーに行うことに直結」が身に付き、大変感謝しています。

 

これを普段から大人数で手術をしていると、「筋鈎を持つ専門の助手」と「鋏で切る専門の助手」が固定されてし待っているので、上記のような華麗な?フォーメーションができないのです。

 

もう、市川に行かなくてはいけないので、今日はこれまで。

もしも解りにくかったら、質問を(掲示板で)してください。

それでは。