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乳癌手術のブログ 2020/6/10 開業医は、(何でもできて)全てを知り尽くした最後の砦であるべき

昨日の掲示板

ADD VALUE TO THE WORLD 」さんの投稿に大きな反響がありました。

それに対して「私も」「実は私も」みたいなコメント。

そのような思いをして辿りついた先が、ここ江戸川病院。

そんな中、今朝『Q&A 2020年06月08日5 乳腺症と言われていたのですが…』に対して回答していました。

診断は「これから」であり、(結局)癌でなかったという結末になってほしいと切に願いますが…

(結果はどうあれ)この質問者が「掲示板」を見て、後悔のないようにしてほしいと願っています。

 

〇 診断

今回の投稿を見て、診療する側からのコメントをします。

患者さんは決して悪くない。悪いのは「診断を疎かにしている」医師です。

「何故、このような事が起こるのか?」

元凶は、「経過観察」という都合のいい言葉です。(結局「癌だった」場合、誤診ではなく「経過観察していた」と言い訳になる?)

診療は「確定診断ありき」でなくてはいけません。

一昔前(針生検が登場する20年前)であれば、「組織診=(生検と言う名の)手術」でした。

その当時の患者さんの中には(結局)乳腺症だったのに乳房切除されている人などめずらしくもありません。(その当時、癌かもしれないのに、それしか最善がなかったからです)

★ 昔であれば「ギリギリまで」経過観察も仕方が無いかもしれません。

 

しかし、今は状況が全く異なります。

『石灰化です。(癌かもしれませんが)様子見ましょう。』

⇒おいおい、ST-MMTがあるだろ! まずは「確定診断ありき」で話をすべき(その上で「患者さん側から」経過観察希望なら、それも許容)

『乳腺症(だと思います)ただし、癌の可能性があります。 (ただ当クリニックでは針生検できないから)経過をみましょう』

⇒針生検もできないのに、診療していること自体どうなの?

自分の家族だったら、(少なくとも)針生検できるところで診てもらうんじゃないの?

(経過観察しておいて)「いよいよ怪しくなってきたから、針生検のできるところへ紹介します」ってのは、おかしいんじゃないの?

普段から「普通に」針生検している医師からしたら、「何で、ここまで経過観察(と言う名の、放置)してたの?」となりかねないのです。

 

〇 (手術は手術でダイレクトに患者さんに影響を与えますが)診断はそれ以上に「患者さんの運命」を左右しかねない。

良性疾患とは異なり、「癌の時計は逆回しにできない」からです。

診断を満足にできない医師が開業するなんて、全く理解できない。

K村先生を知っている私にとって、「開業医は、(何でもできて)全てを知り尽くした最後の砦」であるべきなのです。

 

〇 『乳がんプラザ』のおかげで、病に詳しくなった今なら、みなさんも質問を読むと田澤先生のおおよその回答がわかるようになっていますよね。私もかなりの正解率です。

⇒大変、心強い限りです。

それでは私も「佐村河内 守」のように、(たまには)皆さんに回答してもらいましょうか?(冗談です)

 

 

 

年齢 60-69歳

入院期間 7日間

痛み 5

患者の悩み 不安に対してすべて納得するように説明してくれて安心して手術受けることが出来ました。

とても頼りになる先生です。