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病理結果報告の読み方について

[管理番号:10575]
性別:女性
年齢:64
病名:乳癌(HER2タイプ)
症状:
投稿日:2022年9月8日

田澤先生、こんにちは。
お世話になります。

術前化学療法後にHER2タイプの乳癌手術を行い、以下のとおりの病理結果報告をいただいたのですが、その内容について二点質問をさせていただければと思います。

(検査機関に委託して戻ってきた病理報告で、田澤先生が解説されている「今週のコラム 252回【病理結果報告書の見本はこちら】全体版」と比べますと、随分項目が少ないようですが…)

《組織学的診断》
1. Carcinoma remaining in the right
breast, status post drug
therapy,total mastectomy.
2. All the nodes, negative for cancer
(0/2).

《所見》
Breast
R
術前薬物療法(+)
Bt

#1-38:
#1,2,3,4,5,7,8,9,10,11,12,15,16,17,18
,19,20,23,24,25,26,27,28,30,31,32,33,
34,35,36,37,38:Ca(-)
#6,13,14,21,22: Ca(+) invasion, in
situ
#29: Ca(+) in situ
#6,7,13,14,21,22: Fibrosis(+)
治療効果判定: Grade 1b
遺残癌の評価:
invasion(+): 10x6mm
Invasive ductal carcinoma, scirrhous
type
with a predominant intraductal
component
g (+)
TF 3, NA 3, MC 2 = HG III, NG 3
in situ(+); comedo, solid
#39: LN: Ca(-) 0/2

1.6つの検体について「Fibrosis(+)」との記載がありますが、これは「Fibrotic focus」
とは異なり、癌細胞が化学療法により繊維化した瘢痕ということでしょうか?
#7については元は存在していた癌細胞の全部が繊維化して消失しており、#7以外についてはまだ癌細胞が存在しているため一部の組織について繊維化がある、という所見であり、「Fibrotic focus」の線維化巣が各検体に存在したという意味ではない、という理解で良いのでしょうか。

2.「in situ(+); comedo, solid」との記載は、#29の乳管内非浸潤性癌の亜分類がコメド型(solidは充実性?)という趣旨なのでしょうか?

田澤先生の実施されている病理結果報告とは異なる形式の報告についての質問となり、ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

1.6つの検体について「Fibrosis(+)」との記載がありますが、これは「Fibrotic focus」とは異なり、癌細胞が化学療法により繊維化した瘢痕ということでしょうか?
⇒その通りです。

2.「in situ(+); comedo, solid」との記載は、#29の乳管内非浸潤性癌の亜分類がコメド型(solidは充実性?)という趣旨なのでしょうか?
⇒その通りです。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/9/16
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