梅雨入りせずに暑い今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
冬の間はワイン一辺倒だった私は、この時期「チューハイ」も飲みます。
今一番美味しいと「嵌っている」のは、「鬼レモン」 このレモン感、半端ない。一度ご賞味あれ。
〇 本編
1.癌の発生
癌細胞は、乳管の壁(の細胞)から発生し、
まずは、乳管内で増殖します。
2.癌の進展のパターン
癌の進展のパターンとして
左)比較的すぐに浸潤するパターン
右)浸潤せずに、乳管内で増殖すると、
中心部分が(血流不足で)壊死を起こす
壊死した細胞には石灰化が起こりやすい。
① 比較的すぐに浸潤するパターン
通常、石灰化はおこしません。
乳管内を伸展することなく、
乳管から「外」へ出て増殖し、
その場で、小さなしこりを形成
この「しこり」が3mm以上となると
上手なエコーでは発見されます。
② なかなか浸潤せずに、乳管内を長く伸展するタイプ
石灰化を起こす典型的なパターン
増殖した癌細胞が、浸潤しないと
乳管内を押し出されて、長い範囲に拡がっていきます。
長い範囲に充満した癌細胞が
「所々で」壊死して乳管内の石灰化が増加するのです。
なるほど、②のパターンだと、非浸潤癌(0期)の状態で広い範囲となりやすく、
①のパターンだと(エコーで小さいうちに見つけると)浸潤癌(1期)となる。
0期でも(温存手術できず)全摘となり、1期の方が(狭い範囲で)温存しやすいと言えそうだね。
Q&Aで、時々「急に出現した大きなしこり、恐怖!」みたいなケースがあるけど…
(下図のように)
マンモグラフィーで「たまたま」発見されない限り、気付かれずに
広く拡がった非浸潤癌(この時点では触知しない)が「複数個所で浸潤」すると、
「いきなり広い範囲の」マスとして出現することになりがちです。
この場合は「マス全体が浸潤ではない」ので「シコリは大きいけど、最大浸潤径は小さい=早期」となるのです。