皆さん、こんにちは。
金曜日に撮影しました。
内容は前回のコラムで取り上げた(私が最も言いたいことである)「早期発見」と「早期診断」の違いです。
これから(管理者が)編集して31日(月)もしくは1日(火)に配信予定です。
○ 動画配信
思い起こせば、昨年末から「やります」「やります」と「やります詐欺」状態だった私も遂に踏み出しました!(大袈裟?)
やはり初回なので、いろいろ問題点があることと思います。(多少は「編集」で誤魔化せますが)
○ ご意見おまちしています。(掲示板で)
「駄目だし」welcomeです。 「もっと、はっきり話せよ!」とか、「カメラ目線が…」みたいなアドバイス
「内容」についてのご意見
今後「取り上げてほしいテーマ」についてもお待ちしています。
本題
今週初め、『 2021年05月23日3 肉下種性乳腺炎について』を回答していて…
『これは、まとめなくちゃいかんな。』
強く思いました。
「コラム」「ブログ」などを根気よく網羅してもらえば「済むだけのこと?」
いえいえいえ、ちょっと(我ながら)不親切過ぎますね。
その替り、『ここを見れば、全てが網羅されている』そんなコラムにしましょう。
1.Key Word
『2021年05月23日3 肉下種性乳腺炎について』の質問文には、重要なKey Wordで溢れています。
書き出しますと…
①痛みとしこりを感じ
⇒典型的な症状として「突然のシコリ(急にできた印象が強い)」「痛み」「熱感、発赤(皮膚所見があることも多い)」
②抗生物質
⇒全く無効な治療です。(肉芽腫性乳腺炎は「感染ではない」のです)
③症状は改善せず
⇒「誤った」治療なので当然、症状は改善しません。
④切開手術 ドレーン装着
⇒全く無効な治療なのに、『痛い思い」と「傷」をつけられてしまう!可哀想です
前医で複数個所「切開」されたり「ドレーン留置」されたりした部位
まだ炎症が強い時期には、この「孔」から肉芽が出てきます。
同症例
ステロイド治療終了後「半年」
肉芽は綺麗に治癒していますが、「切開痕」や「ドレーン痕」は残ってしまうのです。
⑤右手首と右肘に痛みがで生じ、翌日には右手の甲が腫れる。さらに翌日には両膝と両足首も痛み出し、数日で歩行が困難な状態
⇒この「関節炎の症状」は「時々」あります。(ここまで「強い」症状となるのは10人に1人程度)
⑥関節の痛みは改善せず、大学病院内のリウマチ・膠原病科を受診
⇒肉芽腫性乳腺炎に伴う症状」という認識が無い場合には、だいたい「この流れ」となりますね。
『今週のコラム 28回目 癌の診療さえできない医師よりは、「まだマシ」かもしれませんが、癌の診療しかできない医師ばかりでは困ったものです。』に登場する千葉県の某有名病院で、皮膚科に紹介されていますが「まさに」同じような過ちが全国各地で行われているのです。
⑦血液検査は、リウマチ、膠原病、細菌感染の疑いはなし
⇒勿論、異常所見などありません。
肉芽腫性乳腺炎は「感染」ではなく、免疫異常による「炎症」なのです。
「炎症は感染が無くても起こる」のです。(抗生物質は「炎症=感染」という誤った考えから処方されている)
これらの「Key Word]
肉芽腫性乳腺炎「あるある」ですね!
私のところを受診される患者さんは殆どが「前医で切開」されたり、「前医でぼこぼこと孔を開けられ(ドレーン跡など)」ています。
ステロイドで最終的に治癒するわけですが、これらの「切開痕」や「孔」は消えないのです。
2.ステロイドの使い方
プレドニン20mgで開始し2週間、改善を確認したら15mgへ減量して4週間、その後は5mgになるまで4週間ごとに漸減します。
5mgとなったら(再燃しないように)3か月継続し、2.5mg(5mgを隔日投与)で更に半年間継続すると、ほぼ例外なく治癒します。
この使い方ではステロイドの副作用の心配はありません。(胃薬だけは併用します)
注1)開始量は、通常は20mgですが、炎症の程度が酷い場合には30mgから開始します。
高容量でも2w程度で漸減する限り、問題はありません。
3.「再燃」について
ステロイドは(上記でコメントしたように)必ず「漸減」していきます。(長期間、高容量は行いません)
時に(殆どが、治療初期に)漸減して数日して症状が悪化(これを「再燃」といいます)することがあります。
この様な場合には、一旦増量(量を基に戻す)することもあります。
★ MMTEによるvolume reduction
私が時々使う手法です。
炎症が強く、漸減すると「再燃を繰り返す」場合に行ます。(肉芽を削ることで「ステロイドの必要量を減らせる」のです。
4.「肉芽の崩壊(融解)」の流出
炎症の強い時期(治療開始から数日)に、時々おこります。
肉芽が崩壊して、(前医で切開した部位やドレーン痕から)多量に流出する現象です。
患者さん自身は『病勢が悪化した!』と、感じる事が多いですが実際には治療効果の一つです。
炎症を起こした「大きな肉芽」が崩壊して流出することにより(その後)病勢が改善する兆候なのです。
皆さん(流出する)「ドロドロとした黄色の粘液」を「膿」と認識して『化膿した! 大変だ!』と騒ぐのですが…
実際は「肉芽が溶けて、小さくなる」と、歓迎してください。
5.治療期間
私は、江戸川に来てから100例近くは(おそらく)この疾患の治療をしていますが…
そんな乳腺外科医は日本中探しても(探す人も居ませんが…)いません。
その経験上、治癒しなかった人は(実に)一人も居ないのです。(だから、「断定的な」言い方になるのです)
それぞれ、経過(の長さ)は多少は異なりますが(早い人は「1年弱」、長くても「2年弱」この範囲内に入ります)
治癒までには「1年以上かかりますよ」
最初に、そのように言うようにしています。
皆さん(当然)「長いな」と感じるようですが、実際には「炎症が治まって、日常生活に支障がなくなる」までは3か月程度、残りの1年以上は(ほぼ無症状で)「後に再燃しないために」ステロイドを漸減する期間なのです。
6.経過の実例
前医で「切開」や「抗生剤」投与されたが病状は改善せず(当たり前ですが…)前医受診から48日目、当院受診されました。
当院初診時 day0
中央部は(前医で)切開した創部に(内部から)肉芽が見えています。
浸出液が多く、ガーゼが交換が頻繁に必要な状況
(前医で処方されていた)抗生剤は無論中止、プレドニン20mgで開始
day6
プレドニン6日間で、症状改善を「実感」しています。
(プレドニン)20mgを維持
day27 20mg維持 (写真なし)
day55 15mgへ減量
理想的には2wで15mgへ減量ですが、経過によっては(この方のように)8w程度20mgを継続することもあります。
(写真はありませんが)明らかに改善したので、ここで15mgへ減量となりました。
day 83
10mgへ減量
day 139
5mgへ減量