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画像診断

「画像診断」を紹介します。

★ 検診カテゴリー

その前に 検診でのカテゴリーについて触れます。

カテゴリー1 正常 カテゴリー2 良性  これらを気にする必要はありません

カテゴリー3 良性を考える所見(これ以上が「要精査」の対象となります)

カテゴリー4 癌の可能性を考える~癌の疑いまで(結構幅広い) 下記に、詳細します。

カテゴリー5 「ほぼ」癌だろうという所見 感覚的には(少なくとも)90%以上癌となります。

 

★★ カテゴリー4の詳細

①エコーでカテゴリー4

大概の腫瘤はエコーではカテゴリー3となりますが、敢えて「エコーでカテゴリー4」をつけるからには、何か「疑わしき+α」があるのです。

その殆どは「境界が不明瞭、もしくは形状が不整」であり、癌の可能性が著しく高まります。

②マンモでカテゴリー4腫瘤

この場合は(エコーとは)随分印象が異なります。

(エコーとは異なり)本来3でもいいような所見が結構4に入ってくるのです。

その理由は「エコーは質的診断」であるのに対し「マンモは(あくまでも)存在診断」であるからです。

結果、(エコーでのカテゴリー4と比較すると)良性の可能性が結構あります。

★ 因みに石灰化カテゴリー4はエコーと同程度の「癌の疑わしさ」となります。(理由は石灰化だけはマンモが質的診断に近いからです)

③構築の乱れ カテゴリー4

これは、本当に「ピンキリ」です。

何故、こうなるかというとマンモグラフィーは「立体的なものを潰して撮影」することが原因です。

つまり、「伸展不良」などがあると、(正常なのに)そこが「歪んで見える」こともザラだからです。

勿論「時々」本物もありますが…

 

画像診断

乳腺疾患の基本は「触診」「エコー」「マンモグラフィー」となります。

この中で中心的役割を担うのは「エコー」です。

触診やマンモで「何かある?」と判断(存在診断といいます)したら、(それは)「エコー」で「それは何なのか?(質的診断といいます)」で、診断されます。

この時点での診断を(分かりやすく)「一次診断」と名付けます。

これで良性疾患(「診断」の中にある「良性疾患」をご参照ください)と診断されれば、(一次診断で)終了(安心)

≪エコー≫

 

画像診断としては、最も気軽(侵襲なく、被爆もない)

ただし、術者の技量による「差」が最も大きいmodalityです。

 

 

≪ABUS≫

 

Automated Breast Ultrasound Systemの略です。

エコーの「術者の技量の差による違い」を克服するために開発されました。

江戸川病院でも導入され「スクリーニング」として用いています。

 

≪マンモグラフィー≫

 

乳がん検診といえば、真っ先に思い浮かべる検査かもしれませんね。

「誰が検査しても同じ」という点では、優れているとは言えますが、

「存在診断」としても「質的診断」としてもエコーには数段劣ります。

ただ、唯一「石灰化」だけは「マンモグラフィーの専売特許」と言えます。

 

≪MRI≫

 

誤った使い方が「されがち」な検査であり、注意が必要です。

正しくは、以下の2つの目的で使用されます。

 

1.(乳癌の診断が確定した後の)病変の「拡がり」診断

2. 病変が(本当に)無いかどうか?の「存在」診断

 

MRIの「誤った」使われ方とは?

 

 

 

(癌なのかどうか?という)質的診断で用いる医師がいますが、100%誤りです。

「癌なのかどうか?」は必ず「組織診断」を用いなくてはいけません。

 

今週のコラム 56回目 超音波で異常所見があるのに、MRIで異常がないから大丈夫。など、とんでもない診療です。

をご参照ください

今週のコラム 72回目 何故、そんな病院(江戸川)で手術するの? うち(海沿い病院)で手術してあげるよ!

のcase 2をご参照ください

 

≪乳管造影≫

単孔性の分泌に対して、その分泌乳管の中に「乳管内病変があるのか?」調べる検査です。

 

分泌している(その)乳管を針金(ブジ―)で広げます。

(細い径⇒だんだん太い径)

 

 

 

(ブジ―で広げた)乳管に造影剤を注入します。

 

 

 

 

 

 

(造影剤を入れた後)マンモグラフィーで撮影します。

 

 

 

 

 

 

 

 

画像診断で判断しきれなかった場合は?

 

 

 

その場合には「組織診断」へ進みます。(これを解りやすく「二次診断」と名付けます)

二次診断は(本来)確定診断となります。注 1 ) 

 

注 1 ) ここでは「100%確定診断」と言い切れる技術を持つ医師を選ぶことが重要

稚拙な手技による誤診(癌なのに良性と診断されてしまう)は、日常的に見受けられます。(「診断」の中にある「組織診断」をご参照ください)