こんにちは。田澤です。
2020/7/9開催の乳癌学会の抄録の締め切りが近かったので、慌てて登録したところです。(毎年思うけど「半年以上前」の締め切りって早くない?)
〇先週のスカロケ
すっかり、年末モード?
『尾崎豊しばり』で、仲間内でカラオケがあるので、「その練習に…」とマンボウが「僕が僕であるために」を歌っていました。
高校生の頃に出会った『十七歳の地図』1 )
今でも覚えています。
俺『尾崎豊? 誰?』
友人『今、勢いあるんだ。知らないの?これ聴きなよ。』と、ダビングしたカセットテープを渡されたのです。
「15の夜」には中学時代の自分を重ね合わせ、その等身大の歌詞にも感動しました。
翌日、友人から『どの曲が一番良かった?』
俺『ハイスクールRock’n’Rollだね。』
友人『それ(その選択)、アツシらしいね。 俺が好きなのは街の風景だよ。』
それを聞いて、「随分大人な奴だな」 そう思ったことまで思い出します。
1 )十七歳の地図
尾崎豊の1st.album 初版は2000枚くらいしか売れなかったらしい。
この作品に「あの」浜田省吾の盟友である「町支寛二」がかかわっていたことには驚きです。
「高校時代に聴いていたアーティスト」として『浜田省吾』と、言っていたその「肉声」を今でも覚えています。(新潟でのコンサート)
本編
〇『8136 線維腺腫』を回答していて
「本当に癌でないの?(しこりver.)」の解説が必要と思いました。
画像所見(主としてエコー)は「腫瘤形成性病変(腫瘤)」と「腫瘤非形成性病変」とに分けられます。
〇腫瘤非形成性病変
代表格は「乳腺症」となりますが、癌との鑑別が必要となるケースが当然あり、それについては、
一時期、『乳腺症と言われたけど、本当に大丈夫か?(癌ではないのか?)』というQが多く、
それに対して『今週のコラム 212回目 「良性を良性と診断するためにMMTEを積極的に用いることでのみ 乳腺症を「100%癌ではないと断言できる」ようになるのです。』で解説しています。
〇腫瘤形成性病変
いわゆる「しこり」です。
1.嚢胞 正常乳管が詰まって内部に液体が貯まったもの
内容が「液体」なので、100%癌でないと(画像だけで)断言できる。
①典型的な「嚢胞」
内容が「真っ黒」に抜けていますね?(中身が液体なのです)
2.濃縮嚢胞 (1と同様だが)内用液が固まってしまったもの
内容が(液体ではなく)「個体」であるため、腫瘍と区別が困難なケースがある。
②これは、検診で2年前には「線維腺腫」と判断されています。
ところが(同じ所見を)今回は「濃縮嚢胞」と診断されています。
「嚢胞」とは異なり、内部エコーが「真っ黒に抜けていない」ので「濃縮嚢胞」なのか「線維腺腫」なのか?
濃縮嚢胞も(液体が固まって)「個体」となっているので腫瘍との区別がつきずらいのです。(腫瘍も当然、「個体」です)
実際は「濃縮嚢胞」でした。(細胞診すれば解ります)
3.線維腺腫 良性腫瘍
扁平、楕円だと線維腺腫と断言(癌ではない)できるが、「張りがある」もしくは「歪」だと乳癌との鑑別が必要
③典型的な「線維腺腫」
「真っ黒」に抜けていませんよね?
④きれいな楕円の線維腺腫
(3に比べれば)「張りがある」ので(私なら)「組織診して確認しましょう」とします。
(1と比べて)内容が「真っ黒に抜けていない」ことが解りますね?
この内部エコーは「濃縮嚢胞」ではない。と断言できますが、これは言葉にするのは難しい(スミマセン)
⑤扁平な線維腺腫
(4に比べると張りがなく)扁平なので、組織診を勧めたりはしません。
4.葉状腫瘍 良性~境界悪性~悪性
種々のケースにより「線維腺腫」や「癌」との鑑別が必要となる。(組織診でないと確定診断はできない)
5.癌 典型的なものは(組織診をするまでもなく)癌と判断できる。
しこりは上記のように分けられます。
「嚢胞」は、勿論どうでもいい。
「濃縮嚢胞」と画像上判断できれば(これには少々「経験」が必要)これも「どうでもいい」
問題は、QA8136でも記載しましたが、「癌の可能性があるのか?」という視点が「しこり」にも当然必要となるのです。
(以下抜粋)
★★(画像所見の)線維腺腫にも
1.癌との鑑別が不要(100%線維腺腫と断言できる) 「生検も定期健診も不要」
2.線維腺腫の可能性が高いが癌の可能性も少しはある。 「生検するか、経過観察どちらかが必要」
3.(線維腺腫と思うが)癌の可能性もある。 「是非、生検したほうがよい」
(画像上)濃縮嚢胞と判断できれば無論「生検不要」となるが、線維腺腫と鑑別困難なことはある。
ただし、「癌の可能性が無ければ」濃縮嚢胞でも線維腺腫でも、どちらでも構わない(どうでもいい)のです。