[管理番号:7660]
性別:女性
年齢:43歳
病名:
症状:
田澤先生、はじめまして。
宜しくお願いします。
つい先日右胸、乳首から3~4cm左上にしこりを見つけました。
1cm以上はありそうで表面が凸凹しています。
触っても動くような感じはせず少し硬い感じ。
生理前後も大きさなど変わらないように感じます。
触れると少し痛みがあります。
見た目ひきつれや赤みなどはみあたりません。
薄い服の上から触れると簡単にしこりがあることがわかり、何故こんなになるまで気づかなかったのか…ほんとに不安でなりません。
9年前に病名は忘れましたが、右胸からの
出血があり(血性乳頭分泌だったのかもしれません)乳腺外科にてマンモ、エコー、
そして乳首から採集した血液?の検査をしてもらい悪性度が一番低いという結果が出ました。
その後半年、一年後の経過観察で異常がなく、そのまま安心しきって検査にいかなくなってしまいました。
そして去年夏の会社の検診で胸部エコーがあり、異常なし。
そして先日しこりを見つけてしまいました。
関係ないかもしれませんが、子宮筋腫もち、子宮頚菅ポリープ(全て良性)が何度もできる体質、若い頃からの不正出血、去年はバセドウ病。
ホルモン感受性が高い体質なのかな…と。
初潮は早めで出産経験はありません。
乳ガンなのかと心配でたまらず、万が一そうだった場合には先生に手術をお願いしたいのですが、その前に診察をしてもらわなければなりません。
待っている患者さんは沢山いらっしゃるので待つことはしかたがないのですが、それでも少しでも早く見て頂きたいですがどのようにしたらいいでしょうか?
自己触診で気づいただけなので検査結果などはまだありません。
メディカルプラザ市川・江戸川で初診の予約をとったほうがいいのでしょう?
ただ田澤先生の予約はとても難しいとのことだったので、水曜日何時間も待つ覚悟で直接当日の外来受付をすれば診ていただけるのでしょうか?
それともまずは近所のクリニックでエコーやマンモ、針生検をしてもらい(結果待ちで時間があいてしまうのが不安です)、それからセカンドオピニオン・転院ということで江戸川病院にしてもらえばいいでしょうか?
その際は秘書室メールとかのほうで対応していただけるのでしょうか?
個人的なことですが、実は来年のはじめに結婚予定で相手のいる田舎に引っ越す予定でした。
このタイミングで良かったのか悪かったのか…
みなさん検査結果や今後の治療についての質問なのにこのような質問で申し訳ありません。
去年の検診で見逃しだったかも…と思うと乳ガンだった場合どれくらい進行してまっているのか不安でなりません。
確実な診断・治療をして頂きたく田澤先生の診察をしていただける最短の方法をご教授下さいますよう宜しくお願いいたいます。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「去年夏の会社の検診で胸部エコーがあり、異常なし」
「1cm以上はありそうで表面が凸凹しています。触っても動くような感じはせず少し硬い感じ」
⇒これは、確実に診断しなくてはいけません。
是非、トップページの「生検希望メール」してください。
「生検枠」を外来枠とは別に確保しているので、緊急度に応じた案内ができます。
(これが一番、早いです)
質問者様から 【質問2 】
ステージ・グレード・温存について
性別:女性
年齢:43歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
田澤先生こんにちは。
昨日術前検査の問診時にタイミングがつかめず質問する前に問診が終わってしまったため、
この場で申し訳ありませんがいくつかの質問の方を宜しくお願いいたします。
①マンモトーム生検での腫瘍の結果は、非浸潤が多い浸潤ガンで、グレード1、ステージ1でしたが、これからMRIや術後病理結果でリンパや他にも浸潤ガンがあった場合ステージは変わることもある思いますが、グレードも変わることはあるのでしょうか?
②MRIで温存が可能だった場合、私は胸の内側上部の浸潤ガンですが、温存だと胸の外側にできた時と比べて胸の変形はかなりあるのでしょうか?エコー時は1,2cmでした。
③次回MRI、翌日に結果・手術日決定の予定です。
ホルモン受容体、HER2の結果はまだ聞いていません。
結婚を控えていて可能であれば温存したい気持ちがあります。
告知からトントン拍子で事が進み良かったのですが、まだ全摘をする覚悟ができていません。
温存できるが全摘が望ましいような場合、
結果が出たその場で温存か全摘かを決めなければいけないでしょうか?手術日までに一度考える時間はありますでしょうか?
④もし温存して何年後かに再発してしまった場合、全摘でしょうか?
またそのガンは初めてなったガンよりやっかいなタイプ(転移や再発しやすい)なのでしょうか?
あの場で質問をしていればよかったものを、お忙しいのにお手間を取らせてしまい申し訳ありません。
本日両親に乳ガンを報告しました。
私は田澤先生を知識・技術ともに乳腺外科医のトップだと思っています。
告知をされた時も田澤先生に診て頂ける安心感からかほぼ落ち込むようなこともありませんでした。
先生のことを両親に話し、それほど素晴らしい先生に診てもらえるということを笑顔で話す私を見て両親もとても安心していました。
私の治療はこれからです。
温存のことや抗がん剤のことなど少なからずの不安はありますが、希望をもって頑張っていきたいと思います。
どうぞ宜しくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
管理番号7660から遡って個人を特定して回答しています。
「ステージは変わることもある思いますが、グレードも変わることはあるのでしょうか?」
⇒実際に、それはあり得ます。(MMTEとはいえ、サンプリングなので病変全体での評価とは異なることは「実際に」あります)
「胸の内側上部の浸潤ガンですが、温存だと胸の外側にできた時と比べて胸の変形はかなりあるのでしょうか?」
⇒腫瘍径が大きい場合はいくらかその傾向(外上部の方が内上部より目立ちにくい)はありますが、今回のケースでは殆ど(位置による)影響はありません。
「ホルモン受容体、HER2の結果はまだ聞いていません。」
⇒乳癌の診断がついてからのオーダーとなるので(保険適応上)、(乳癌と分かってから)2週間かかるのです。
「手術日までに一度考える時間はありますでしょうか?」
⇒それは大丈夫です。
「④もし温存して何年後かに再発してしまった場合、全摘でしょうか?」
⇒その通り。
それは「温存は術後照射が大前提」だからです。(初回温存後に術後照射しているから、再温存⇒再照射という選択肢はないのです)
★放射線は同じ部位に2回はできない
「またそのガンは初めてなったガンよりやっかいなタイプ(転移や再発しやすい)なのでしょうか?」
⇒無関係(だから、温存も全摘も生命予後は一緒なのです)
「本日両親に乳ガンを報告しました。私は田澤先生を知識・技術ともに乳腺外科医のトップだと思っています。告知をされた時も田澤先生に診て頂ける安心感からかほぼ落ち込むようなこともありませんでした。」
⇒それは幸いでした。恐縮です。
期待に応えますのでご安心を。
質問者様から 【質問3 】
胸のしこり
性別:女性
年齢:43歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
管理番号7660
田澤先生こんにちは。
11月(上旬)日に術後病理結果を聞いた者です。
宜しくお願いいたします。
病理結果
浸潤性乳管癌??硬癌
検体の大きさ??:??8×6×2cm
腫瘍部位??:??AB
腫瘍の大きさ??:??浸潤径??7×6mm
乳管内進展を含めた全体径??70×35mm
波及度??:??g-f
Histological?grade??:??Grade1
tubule?fofmation??:??3
nuclear?atypia??:??2
mitotic?counts??:??1?(1/10HPF未満)
pT分類??:??pT1b
リンパ節転移??:??pN0
脈管侵襲??:??ly(+)??V(-)
断端??:??negative(1mm未満)
(乳頭・外側・尾側断端?:?悪性細胞を認めません)
進行度??:??pStage?1?(pT1N0M0)
ER??:??陽性(+)??10%以上??高度
PgR??:??陽性(+)??10%以上??高度
HER2??:??1+
ki67??:??44%(ホットスポット)????????????
ルミナールBですが、できることなら抗がん剤を避けたいためオンコタイプをするべきか…正直オンコタイプも高額なので悩んでいるのが本音です。
ステージ1で再発や転移の可能性は低いのにそんなに辛い副作用のある抗がん剤をするべきなのか?もしなってしまった時にする覚悟を決めればいいんじゃないのか?という周りの声もあり、今後の治療の決断ができずにいます。
全ては自分次第なのですが、決断をするべく病理結果について質問を宜しくお願いいたします。
①ER・PgR?:?高度とありますが、江戸川病院での高度とは何%以上なのですか?
(10%以上と書いてありますが10%だと高いとは思えませんし、他の方は80や90%という方が多いので)
②管理番号7715の方で、乳管内進展が5.5cmで断端は陰性だけれど、温存後→全摘にしたところ乳房内に取り残したDCISと3mmの浸潤癌があった。
…この方も術前にMRI検査をされていたと思いますが、写らずに癌を取り残す…なんてことはそんな簡単にありえることなのでしょうか?
③乳管内進展とはDCISと同じことでしょうか?
下記⑧のリンパへの転移のことを考えるとDCISは再発・転移はほぼ0%なので違うということでしょうか?
違うのであればその違い・リスクを教えて下さい。
④エコー時1.2cmの腫瘍を十分なマージンで乳頭下の8×6×2cmで切除してもらいましたが、実際は7×3.5cmの乳管内進展。
これは先生にとって想定内でしたか?よくあること?
それとも思った以上に大きかったと感じますか?
⑤MRIの画像(造影剤あり)はチラっとしか見てませんが、私には白い小さな丸が一つしか見えず限局だっため温存できました。
ですが手術すると広範囲な乳管内進展。
(乳管内進展はMRIでは写らないのか…?)
もし7×3.5cmもの乳管内進展がMRI画像でわかっていたら先生は全摘を勧めましたか?
⑥断端陽性もギリギリ陰性だったのだから温存で全く問題なかったといえる乳管内進展の大きさですか?
(検体と腫瘍径の誤差が1cmということは、
結局はマージンは0.5cmしかなかったと思うととても心配です)
⑦浸潤径は7×6mmの早期なのだからこの乳管内進展を気にする必要はないのでしょうか?
⑧先生の手術の症例だと、「乳腺内の拡がり」が術式選択の最優先事項だとすれば、
「全摘=乳腺内に広範囲に拡がること」が「リンパ節転移の確率が上がる」ことに繋がるといえる。
私は??ly(+)でしたが、センチネルリンパ節生検では陰性でした。
100%安心して大丈夫でしょうか?
⑨管理番号3462の方
pT1c(12mm),?pN0,?luminal
Ki67=43%
ki67の値が高いが主治医に
number?of?mitomic?figuresが1なの
で大丈夫と言われ、実際にオンコタイプでは
結果はスコア?13?lowリスク
10年再発率?8%??だったそうです。
田澤先生もこの方に
『Ki67=43%だと「ルミナールBとしてホルモン療法+抗ガン剤」となってしまいます。
ただし、(担当医がいうように)グレード2とは言えmitotic?counts(核分裂像)
が1(10視野で核分裂が5個未満)だとすれば、「実際はルミナールAである可能性」がありそうです』?と回答されています。
Histological?grade??:??Grade1
tubule?fofmation??:??3
nuclear?atypia??:??2
mitotic?counts??:??1?(1/10HPF未満)
この病理から私もルミナールAである可能性もあるでしょうか?
オンコタイプをすれば結果がでることですが参考までにお聞かせ下さい。
⑩先生の経験から腫瘍径1cm以下では再発・転移の記憶がほぼない。
とどこかの回答でおっしゃっていましたが、その腫瘍径とは浸潤径ですか、全体径ですか?
⑪抗がん剤をするとしたら術後いつまでに始めないといけないでしょうか?
ご多忙のところたくさんの質問で申し訳ありませんが、どうぞ宜しくお願いいたします。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
「①ER・PgR?:?高度とありますが、江戸川病院での高度とは何%以上なのですか?
(10%以上と書いてありますが10%だと高いとは思えませんし、他の方は80や90%という方が多いので)」
→これは、過去に何度も回答しているのですが(皆さんが7000以上のQandA全てを見ているわけでは無論ないので仕方が無いこととは承知しています)
90%以上も100%もSRLの報告では「10%以上」と表記されます。(因みに江戸川病院での基準ではなく、SRLの基準です)
「②管理番号7715の方で、乳管内進展が5.5cmで断端は陰性だけれど、温存後→全摘にしたところ乳房内に取り残したDCISと3mmの浸潤癌があった。
…この方も術前にMRI検査をされていたと思いますが、写らずに癌を取り残す…なんてことはそんな簡単にありえることなのでしょうか?」
→MRIで全てが写るわけではありません。
だから私は(乳頭までの乳管内進展を想定して)、乳頭を超えての切除範囲としているのです。
『今週のコラム 204回目 温存手術後の乳房内再発は20%(!)~5%まで幅があると思います。これは手術のやり方なのです。』を参照のこと
「③乳管内進展とはDCISと同じことでしょうか?」
→病変としては、(乳管内であり)浸潤していないわけだから「DCIS」ですが、単純に浸潤部分から連続する乳管内病変を「乳管内進展」と呼ぶのです。
「これは先生にとって想定内でしたか?よくあること?」
→私は、乳腺の端から、乳頭の裏を超えての切除としているので(コラム204回目参照)、数値はどうでもよい。その乳管系は全て切除しているのです。
ご安心を。
「7×3.5cmもの乳管内進展がMRI画像でわかっていたら先生は全摘を勧めましたか?」
→乳管系にとどまっていたわけだから、(そして実際にマージンマイナスなので)全摘を勧める理由にはなりません。
「⑥断端陽性もギリギリ陰性だったのだから温存で全く問題なかったといえる乳管内進展の大きさですか?
(検体と腫瘍径の誤差が1cmということは、
結局はマージンは0.5cmしかなかったと思うととても心配です)」
→勘違い!
追加断端は全て陰性です。(つまり0.5cmのマージンに更にマージンがついている)
「⑦浸潤径は7×6mmの早期なのだからこの乳管内進展を気にする必要はないのでしょうか?」
→予後とは無関係。
ご安心を。
「⑧先生の手術の症例だと、「乳腺内の拡がり」が術式選択の最優先事項だとすれば、
「全摘=乳腺内に広範囲に拡がること」が
「リンパ節転移の確率が上がる」ことに繋がるといえる。
私は??ly(+)でしたが、センチネルリンパ節生検では陰性でした。
100%安心して大丈夫でしょうか?」
→何が不安?(実際に転移が無かったのだから)
ご安心を。
「この病理から私もルミナールAである可能性もあるでしょうか?
オンコタイプをすれば結果がでることですが参考までにお聞かせ下さい。」
→あります。(実際はKi67は参考程度だということはOncotypeDXを実際に行うと実感します)
ただ、保険診療で無い以上「適応を絞らざるをえない」こともまた事実なのです。
「⑩先生の経験から腫瘍径1cm以下では再発・転移の記憶がほぼない。
とどこかの回答でおっしゃっていましたが、その腫瘍径とは浸潤径ですか、全体径ですか?」
→浸潤径
「⑪抗がん剤をするとしたら術後いつまでに始めないといけないでしょうか?」
→3か月~(遅くとも)半年以内が常識でしょう。
質問者様から 【質問4 】
乳管内進展・その他について
性別:女性
年齢:43歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:オンコタイプ結果待ち
管理番号7660です。
田澤先生こんにちは。
先生の手術後の病理結果で
ki67=44%でしたので現在オンコタイプの結果待ちですが、mitotic counts : 1
(1/10HPF未満)からRS=25以下であることを願っている日々です。
浸潤は7mmの早期でしたが、やはり乳管内進展が7cmもあったことが不安でたまりません。
手術で断端はギリギリ陰性だけれど乳管は全て切除しているのでご安心を。
とおっしゃって頂きましたが正直まだ不安が拭いきれません。
というのも、やはりこれだけ大きな乳管内進展がMRIで写っていなかったことです。
もしまだ他にも癌が残っていたら…と。
そのために放射線はするのですがそれでも不安です。
①造影剤のMRIで乳管内進展が写る時と写らない時。
同じ乳管内進展でも何か違いがあるのでしょうか?
②乳管(乳腺)とはひとつひとつ独立しているものなのでしょうか?(乳管同士がどこかで繋がってるのか)
③先生の温存手術では乳腺の端から乳頭下までの乳管全てと周りの脂肪も切除されますが、それは癌がある乳管一つだけでしょうか?
それともマージンなどの関係で近くにある他の乳管も切除するでしょうか?
④よく、「腫瘍が離れたところに2つあった」「広範囲の拡がりがあった」など、これらは通常、同一乳管の離れた場所に浸潤部分(腫瘍 )が2箇所あった。
同一乳管内に大きな拡がりがあった。
ということですか?
⑤全摘・温存を問わず、先生がこれまで広範囲の拡がりがあった・複数の浸潤があった方を手術した際、癌細胞があるのはだいたい一つの乳管内だけに留まっていますか?
複数の乳管に癌細胞がある…ということはよくあることでしょうか?
⑥初歩的な質問ですが、抗がん剤は今見えずにあるかもしれない癌細胞を直接たたき死滅させる。
ホルモン療法は、残っているかもしれない癌細胞がホルモンを抑制することでエサがなくなり弱くなって消滅する。
また万が一DNAのエラーで新た癌細胞が作られたとしてもホルモンがないため成長できずにそのまま消滅=新規の癌予防ということで合ってますでしょうか?
⑦今後の検診ですが通常だと3ヶ月ですが、北海道の方などでは6ヶ月の方もいるそうで、私も今後は青森からになるので3ヶ月だと少し厳しい…けど半年だと心配。
4ヶ月ごとの検診というのは可能でしょうか?
ホルモン療法・タモキシフェンを4ヶ月分処方が可能なら(3ヶ月分までしか処方できない?)その時に検診を受けたいのですが可能でしょうか?
⑧乳ガン罹患した方だと半年に一回のエコーでは少ないと思いますか?
(可能であれば4ヶ月を希望しますが)
タモの処方で来院するためにその都度3ヶ月ごとにエコーをしているにすぎないのでしょうか?(もちろん期間が短いほど再発を早期発見できるメリットがあるのは理解しています)
⑨半年ごとの腫瘍マーカーの血液検査の結果はいつ頃でるのでしょうか?当日には難しいですよね?
遠方の方の結果などはどのようにされるのでしょうか?
お忙しいところ本当に初歩的な質問ばかりで申し訳ありませんが宜しくお願いいたします。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは。田澤です。
「①造影剤のMRIで乳管内進展が写る時と写らない時。
同じ乳管内進展でも何か違いがあるのでしょうか?」
→画像診断では仕方が無いことです。(だから、マージンをつける必要があるのです)
「②乳管(乳腺)とはひとつひとつ独立しているものなのでしょうか?(乳管同士がどこかで繋がってるのか)」
→独立しています。
「③先生の温存手術では乳腺の端から乳頭下までの乳管全てと周りの脂肪も切除されますが、それは癌がある乳管一つだけでしょうか?
それともマージンなどの関係で近くにある他の乳管も切除するでしょうか?」
→無論、他の乳管もです。
「④よく、「腫瘍が離れたところに2つあった」「広範囲の拡がりがあった」など、これらは通常、同一乳管の離れた場所に浸潤部分(腫瘍 )が2箇所あった。
同一乳管内に大きな拡がりがあった。
ということですか?」
→そういうことです。
「⑤全摘・温存を問わず、先生がこれまで広範囲の拡がりがあった・複数の浸潤があった方を手術した際、癌細胞があるのはだいたい一つの乳管内だけに留まっていますか?
複数の乳管に癌細胞がある…ということはよくあることでしょうか?」
→一つの乳管です。
「⑥初歩的な質問ですが、抗がん剤は今見えずにあるかもしれない癌細胞を直接たたき死滅させる。
ホルモン療法は、残っているかもしれない癌細胞がホルモンを抑制することでエサがなくなり弱くなって消滅する。
また万が一DNAのエラーで新た癌細胞が作られたとしてもホルモンがないため成長できずにそのまま消滅=新規の癌予防
ということで合ってますでしょうか?」
→概念としてはいいと思いますが、抗がん剤とホルモン療法の(実際の)効果を区別
する必要はありません。
「⑦今後の検診ですが通常だと3ヶ月ですが、北海道の方などでは6ヶ月の方もいるそうで、私も今後は青森からになるので3ヶ月だと少し厳しい…けど半年だと心配。
4ヶ月ごとの検診というのは可能でしょうか?
ホルモン療法・タモキシフェンを4ヶ月分処方が可能なら(3ヶ月分までしか処方できない?)その時に検診を受けたいのですが可能でしょうか?」
→3か月処方しかできません。
なので、(遠方でホルモン療法をやっている患者さんは)
「地元で処方→6か月毎診察」もしくは、「当院に(頑張って)3か月毎診察+処方」 となっています。
「⑧乳ガン罹患した方だと半年に一回のエコーでは少ないと思いますか?
(可能であれば4ヶ月を希望しますが)
タモの処方で来院するためにその都度3ヶ月ごとにエコーをしているにすぎないのでしょうか?(もちろん期間が短いほど再発を早期発見できるメリットがあるのは理解しています)」
→実際は6か月で十分です。(3か月にしているのは、3か月毎に通院しているのだか
らそれに合わせているだけです)
「⑨半年ごとの腫瘍マーカーの血液検査の結果はいつ頃でるのでしょうか?当日には難しいですよね?
遠方の方の結果などはどのようにされるのでしょうか?」
→私が1週間以内にチェックして(万が一、問題がある場合には)連絡しています。