今週のコラム185回目で「手術の様子」を伝えようと「図」を描いているところです(powerpointで)
研修医の頃、(消化器外科の入門書として)「イラストレイテッド 外科手術」という本がありました。
京大出身の比較的若い(卒後5年~10年)医師なのに、こんな図をかけるなんて!と感動したことを覚えています。
私の記憶では… 「消化管(胃、結腸、直腸、膵)」と「アッペ、ヘルニア」があったような。(乳腺はありませんでした)
本当の専門書である「手術書」は難解で初心者(研修医)には理解できない代物だったのです。
それを「研修医が見ても理解できる」手術書。
それは、執筆者が「より深く理解しているから」こそ描けるのだと思っています。
物事は理解が進むと「複雑→単純」へ向かいます。
(専門家ではない)一般の方が理解できるような図を描くことが(自分自身の)勉強にもなっているのです。
年齢 50-59歳
入院期間 3日間
痛み 1 注 1 )
『入院中は大変お世話になりました。
乳がんプラザで先生のお考えを理解していたので手術に対する不安は全くといてよいほどありませんでした。仕事より心配だった家事も退院翌日からほぼいつも通りこなせています。
腕も上がるので洗濯物も干せています。注 2 )
病理結果のみ気がかりですがまた外来でよろしくお願いしたします。』
注 1 ) 痛みが1 大概の患者さんは術直後は4とか5になりますが、中には(この方のように)最初から疼痛が軽い方がいらっしゃいます。
「何の加減なのだろうか?」時々、考えさせられます。(勿論、術式も関係してきますが、「それだけではない」のです)
注 2 ) 腕の動きは「日常生活に支障がないこと」これが大原則となります。
「洗濯物を干す」「後頭部をブラッシングする」これらができること重要です。
私が時々現場(病室)で患者さんへ言うのは、「反対側の手で(患側の)肘をもって、(ぐいぐいと)頭の後ろに強引に持っていきましょう。」
そういうことなのです。