みなさん。こんにちは。
今朝、Onctype DXの情報提供などを受けていたので、このコラムを公開するのが少し遅れてしまいました。
近々、このコラムで「それら、最新情報を含めて」取り上げて、「巷にあふれている誤解」について正したいと思います。
しばし、お待ちください。
『超音波で「モヤモヤ」が少し気になるけど…』
時々、このような表現を耳にします。
その殆どは「腫瘤非形成性病変」なのです。
「モヤモヤ」こと「腫瘤非形成性病変」について、実例を用いながら解説します。
1.「腫瘤」はイメージしやすいと思いますが、「腫瘤非形成性病変」とは…
『小腫瘤の集簇』と理解するのがいいでしょう。
言い換えれば(腫瘤が一つの丸なのに対し)腫瘤非形成性病変とは「複数の丸の集合体」これを「ひとまとめ」として認識するわけです。
(症例1)非浸潤癌症例です。
(別の角度から)
(MRI)
上から
横から
(症例2) 浸潤癌症例
(症例3) 乳腺症の症例
前医でMRI撮影され「非浸潤癌疑い」⇒(当院で)MMTEで乳腺症の診断
(症例4)これも乳腺症症例です。
症例3も4も「一見派手」ですが、『派手さと悪性は無関係』だと解ります。
2.診断
以上、提示した4症例をみてもエコー像では診断は難しい事がわかりますよね?(勿論MRIも無力)
「腫瘤非形成性病変」の診断には、『広範囲の組織診(マンモトーム)が必要』そういうことなのです。
○ 腫瘤非形成性病変の診断
(通常の針生検)
通常の針生検では、全ての病変を採取することは不可能であり、
よく、医師から「今回は良性だったけど…」的な曖昧な診断となりがちです。
(マンモトーム)
マンモトームは(吸引式なので)広範囲に「全ての所見から採取」できるのです。
○ 腫瘤の場合
(通常の)針生検でも十分に病変を採取できます。
♯金太郎飴みないなもので、「どこを取っても同じ」なのです。