梅雨に入りました。
屋内はムシムシしていても、外に飛び出して走るとまだまだ風はすずしくて気持ちいい。
いろいろな「町なか」を走ってきた私にとって、ここ江戸川の河原は比類なく快適です。
信号や歩行者のいる町中とは違ってスピードを落とす必要がない。
ランニングというと思いだすのはピカピカの研修医1年目…(遠い、遠い昔です)
当時は医師国家試験自体かなり遅かったので(病院に)4月に就職したものの、医師の資格を持って晴れて研修「医」としての始動は5月になってからでした。(その後、どんどん前倒しになっているようです。)
最初は(当然ながら)採血も点滴も上手くできず、泣きながら(?)働いていたものです。
プライドがズタズタになる中、面目躍如となった(春に開催された)地元のマラソン(といっても10kmでしたが)大会。☆病院の職員達にとって、私は(医師としてではなく)ランナーとして最初に認知されました。
秋に開催される「長○マラソン大会」
これは「ハーフとフル」の2コースで本格的なものですが、1年目は外科の若い研修医として「医療班」として大会場に待機していました。
極限まで自分を酷使してゴールで倒れこむランナー達を見て(本当に)感動しました。「俺の居る場所は、こちら側(医療班)ではない。あちら側(ランナー)だ」
その思いが原動力となり
その翌年(2年目)はハーフマラソン、そして研修医最後の年(3年目)にはフルマラソンを走る事になるのです。
人は自分は何者であるのか、自分を支えるプライドが必要だと思いますが、私にとっては一番苦しい時期(研修医)を支えてくれたランニングはとても大切なものなのです。
ビール
長い間私のナンバーワンだったMALT’S
新シリーズ「UMAMI」となり、どこか違和感を感じていろいろ試していました。
そして、ついに見つけたのが「YEBISU MEISTER(エビス マイスター)」です。
プレミアムエビスともはっきり異なる独特の飲みごたえ。
これからの夏の時期。 喉がなります。
○FMから流れたshort story
「ライフガードのお兄さん。このビーチにはサメは出ませんよね。」
「サメはいません。保証しますよ。」
「良かった。サメは怖くて。」
「このビーチにはサメはいません。保証します。何せ、サメとワニは相性が悪いんでね。」
○局所再発と遠隔転移再発
ここ暫く、QandAを回答しているなかで「局所再発」のQが多い事を感じていました。
以前から局所再発を「遠隔転移再発と区別せずに治療をしている」医師がいることに危惧を感じてはいました。
特に最近のQの中で「大胸筋転移」なる「ビックリ仰天発想」まであるのだから油断も何もあったものではありません。 『管理番号4815 全摘乳房再建後に大胸筋に転移での相談です。』を参照してください。
そして6/11に戴いた「管理番号4892 ステージが確定しない」というQの中に『New Adjuvant. comなどで、田澤先生がよく書いている再発率のの%は、遠隔転移の再発率ですか。』という質問を受け、今週のコラムをこのテーマに決めたのです。
♯答えは無論「遠隔転移の再発率」です。
☆「局所再発に再発率など存在するのか?」
ありません。
よく、考えてみてください。
これは「手術そのものが最も関係」しているのです。
1.温存乳房再発
この場合には「腫瘍径などよりも、マージンの取り方の方が」再発率に強く関係することが想像できますね?
たとえば、「1cmの腫瘍径で0.1cmのマージンをつけた手術」と「3cmの腫瘍径で2cmのマージンをつけた手術」どちらが温存乳房内再発が高いと想像しますか?
○温存乳房内再発率は「マージンの付け方がバラバラである」以上、無意味なのです。
統計的には20%~5%まで幅広いのです。
2.(全摘後の)局所再発
この場合には乳腺を全部切除するのだから、本来「局所再発はゼロの筈」です。
ただ、管理番号4815「全摘乳房再建後に大胸筋に転移での相談です。」や4859「インプラント再建後のしこり」,1148「術後の胸壁再発 局所再発と遠隔転移再発の違い」など実際には散見します。
これは、(あってはならないことですが)手術時の「取り残し」なのです。
「あってはいけない筈の(全摘後の)局所再発」に「再発率など存在しない」ことはご理解いただけましたね?
☆局所再発後に抗癌剤は必要か?
これについては明確な回答があります。
乳房温存術の大前提に
『もしも(乳房内再発したら)乳房を全摘することで(最初から全摘を選択した場合と)予後は変わらない』というものがあります。
♯乳房内再発した際に、(残存)「乳房全摘」後に(もしも)抗がん剤が必要ならば、上記「大前提」が成り立っていない事になるのです。
つまり、「初回手術の取り残しを摘出するだけでよい」と言う事なのです。