[管理番号:4892]
性別:女性
年齢:47歳
はじめまして。
4月下旬に乳がん(乳頭腺管癌)と診断され、5月中旬に右乳房全摘手術を受けました。
手術後の病理結果はいただけなかったのですが、結果の用紙を見せてもらった時に覚えていることは、
pT3,pN0,pM0、ly1、v0 だけです。
サブタイプを尋ねたところ、以下のことを教えてくださいました。
ER 90%以上
PgR 90%以上
HER2 1+
核グレード2
ki-67 20%
結果、LuminalAとBの間でAに近いということでした。
がんの拡がりは6cm(同一乳管系)、その中に3カ所浸潤しているところがあります。
浸潤はしているが、腫瘤を形成するタイプではないために、浸潤径は顕微鏡で何cmかは測れない、ステージは1or2でしょうと言われました。
1. ステージが1か2かはっきりしないことがあるのでしょうか。
ステージ1と2では再発率など違いますよね。
病理結果に書いてあったpT3というのはがんの
というのはがんの拡がりも含めてT3としているのでしょうか。
ただ、拡がりは大きいですが、ほとんどの部分が非浸潤がんだと言っていました。
2 術後の治療ですが、タモキシフェンと月1回ゾラデックスの注射を行っています。
35歳以上にはLH-RHアゴニスト製剤は必要がないと田澤先生が書いているのを見たことがあります。
核グレード2、ki-67 20% と高めであることから、ゾラデックス注射をしているのでしょうか。
3 New Adjuvant. comなどで、田澤先生がよく書いている再発率のの%は、遠隔転移の再発率ですか。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「1. ステージが1か2かはっきりしないことがあるのでしょうか。」
⇒これは病理医に是非「最大浸潤径」の記載をしてもらいたいところです。
「病理結果に書いてあったpT3というのはがんの拡がりも含めてT3としているのでしょうか。」
⇒病変の全範囲のようです。
「ただ、拡がりは大きいですが、ほとんどの部分が非浸潤がんだと言っていました。」
⇒「最大浸潤径」は十分小さいようですから、ご安心を。
「2 術後の治療ですが、タモキシフェンと月1回ゾラデックスの注射を行行っています。35歳以上にはLH-RHアゴニスト製剤は必要がないと田澤先生が書いているのを見たことがあります。」
⇒SOFT試験では、そういう結果ですが、
実際には「30代では行う事が多い」ということです。
「核グレード2、ki-67 20% と高めであることから、ゾラデックス注射をしているのでしょうか」
⇒無関係です。
そもそも、「グレード2」も「Ki67=20%]も高い値ではありません。
「3 New Adjuvant. comなどで、田澤先生がよく書いている再発率のの%は、遠隔転移の再発率ですか。」
⇒勿論、その通りです。
私には「言うまでもないこと」と思っていましたが…
これを見て、「局所再発」と「遠隔転移再発」についてを「今週のコラムで取り上げる」ことに決めました。
今週のコラム 84回目 「初回手術の取り残しを摘出するだけでよい」と言う事なのです。