[管理番号:4794]
性別:女性
年齢:40歳
乳腺症ということで地元のクリニックでマンモ、エコーで定期的に検査を受け続けてきましたが大きくなっているとのことでMRIを取り、○研を紹介され針生検をしました。
去年の夏のことです。
結果悪性のものは見られず病名は乳腺症となり過形成?ということでまたクリニックに戻され三か月に一度マンモ、エコーで様子見となりました。
この度また大きくなりMRIを撮り去年の夏は15ミリだったものが20ミリに広がっていると言われました。
去年の針生検の結果が覆されることがあるのでしょうか?
細胞分裂も盛んな過形成というのは乳がんへ移行する初期の前癌細胞という認識でいいのでしょうか?
クリニックの先生は針でとりきれなかった周囲の細胞に癌があることを懸念しているようです。
再度〇研で針生検又はそこを切除してまた検査をすべきかクリニックで様子を見るかどうすればいいのかご教示ください
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
皆さんが○研の診断結果を信頼していることは構いませんが、私は全く信頼していないので(その点は)ご容赦願います。
「去年の針生検の結果が覆されることがあるのでしょうか?」
⇒その「針生検の精度」の問題があります。
そのようなケースを多く見ているのは事実です。
「細胞分裂も盛んな過形成というのは乳がんへ移行する初期の前癌細胞という認識でいいのでしょうか?」
⇒「前癌病変」なる考え方は私自身にはありません。
きちんと「組織の全体像を採取しているのか?」それだけの問題です。
「クリニックの先生は針でとりきれなかった周囲の細胞に癌があることを懸念しているようです。」
⇒そんな「組織診」では全く無意味です。
本来、病変に「取りきれない部分」なる懸念がある場合には最初から(針生検ではなく)「マンモトーム生検」をすべきなのです。
♯組織診をしておきながら100%でなければ「何のための組織診なのか?」良く考えてもらいたいものです。(その施設の医師たちに)
「再度○研で針生検又はそこを切除してまた検査をすべきかクリニックで様子を見るかどうすればいいのかご教示ください」
⇒正直な話(ご本人には納得いかないかもしれませんが)
○研などよりも、そのクリニックの医師自身がきちんと診断(マンモトームすれば100%の確定診断となる筈です)すべきです。