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人間ドックの乳がん検診で要精密検査

[管理番号:5678]
性別:女性
年齢:50歳
10月中旬に受けた人間ドックの乳がん検診(超音波検査)で左乳管内乳頭腫の疑い・両側のう胞 要精密検査との結果が10月末に来ました(視触診は、異常所見なし)。
すぐに人間ドックを受けたクリニックで精密検査を受けようと連絡したところ、乳腺外科は混んでいて12月中旬しか診察を受けられないとのことでした。
(このクリニックは、健康診断を主にしていますが、精密検査・二次検査も受けられます。
ただ乳腺外科は、外部から派遣の医師のため週1回午後にしか診察がありません。)
一応、予約を入れましたが、このまま待っていても大丈夫でしょうか?
それとも一刻も早く、他の乳腺外科を受診した方が良いでしょうか?
まだ、1ヶ月余りも先なのでとても不安です。
分泌物はありません。
5年前から人間ドックを受けています。
以下結果です。
 平成25年 マンモグラフィー  左側乳房良性石灰化 (放置可)
   26年 超音波検査     両側嚢胞(放置可)
   27年 マンモグラフィー  左側乳房良性石灰化 (放置可)
   28年 超音波検査     両側のう胞・左側線維腺腫
                (要経過観察 1年後健康診断を受
                 けて下さい)
   29年 超音波検査     両側のう胞・左側乳管内乳頭腫の
                 疑(要精密検査)
毎年、視触診は異常所見なしです。
この人間ドックの乳がん検診は、視触診とマンモグラフィーまたは超音波検査の選択で毎年交互に受けていましたが、昨年、要経過観察となったので今年も超音波検査にしました。
昨年の線維腺腫から今年の乳管内乳頭腫の疑いへ変わっていることも非常に不安です。
この先、乳がんへ変わっていくのか?…。
乳管内乳頭腫の疑いは、実はがんの疑いではないのか? 50歳。
妊娠・出産経験なしです。
閉経期ですが、月経はまだ完全に終わっていません(1年ほど前から5ヶ月ないこともあれば、45日くらいで来ることも。
間隔は、
あいており、量も少ないです)。
乳がんのリスクも高いですよね。
また職場で同じ年の方が乳がんで8月に手術をされて休職中でもあり、不安がつのるばかりです。
また、このような場合、田澤先生なら精密検査としてどんな検査をされるのか?
ぜひ、先生に教えていただきたいと思い、思い切ってメールしました。
お忙しいところ申し訳ありませんが、お返事をいただけたらと思います。
どうかよろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
検診超音波での「乳頭腫疑い」は…
私の経験上、かなり「眉唾」な所見と言えます。
そもそも「乳頭腫」はエコーで診断できるものではありません。
○私は(他の医師とは違い、経過観察とはせずに)生検を良く行うので、(画像上「乳頭腫?」と思われていた)所見が、(生検してみると)乳頭腫ではなく「線維腺腫だった」ということを、しばしば経験します。
「昨年の線維腺腫から今年の乳管内乳頭腫の疑いへ変わっていることも非常に不安」
⇒画像を実際に見てみなければ不明ですが…
 「乳頭腫疑い」という(エコー所見での)診断名は、かなり「眉唾」です。
「このような場合、田澤先生なら精密検査としてどんな検査をされるのか?」
⇒エコー所見次第です。
 上記でコメントしたように…
 実際は「どうでもよい所見」であれば、(勿論)何もしませんし、(逆に)良性と言い切れない病変であれば「組織診」をします。
  ♯(本当に)乳頭腫を疑う所見であれば、(乳頭状病変は細胞診では診断困難なので)最初から「組織診すべき」なのです。
☆検診での「乳頭腫疑い」で、慌てる必要は全くありません。
  生検すべき所見なのかは不明ですが、少なくとも「12月中旬で問題無」とは思います。