［管理番号:2962］
性別:女性
年齢:44歳
３月下旬に、右房乳癌と診断され、４月に全摘手術を受けました。
しこりの大きさが4.5ｃｍのダルマ状
当初、針を刺され、細胞検査を行いました。
グレード3の「顔つきが悪い癌」と診断されました。
セカンドオピニオンにおいても、同様で、そこで、全摘手術（乳頭残し）を行いました。
その後、２週間後の術後検診にて、「葉状腫瘍」といわれ、現在、①悪性、②境界、③良性の検査待ちです。
ネット等で調べると、悪いことばり書かれていて、不安でいっぱいです。
①顔つきが悪い癌と言われているので、悪性だと思うのですが、良性ってありえますか？
②乳頭を残していますが、再発する可能性ってあるのですか？
③現在、セカンドオピニオンで一応、専門医の病院です。
サードオピニオンも考えたほうがよろしいでしょうか？
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「乳癌の診断」で手術してみたら「葉状腫瘍」ですか。
ちょっと俄かには信じられない展開ですね。
○細胞診だけで診断していることに問題がありますが、細胞診で（葉状腫瘍を）「乳癌と間違える」とすれば、「細胞異型が余程強い」としか考えられません。
「①顔つきが悪い癌と言われているので、悪性だと思うのですが、良性ってありえますか？」
⇒上記コメント通り、細胞診で「癌と間違う」とすれば、「核異型が強く、核分裂像が豊富」ということであり、「境界悪性以上（特に悪性）」と考えます。
　○「良性の葉状腫瘍」の細胞診を「癌」とすることは「ほぼ無い（1％以下）」と思います。
 
「②乳頭を残していますが、再発する可能性ってあるのですか？」
⇒乳頭と腫瘍との位置関係の問題です。
　近接していない限り大丈夫だとは思いますが、「悪性葉状腫瘍」ともしも出た場合には「癌以上に、そこには拘る（場合によっては追加で乳頭切除も考慮）」べきだと思います。
 
「③現在、セカンドオピニオンで一応、専門医の病院です。サードオピニオンも考えたほうがよろしいでしょうか？」
⇒論点があるとすれば「悪性葉状腫瘍だった際に、乳頭を追加で取るべきか？」と言う点だけだと思います。（術後療法は一切ありませんので）
　その場合には、考えてもいいかもしれません。