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脇にしこりがある

[管理番号:2063]
性別:女性
年齢:35歳
1ヶ月くらい前に脇にしこりを発見しました。
見つけた日に乳癌外科に行きエコーとマンモをして問題ないと言われました。
しこりは皮下にあるそうです。
しかし消えることなくまだあります。
時々痛むことがあります。
大きさは変わらないです。
また病院に行った方がよろしいでしょうか?
そのまま放置で良いでしょうか?
それから乳癌外科で問題ない言われたことと、しこりは皮下にあると言われたことで、悪性リンパ腫も否定してもらったことになるのでしょうか?
乳癌は否定されましたが悪性リンパ腫だったら…と不安になっています。
他の症状としては足の付け根が少し痛みます。
(足の付け根にしこりはありません)
またインターネットで生理前に足の付け根が痛くなると書いてありましたが、もう少しで生理になるところです。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「脇のしこり」ですね。
ちょうど、本日「今週のコラム」を出しているので是非、読んでください。(第7回「私も同意見です」)です。
 
「1ヶ月くらい前に脇にしこりを発見しました。」「見つけた日に乳癌外科に行きエコーとマンモをして問題ないと言われました。しこりは皮下にあるそうです。」
⇒これで「一切の心配」は不要です。
 皮下の腫瘤であれば「脂肪腫か、(それとも)一時的な炎症か何か?」いずれ絶対に「リンパ節ではありません」
 
「しかし消えることなくまだあります。時々痛むことがあります。大きさは変わらないです。」
⇒(一次的な炎症などでない限り)そう簡単にはなくなりません。
 
「また病院に行った方がよろしいでしょうか?そのまま放置で良いでしょうか?」
⇒全く不要です。
 「乳腺外科で超音波」してもらっているのだから「信用」しましょう。
 
「それから乳癌外科で問題ない言われたことと、しこりは皮下にあると言われたことで、悪性リンパ腫も否定してもらったことになるのでしょうか?」
⇒全くありえません。
 「悪性リンパ腫」は「乳癌の腋窩転移」同様、「腋窩の奥深く」にあります。(今週のコラム 第7回の図を参照)
 皮下にはありません。
 しかも「乳腺外科医が見逃す可能性は全くありません」
 
「乳癌は否定されましたが悪性リンパ腫だったら…と不安になっています。」
⇒きちんと「乳腺外科医」に診てもらっているのに「不安に思う」必要は全くありません。
 それは「その乳腺外科医に失礼」だと思います。
 
「他の症状としては足の付け根が少し痛みます。(足の付け根にしこりはありません)またインターネットで生理前に足の付け根が痛くなると書いてありましたが、もう少しで生理になるところです。」
⇒そこは「副乳がある」部位です。
 人間は「発生学的に」「脇の下」「胸(これが最終的に残って乳腺になる)」「腹部」「鼠頸部(足の付け根)」に乳腺組織があり「胸以外は退化して副乳」と呼ばれます。
 ♯副乳は「(胸の)乳腺同様」生理前に「エストロゲンの刺激で」痛くなるのです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、早々の回答ありがとうございます。
私は脇のしこり、両脇、両足の付け根ねの痛みから悪性リンパ腫ではないか??と心配してましたが、乳腺外科でエコー、マンモをしてもらって問題ないと言われたことは、乳癌と悪性リンパ腫の両方を否定してもらったと考えて良いということですね??
乳腺外科医であれば悪性リンパ腫もエコーすれば判断できるのですか?
(医療のことをよく存じておらず失礼な発言で申し訳ありません)
1ヶ月も前にしこりを見つけて、なかなか消えず悪い病気ではないかと毎日不安になり戸惑っています。
田澤先生はいつ頃消えると予測されますか??
これは副乳なのでしょうか?
だから足の付け根にも痛みがあるのでしょうか?
今までこのような痛みを感じたことはありませんでしたし、脇のしこりも初めて見つけました。
年齢によるホルモンバランスの乱れなのでしょうか??
この両脇の痛み、両足の付け根の痛み、時々ある両手の痺れは病院に行く必要なく様子見でよろしいのでしょうか??
気になって仕方ありません。
たくさん聞いて申し訳ありませんが、どうか教えてください。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
当院には血液内科があるので、その「リンパ節生検」の際などに診る機会がありますが、「リンパ節腫大」があるので、「どんな医師にも」解らない筈がありません。
「私は脇のしこり、両脇、両足の付け根ねの痛みから悪性リンパ腫ではないか??と心配してました」
⇒「悪性リンパ腫」を心配する必要はそもそもありません。
 「痛み」ではなく「明らかなしこり」があれば「その都度、その部位を超音波してもらう」ことで安心できます。
 
「乳腺外科でエコー、マンモをしてもらって問題ないと言われたことは、乳癌と悪性リンパ腫の両方を否定してもらったと考えて良いということですね??」
⇒その通りです。
 
「乳腺外科医であれば悪性リンパ腫もエコーすれば判断できるのですか?」
⇒悪性リンパ腫とは「リンパ節が腫大」する病気です。
 それは「エコー」で解ります。
 「エコーで解らない様な、難しい病気」と考えることはナンセンスです。
 
「1ヶ月も前にしこりを見つけて、なかなか消えず悪い病気ではないかと毎日不安になり戸惑っています。」
⇒我々医師が皆さんと違うのは、「どんな病気が存在するのか?」解っていることです。
 皆さんは「乳腺外科医が見逃す様な」微妙な所見が隠れている「悪性疾患があるのでは?」と心配されているのでしょう。
 そんなものは無いのです。
 我々からすると「腋窩に存在する悪性疾患」は「転移性リンパ節もしくはリンパ節原発=悪性リンパ腫」しかないことを知っているのです。
 ○それで、「腋窩の超音波でリンパ節腫大が無い=安心」と自信をもって言えるのです。
 世の中には「原因不明の奇病」などないのでご安心を。
 
「田澤先生はいつ頃消えると予測されますか??」
⇒予想は難しいです。
 
「これは副乳なのでしょうか?だから足の付け根にも痛みがあるのでしょうか?」
「今までこのような痛みを感じたことはありませんでしたし、脇のしこりも初めて見つけました。」

⇒部位的にはどうなのでしょう?
 是非「今週のコラム 7回目 私も同意見です」の図をみてください。
 「副乳の部位」ではないですか?
 
「年齢によるホルモンバランスの乱れなのでしょうか??」
⇒そう考えるのが自然です。
 原因不明の奇病などないので、ご安心を。
 
「この両脇の痛み、両足の付け根の痛み、時々ある両手の痺れは病院に行く必要なく様子見でよろしいのでしょうか??」
⇒暫く様子を見てみましょう。
 年明けて位に「あれっ? 結構良くなっている」のようであれば心配ありません。
 「そんな症状を起こす病気(奇病)」は思い当たりませんが、年明けても気になるようなら「病院受診」を考えてもいいかもしれません。