[管理番号:8765]
性別:女性
年齢:36歳
病名:
症状:
投稿日:2020年7月22日
宜しくお願いします。
乳がん術後経過観察の血液検査について質問です。
【質問1】血液検査でCEAとCA15-3を調べていますが、それぞれ役割が違うのでしょうか?
骨だと一方が上がり、内臓系だとどちらが、などありますか?
【質問2】血液検査の頻度は3ヶ月が一番理想でしょうか?
【質問3】例えば骨転移の場合、
①無症状、②何となく背中あたりが痛む、
③はっきりと痛みを自覚する、ですと、
それぞれマーカーの上がり方は異なりますか?
①、②はじわじわ上がっていずれ基準値を越え、③は急激に上昇するといった感じでしょうか?
以上、宜しくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
腫瘍マーカーは論理演算のように1(異常)VS0(正常)ではありません。
標準偏差のグラフを思い浮かべてください。正常な人の(例えば)95%が入る範囲を正常範囲ととると、正常な人の5%は異常値となるし、(逆に)異常があっても正常範囲内に治まる人も出ます。
重要なのは(その人自身の)基準値からの逸脱なのです。
「【質問1】血液検査でCEAとCA15-3を調べていますが、それぞれ役割が違うのでしょうか?」
⇒CEAはブロードバンド(消化器系の癌のマーカーにもなる)し、CA15-3は
比較的「乳癌に特有」です。
骨だと一方が上がり、内臓系だとどちらが、などありますか? 」
⇒ありません。
【質問2】血液検査の頻度は3ヶ月が一番理想でしょうか?」
⇒「理想」などありません。 ケースバイケース
早期で「何の動きもない」場合には「半年に1回」が妥当だし、
それに対して、「微妙な動きがあった」場合には「2か月後」に確認することもあります。
【質問3】例えば骨転移の場合、
①無症状、②何となく背中あたりが痛む、
③はっきりと痛みを自覚する、ですと、
それぞれマーカーの上がり方は異なりますか?
①、②はじわじわ上がっていずれ基準値を越え、③は急激に上昇するといった感じでしょうか? 」
⇒基本的に無関係
自覚症状と腫瘍マーカーは無関係
多発しているが自覚症状は無い場合でも、(全体に腫瘍量が多いため)マーカーが上がることもあれば、単発で疼痛を感じても、(全体としての腫瘍量が少ないため)
マーカーが上がらないこともあります。