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腫瘍マーカー3タイプ同時数倍増

[管理番号:8756]
性別:女性
年齢:53歳
病名:乳癌 ステージ1 ルミナルA 硬癌
症状:
投稿日:2020年7月19日

初めてご質問させて頂きます。
以前よりこのコーナーを拝見させて頂いており大変参考になります。

2018年8月右乳房1センチ硬癌(温存手術)
ER90%、P G R50%、Her2+2フィッシュ法マイナス
核グレード2(nuclearatypiaスコア3mitoticスコア1)
ki6750%脈管侵襲なし
センチネルリンパ節マイナス

結果は病院の方針でコピーは頂けず、口頭での説明をメモしただけなので詳細はわかりません。
核グレードの詳しい内容は放射線治療のために紹介された病院で教えていただきました。

主治医はki67の数値は、検体の保管方法などにより数値の変動が
激しいためあまり参考にしないと言われ、ルミナルAと診断されました。

手術後2週間目からノルパデックス開始し、9月の下旬から放射線治療25回、通院しやすい近隣の病院を紹介していただき行ないました。

この度、2年目の術後の検診において腫瘍マーカーのC A15ー3の値が上限値を超えていました。

C A15ー3 11.6 11.6 14.7 35.6
C E A 0.7 1.7 1.7 4.1
B C A 225 68 73.1 76.7 123
N C CーS T439 1.8 1.7 1.5 〈=1.0
以上、手術後半年ごとの検査結果の推移です。

この7月の検査で腫瘍マーカーが急激に上昇した事により遠隔転移を疑ってしまい、食欲も無く不安で夜も眠れない状態です。

主治医は脂肪肝があるのでその影響があるかもとの事で、食事療法と運動をして2ヶ月後に再検査をしてみましょうと言われました。
脂肪肝は1年目のCTの結果説明の時に、肝臓の色が少し濃い目で初めて指摘されました。
血液検査は異常がないのでそのまま様子観察でした。

ki67の件で、私としては50%の数値が高いと思い頭を離れず主治医は重要視されていませんでしたが、今ではルミナルBではなかったのかと、抗がん剤が必要ではなかったのかと、疑心暗鬼になっております。
ステージ1 の早期でルミナルタイプなのに2年で転移をしてしまったのかと思うと絶望的な気持ちです。

また主治医は2ヶ月後も下がらなければ、消化器系の癌も疑うと言われていました。
心配で2ヶ月も待てないため昨日、他院にて胃の内視鏡検査を行い結果は異常ありませんでした。
来月に大腸検査も予約しました。

長文になりましたが田澤先生に質問させて頂きます。

1.腫瘍マーカーの急激な上昇は遠隔転移の疑いが強いのか
2.ルミナルAと診断されましたが間違いないのか
3.腫瘍マーカーの信頼度、急激な上昇は検査での誤りはないのか
4脂肪肝で腫瘍マーカーが上昇するのですか。

主治医は地元の主要病院で血液検査とCTは半年ごと、骨シンチとマンモは1年ごとに検査します。
この7月は C T、骨シンチ、マンモともに異常はありませんでした。

宜しくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「1.腫瘍マーカーの急激な上昇は遠隔転移の疑いが強いのか」
⇒気になる数値の変化であることは間違いありません。

 それを考えて、「CT,骨シンチを撮りましょう」とするところですが、既に撮っているわけだから「経過観察」(2か月後再検)というのは極めて妥当です。

「2.ルミナルAと診断されましたが間違いないのか」
⇒そのように考える根拠が不明です。

 OncotypeDXをしないのであれば、「やはり」Ki67で判断すべきです。
 そうするとKi67=50%はルミナールAとする理由が不明です。

「3.腫瘍マーカーの信頼度、急激な上昇は検査での誤りはないのか」
⇒測定誤差ではないでしょう。

「4脂肪肝で腫瘍マーカーが上昇するのですか。」
⇒それはあります。

「主治医は脂肪肝があるのでその影響があるかもとの事で、食事療法と運動をして2ヶ月後に再検査をしてみましょう」
⇒CTと骨シンチで異常が無い以上、極めて妥当です。

「また主治医は2ヶ月後も下がらなければ、消化器系の癌も疑う」
⇒一般的には

 CEAが単独で上昇するとき(CA15-3は動かない)消化器系の癌を疑います。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

腫瘍マーカーの動きについて
性別:女性
年齢:53歳
病名:
症状:
投稿日:2020年9月11日

先日は返答頂き有難うございました。
本日、腫瘍マーカーの再検査の結果を聞いてきました。

7月の結果 ca15ー3 35.6
cea 4.1
bca225 123
今回の結果 ca15ー3 40.4
cea 5.0
bca225 157
この2ヶ月間、脂肪肝(肝機能障害)の影響の可能性もあるとの事で食事の改善、運動(ウォーキング)を行い3キロ減量しました。

また、胃、大腸及び婦人科での検査を行い、胃は胃底腺ポリープ多発で経過観察(1年後再検査予定)大腸は3ミリの腺腫があり8月(下旬)日に切除しました。
婦人科では、44歳時に筋腫で子宮全摘出しており卵巣のみの検査で、エコーと腫瘍マーカーともに異常ありませんでした。
(母が卵巣癌で2年闘病の末69歳で亡くなっています)
主治医は来週の月曜日に脳のMRI、その後PETを行い腫瘍マーカーは1ヶ月ごとに検査するとの事です。

質問なのですが
1、腫瘍マーカーの動きではやはり転移の可能性は高いのでしょうか?
2、ノルバデックスの効果はなかったのでしょうか?
  また、ノルバデックスの副作用は考えにくいのでしょうか?
3、脂肪肝とは無関係だったのでしょか?
4、この腫瘍マーカーの動きは、胃底腺ポリープや大腸の腺腫が影響している可能性はありますか?
5、今後の治療方針、田澤先生ならどのようにお考えされるので  でしょうか?
宜しくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは田澤です。

「1、腫瘍マーカーの動きではやはり転移の可能性は高いのでしょうか?」
⇒上昇傾向は続いているので、そう考えて検査すべきでしょう。

「2、ノルバデックスの効果はなかったのでしょうか?
  また、ノルバデックスの副作用は考えにくいのでしょうか?」

⇒ノルバデックスとは無関係だと思います。

「3、脂肪肝とは無関係だったのでしょか?」
⇒2か月くらいでは、そう断定はできませんが、全身検査すべきです。

「4、この腫瘍マーカーの動きは、胃底腺ポリープや大腸の腺腫が影響している可能性はありますか?」
⇒それは無関係

「5、今後の治療方針、田澤先生ならどのようにお考えされるので
  でしょうか?」

⇒画像診断で転移がみつかれば、抗がん剤
 (もしも)画像診断では「どうしても見つからず」しかし、腫瘍マーカーが上昇し続ける場合には「転移部位不明」としてホルモン療法(Fulvestrant)+palbociclibという考え方があります。

 
 

 

質問者様から 【質問3 】

肝臓、肺、骨に遠隔転移
性別:女性
年齢:53歳
病名:乳癌ステージ1 ルミナルA
症状:
投稿日:2020年10月3日

何時も質問に答えて頂き感謝しております。
以前、腫瘍マーカーが同時に3タイプ上昇し再度の血液検査でも微小の上昇があり脳のMR I異常なし、PET診断を行い昨日結果を聞きに行きました。

肝臓、肺、骨(肋骨、それと尾骨?だと思います)に転移が見られました。
主治医は半年に一度、CT、血液検査、1年に一度、骨シンチを行い7月の検査では共に画像には異常が無かったのに今回の診断には絶望してしまいました。
そもそも、ki67が50だったのにルミナルAの診断、オンコタイプの話すらない、こちらは知っていたのですが提案してやっておけば良かったの後悔、CT、骨シンチをやった意味は無いのではないか、など申し訳なかったのですが主治医にあたってしまいました。
主治医も100人に1人いるかどうかの症例で全く予測して無かったと言われました。

今後の方針は来週の月曜日に造影CTを撮り(脳も)その後、T C療法3週に1回を4クール、並行してパクリタキセル、その後、フェソロデックス、内服薬のゼローダ、インブラス、ページニオのどれかを服用していくとの事です。

長くなりましたが質問させて頂きます。

1、ルミナルAのステージ1、腫瘍径が1センチ、悪性度2、その他のデータもki以外はルミナルAなのに2年での転移は稀なのでしょうか?主治医に稀なケースと言われました。

2、PET診断は確定なのでしょうか?(特に肝臓)また造影CTで再び脳も見るとの事ですがMR Iとはちがうのでしょうか?
3、やはり、肝臓の転移が不安です。
肝臓への転移はその他のより厳しいのでしょうか?
4、以前、造影MR Iの撮影30分後、気分が悪くなり以降、使用してません。
今回は必要との事で不安です。
造影剤は必要でしょうか?

5、抗癌剤の副作用は人それぞれと聞きますが、副作用の起こりやすい体質とかあるのでしょうか?

6、隣県の大学病院では遺伝子の検査を行い患者に最適な抗癌剤を選択できると聞きました。
そのような事は出来るのでしょうか?
また、癌もコロナの様に変異するのでしょうか?するならば私の癌にはノルバデックスは効かなくなったとの理解でよろしいでしょうか?

7、不安で心が折れそうです。
田澤先生ならばどの様な治療方針をお考えなされるでしょうか?
以上、答えられる範囲でお教え頂ければ幸いです。
宜しくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは田澤です。

再発が見つかったとのこと、お気持ちお察しします。

「T C療法3週に1回を4クール、並行してパクリタキセル、その後、フェソロデックス、内服薬のゼローダ、インブラス、ページニオのどれかを服用」
⇒EC(anthracyclin)の勘違いでは??

質問者は抗がん剤未治療なのだから、まずはanthracyclin⇒そしてtaxane(肝転移があるのであればbavacizumab + paclitaxel)
が標準的(再発には標準治療はありませんが)だと思います。

★個人的には EC⇒bevacizumab+paclitaxel⇒(可能な限り画像上完全緩解を狙う)⇒Fulvestrant + palbociclib (LH-RHagonistの併用考慮)による維持

「1、ルミナルAのステージ1、腫瘍径が1センチ、悪性度2、その他のデータもki以外はルミナルAなのに2年での転移は稀なのでしょうか?主治医に稀なケースと言われました。」
⇒ステージ1だと5年無再発生存は92.1%となります。『今週のコラム 247回目 診断(検診で「何かある?」と言われた方、「これって、しこり?」と感じた方へ)vol. 3 「乳癌」』参照のこと

 つまり、8%近くの方は5年以内に再発しています。凄く珍しいという数字ではないでしょう。

「2、PET診断は確定なのでしょうか?(特に肝臓)」
⇒(画像を見ていませんが)そうだと思います。

「また造影CTで再び脳も見るとの事ですがMR Iとはちがうのでしょうか?」
⇒脳MRIを撮影しているのですね? それであれば脳の造影CTを撮影する理由が不明です。

「3、やはり、肝臓の転移が不安です。
肝臓への転移はその他のより厳しいのでしょうか?」

⇒大きさ次第、治療反応性次第ではありますが…
 重要なポイントとなります。

「4、以前、造影MR Iの撮影30分後、気分が悪くなり以降、使用してません。
今回は必要との事で不安です。
造影剤は必要でしょうか?」

⇒それは主治医と相談しましょう。

「5、抗癌剤の副作用は人それぞれと聞きますが、副作用の起こりやすい体質とかあるのでしょうか?」
⇒個人差です。

「6、隣県の大学病院では遺伝子の検査を行い患者に最適な抗癌剤を選択できると聞きました。
そのような事は出来るのでしょう」

⇒まずは標準治療(で使用する薬剤)を行います。

 あくまでも、「標準治療を行い効果が無かった場合」に適応となります。

「田澤先生ならばどの様な治療方針をお考えなされるでしょうか?」
⇒上記★です。

 
 

 

質問者様から 【質問4 】

遠隔転移後の治療方針について
性別:女性
年齢:54歳
病名:
症状:軽度の倦怠感と時々腰痛があります
投稿日:2020年10月16日

何時も、お忙しい中質問にご回答下さり有難うございます。

先日、造影CTの結果を聞いて来ました。

結果は、多発性肺転移(微小なもの)骨転移(右腰の辺りに小さなもの2ヶ所)肝臓は造影してみたが脂肪肝が濃くて、ボヤッとしてわかりにくい、おそらく2cmと1cm位が2ヶ所ということでした。

今後の治療方針として、やはりTC療法(ドセタキセル+シクロホスファミド)をその後パクリタキセル(PTX)、フェソロデックス注射、内服薬(ゼローダ、イブランス、ベージニオのいずれか)と言われました。

そこでいくつか質問があります。

1.田澤先生はEC療法から始める(抗がん剤未使用なので)と言われました。
ECとTCの違いは何なのでしょうか?例えば、抗がん剤の強さや、アレルギー反応が出やすいなどあるのでしょうか?
(私はMRIの造影剤や内服薬で合わないものがあり心配です)また、どちらを先に使用するかで今後の治療にメリット、デメリットがあるのでしょうか?田澤先生は、最初に強い抗がん剤で叩き画像上完全緩解を狙い、維持と言うお考えのもとでで、最適な治療方針を提示してくださったのは承知してますが、アレルギーわ起こしやすい体質でも大丈夫でしょうか?

2.今回も血液検査で肝機能など全く異常ありませんでしたが造影CTで強度の脂肪肝があると言われました。
肝臓転移は抗がん剤の治療反応性次第で重要なポイントになるとのご回答でしたが、
脂肪肝があると抗がん剤が効きにくいなどあるのでしょうか?

3.これから抗がん剤の効果をみるために造影CTで確認していくと言われました。
脂肪肝が強いままだと画像が見えずらいのではと思い、改善するためには運動と食事療法を続けること以外に何か気をつけることがありますか?

4.出来るだけ長く日常生活を続けたいと思います。
肝機能が悪くなり治療が出来なくなることが一番怖いです。
そうならないために、今、こらから私にできることは何なのでしょうか?

5,骨転移の治療の注射をすると、骨の壊死を起こすので抜歯を行ってはいけないとの事でしたが、これからの私の抗がん剤治療中に抜歯や根幹治療を行なっても大丈夫でしょうか?

6.主治医からもセカンドオピニオンを勧められており予約をしています。
もし、これから転院になると治療開始が来月になるのではと思っています。
遠隔転移がわかってから1ヶ月経ちますが大丈夫でしょうか?

7.転院した場合、電車など乗り継ぎ片道1時間半から2時間くらいかかります。
今のところ軽度の倦怠感と腰痛しかありませんが、
再発治療で遠方に通うことは可能でしょうか?

焦りとショックで考えがまとまらないままの質問で申し訳ありません。
ご回答頂ける範囲でよろしいです。
宜しくお願いします。

 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは田澤です。

私と、その主治医の考え方の違いがあったとしても「再発治療にスタンダードがない」以上、仕方がありません。
ご了承を。

「1.田澤先生はEC療法から始める(抗がん剤未使用なので)と言われました。
ECとTCの違いは何なのでしょうか?」

⇒抗がん剤治療の基本

Key drugは anthracycline(EC, AC, FEC, FACの内の「A」:Adriamycin
「E」:epirubicin)とtaxane(TC, docetaxel, paclitaxel この場合の「T」はdocetaxelです)です。

つまり質問者が勧められているのはtaxane(TC)です。
cCR(画像上完全緩解)を目指すには、これらKey drugの両方(つまりanthracycline及びtaxane)をやった方がよい。というのが私の考え方です。

つまり、まずanthracycline(EC) その後taxane(この場合、paclitaxelをbevacizumabに組み合わせると最強となります)

★上記で(可能な限り)cCRを狙い、それを維持(palbociclibやabemaciclibなどのCDK4/6 inhibitor + Fulvestrant で)

「田澤先生は、最初に強い抗がん剤で叩き画像上完全緩解を狙い、維持と言うお考えのもとでで、最適な治療方針を提示してくださったのは承知してますが、アレルギーわ起こしやすい体質でも大丈夫でしょうか?」
⇒その通り。

「2.今回も血液検査で肝機能など全く異常ありませんでしたが造影CTで強度の脂肪肝があると言われました。
肝臓転移は抗がん剤の治療反応性次第で重要なポイントになるとのご回答でしたが、脂肪肝があると抗がん剤が効きにくいなどあるのでしょうか?」
⇒ありません。(考えすぎ)

「3.これから抗がん剤の効果をみるために造影CTで確認していくと言われました。」
⇒まずは腫瘍マーカーが「手軽な」治療効果判定となります。

「脂肪肝が強いままだと画像が見えずらいのではと
思い、改善するためには運動と食事療法を続けること以外に何か気をつけることがありますか?」

⇒ありません。

「4.出来るだけ長く日常生活を続けたいと思います。
肝機能が悪くなり治療が出来なくなることが一番怖いです。
そうならないために、今、こらから私にできることは何なのでしょうか?」

⇒上記で十分です。

「5,骨転移の治療の注射をすると、骨の壊死を起こすので抜歯を行ってはいけないとの事でしたが、これからの私の抗がん剤治療中に抜歯や根幹治療を行なっても大丈夫でしょうか?」
⇒その場合には「一時的に」denosumabを休薬して(半年くらいしてから)行えばいいのです。

「6.主治医からもセカンドオピニオンを勧められており予約をしています。
もし、これから転院になると治療開始が来月になるのではと思っています。
遠隔転移がわかってから1ヶ月経ちますが大丈夫でしょうか?」

⇒それを承知で主治医は勧めているわけだから何ら問題ありません(緊急性があれば、そのようにはしない筈)

「7.転院した場合、電車など乗り継ぎ片道1時間半から2時間くらいかかります。
今のところ軽度の倦怠感と腰痛しかありませんが、再発治療で遠方に通うことは可能でしょうか?」

⇒治療効果がでてくれば症状は改善します。全く問題なし。



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