Site Overlay

放射線療法

[管理番号:92]
性別:女性
年齢:53歳
1月に温存で、左胸上部内側 手術しました。
T1N0M0ステージⅠです。
放射線療法がはじまります。
左胸のため心臓への障害が心配です。
リニアック IMRT トモセラピー についてのよい方法など御意見お願いします。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 術後の放射線治療に対する不安。
 いろいろ気になると思います。
 きっと、「担当の放射線医の説明」に加え、ご自分で「ネット等で調べた」事だと思います。
 それでは回答します。

回答

 「ステージⅠでの温存乳房照射」では領域リンパ節は照射野には含めません。
 その場合の温存乳房照射では心臓が照射野にかかるリスクはそれ程高くはありません。(胸郭の形や乳房により差がありますが…)
※リンパ節転移があった場合には、(胸骨傍領域も照射野に含めることがあり)その場合には、リスクが増加します。
 
 ただ、肺などが照射野に入ることによる「放射線肺臓炎」のリスクを考えると、間違い無く「トモセラピー」の方が「リニアック」より優れています。
 トモセラピーはIMRT:intensity- modulated radiation therapyとIGRT:image-guided radiation therapyを用いて「余計な部位に照射されないような」優れた照射法です。
 
●(心臓にかかわらず)後々の晩期障害を考えるとトモセラピーで行う事をお勧めします。