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定期検査

[管理番号:1310]
性別:女性
年齢:52歳
 
 

質問者様の別の質問

質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。
質問者様の別の質問は下記をクリックしてください。
管理番号:1381「乳癌と食品

 
 
テレビで毎日のように乳癌の手術をされたタレントさんの事をやってますが、定期的に検査をしていたにも拘らず、乳房全摘でリンパにも転移があり、5年生存率が50%との診断を聞き検査をした結果が問題なくても心配になります。
乳がんは早期発見、治療で治ると聞きます
田澤先生は今回の事をどう思われますか
毎年きちんと検査をして、あとどういう風に気をつければいいか教えていただけたらと質問しました。
よろしくお願いします
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
この質問は、診療中も患者さんに聞かれました。
私は、某タレントさんが「どのような形の検診をどこで受けていたのか?」勿論詳細は知らないので、私の私的なコメントとなります。
私が知っている限りでは「毎年超音波検査もしていた」との事ですが、ここに注目しました。
マンモグラフィでは年齢的に「初期の癌を発見できない」ことはありえますが、本来「超音波では、かなり小さな癌も発見できる」のです。
しかも「乳頭付近」だとすれば、「超音波技術の差」が最もでる部位です。
トップページの「FAQ」の「マンモと超音波の違い」に記載しているように「超音波は術者によって差がでる」
単純に「原因はそこ」だと思っています。(重ねて言いますが、私的な感想です)

回答

「田澤先生は今回の事をどう思われますか」
⇒お答えしずらいので、一般論として回答します。
 「超音波の技術は術者により個人差が大きい」「有る病院では異常無し、とされても優れた医師であれば異常と解る場合も少なくない」 これは事実です。今回の件に当てはまるかは勿論不明です。(あくまでも一般論です)
 
 また、一般論として、「乳癌はそんなに早く進行しません」
 
「毎年きちんと検査をして、あとどういう風に気をつければいいか教えていただけたら」
⇒信頼できる医師を見つけることです。
 世間が良く言う様に「有名病院や大病院であれば安心」という意識は危険です。
 その手の病院の若い医師は「経験が浅い」し、「早期発見に対する熱意」は感じられません。
 
 

 

質問者様から 【質問2 超音波技師の腕】

早々の回答ありがとうございました。
乳がんはゆっくり進行すると書いてありましたが、タレントさんの乳がんは1年で2.
5センチになったわけではないということですか
きちんと検査をしていれば見つかったとしても早期発見となると思っていいのだと
思いますが、超音波技師の腕の判断はどこにあるのでしょうか
判断するためにはどんな事に注意すればいいのでしょうか
信頼出来る医師とはどんな医師でしょうか
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「超音波技師の腕の判断はどこにあるのでしょうか」
⇒それを知る事は不可能です。
 しかも「検査技師さん」に「最高の技術を期待」することは不可能です。
 ♯ 我々、現場の医師との決定的な違いは、その人が結果どのような疾患だったの
か、つまり「結果を知らない」のです。
 たとえば、「短期的な結果(例えば、経過観察とします)」は知る事ができる
かもしれません。(実質殆ど不可能ですが)
 ただ、「経過観察した後に、結局何であったのかという結論」は現場の医師に
しか解らないのです。
 実際のところ「検診」の精度については「当たり外れがある」と考えるしかありません。
 
「信頼出来る医師とはどんな医師でしょうか」
⇒「自分で超音波を操作して診断から治療まで一貫して診る」医師です。
 自分で、その患者さんを「超音波」して自分で「針生検」して、自分で「手術」を
して、自分で「病理結果を確認」して、自分で「そのまま術後経過をみる」医師です。
 そうでなければ、「どのような所見が結局、どのような組織結果で、最終的にどの
ような(予後を含めた)状況なのかは解らない」のです。
 ○私は仙台時代から一貫して「自分で超音波して、画像診断から針生検、そして手
術、術後」と見てきました。
 ここ東京に来て、(特に大学病院や○研○○などの大病院では)「検査技師が超
音波検査をしている」ことを目の当たりにしました。
 「これでは、超音波技術は一流になれない」そう思いました。
 技師の超音波での写真を判断しても「全く経験になりません」
 超音波は「マンモグラフィーとは決定的に異なり」自分で操作しないと「いろい
ろな場面を捉えることができない」ので、「繰り返しの(自ら操作する)経験が必
要」なのです。