[管理番号:482]
性別:女性
年齢:49歳
2週間程前に細胞診検査の結果、切除手術及びリンパ節郭清に加え、術前後の化学療法を勧められています。
現在、さらなる検査を待っている状態ですが、ここ2~3日でシコリの腫れが痛み出し、赤くなってきています。
そんなに急いで摘出しなくてはいけないといった感じでは無かったのですが、心配になって来ました。
仕事を続けて行きたいので、化学療法は避けたいと考えておりますが、切除手術のみでリンパ節は取らず化学療法も受けないという選択はあるのでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
2週間前の「細胞診検査」とは「針生検」の事だと信じたいところです。
回答
「切除手術及びリンパ節郭清に加え、術前後の化学療法を勧められています」
⇒「センチネルリンパ節生検ではなく、リンパ節郭清を勧められている」事実からは、「(画像上、明らかな)リンパ節転移を認める」のだと想像します。
「術前後の化学療法」を勧められているのは「サブタイプがトリプルネガティブ」なのでしょうか?
もしも「ルミナールB」ならば、「ホルモン療法と化学療法を勧められています」となるでしょうし、「HER2タイプ」であれば「ハーセプチンと化学療法を勧められている」となる筈だからです。
「切除手術のみでリンパ節は取らず化学療法も受けないという選択はあるのでしょうか?」
⇒化学療法を受けないという「選択肢」はあります。(化学療法はあくまでも、再発予防だからです)
ただし、「もしも明らかなリンパ節転移所見があるのであれば」リンパ節は取らなくてはなりません。
いずれ、リンパ節転移が「どんどん大きくなって」大変なことになるからです。
◎治療と予防は区別しなくてはなりません。
「乳腺の腫瘍とリンパ節転移」があるのであれば、「乳腺の手術とリンパ節郭清は治療」にあたります。 ♯化学療法は「予防」となります。
「治療」は最低限行わなくてはならないものであり、「予防」は本人の意思でいいと思います。
★ただ、「正確な技術による、リンパ節郭清」であれば、「仕事にも生活にも支障にならない」事は強調しておきます。