Site Overlay

組織診断の結果

[管理番号:3059]
性別:女性
年齢:41歳
お忙しいところ、すみません。
お願い致します。
マンモトーム結果
乳管内増殖性病変 ERがびまん性に陽性となり
CK5 6 は基底層のみに陽性でモザイク状になっていません。
LOW grade DCISが示唆され
ますが病変が小さい為疑診と致します。
との結果でした。
マンモグラフィー 石灰化あり
その他の針 と分泌液の細胞診では問題ありませんでした。
この組織診断で早期癌で間違いないと思うと言われたのですが、
先生もそう考えられますか?
教えてください。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「マンモグラフィー 石灰化あり」「マンモトーム結果」
⇒これらから「石灰化に対するステレオガイド下マンモトーム生検(ST-MMT)」での診断で間違いありませんね?
 
「乳管内増殖性病変 ERがびまん性に陽性となりCK5 6 は基底層のみに陽性でモザイク状になっていません。LOW grade DCISが示唆」
⇒これはまさに、その通りです。
 ただし「病変が小さい為疑診と致します」とあるように、「病変の採取量不足」による「疑い」どまりとなります。
 ○この場合どうするか?
 「石灰化」の場合には「再度ST-MMTをする」よりは「外科的生検(乳腺部分切除)」をお勧めします。(再度のST-MMTでは「同じ結果」となることが推測されるからです)
  ♯これに対し、「しこり」の場合には「腫瘍というターゲットがしっかりしている」ので「(超音波ガイド下)マンモトーム生検をもう少し丁寧に行う」ことで確定診断を得られる可能性は高いです。
   
「この組織診断で早期癌で間違いないと思うと言われたのですが、先生もそう考えられますか?」
⇒その可能性が高いですが…
 この結果は、あくまでも「疑い」なのでこの段階で「癌としての治療はすべきではない」と思います。(具体的にはセンチネルリンパ節生検など腋窩の操作は行うべきではありません)
 ○あくまでも「病巣を大きめに摘出(外科的生検)」して、「まずは診断を確定させる」ことが必要です。