乳がんの手術は江戸川病院|乳がんプラザ

[管理番号:5932]
性別:女性
年齢:34歳
今分かっている事が
硬がん
浸潤径8センチ
リンパ節転移3個
ホルモン強陽性です。
田澤先生は予後はステージで決まる。
同じステージでも浸潤径の大きい人の方が
再発しやすい傾向にある、と経験されているのですよね。
多発の場合は足し算せずに一番大きい浸潤径を見るとありました。
そこで疑問なのが、
例えば同じ5センチの腫瘍でも、
・一塊での5センチ
・多発で2センチ+3センチ=5センチの場合、腫瘍の面積などは変わらないと思いますが、
後者は浸潤径3センチとみなされ、ステージも2となりますよね?
一塊の腫瘍の方が高リスクになる何か理由があるのでしょうか?
私は浸潤径が8センチ程ありました。
予後に関わるステージも3。
一部皮膚にも浸潤があったようでステージ3bだと思います。
先生の患者さんで、私と同じ位の浸潤径でも再発せず5年以上経過している方も少なからずおりますか?
田澤先生からみて「再発高リスク」と思うのはどのうな状態の患者さんなのでしょう。
浸潤径がここまで大きい人をあまり見かけません。
それとネットに載っている再発率は、抗がん剤治療やホルモン治療など、必要な標準治療を行った時の数値ですか?ステージ3の10年生存率は50%程度と考えてよろしいですよね。
長文失礼しました。
宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「そこで疑問なのが、例えば同じ5センチの腫瘍でも、・一塊での5センチ・多発で2センチ+3センチ=5センチの場合、腫瘍の面積などは変わらないと思いますが、後者は浸潤径3センチとみなされ、ステージも2となりますよね?一塊の腫瘍の方が高リスクになる何か理由があるのでしょうか?」
⇒これは「よく考えれば」解る筈です。
 「早期乳癌」が(たまたま)2つ存在する場合に、「2つあるから(足すと)進行癌になるね!」みたいな発想自体、不自然に感じませんか?
 癌は、増大する(成長する)過程で、(周囲の)血管やリンパ管に浸潤する能力を獲得し、やがて「転移が成立」する。
 「小さな癌」が2つあっても、それぞれが「その能力を獲得する前に」発見され、
手術して除去されてしまえば(その時点では)「転移が成立していない」可能性が高いのです。
 それに対して「1つの大きな癌」の場合には「その能力を獲得した後に(発見され)」手術しても、(その時点で)「すでに転移が成立している」可能性が高くなのです。
「先生の患者さんで、私と同じ位の浸潤径でも再発せず5年以上経過している方も少なからずおりますか?」
⇒勿論!
 良く考えてみてください。
 皆さんが心配するのは解りますが、実際には(術後補助療法をすれば)3期でも10年生存率は70%を超えるわけです。
 どんな状況の患者さんでも「再発リスクの方が高い」ことはありません。
「田澤先生からみて「再発高リスク」と思うのはどのうな状態の患者さんなのでしょう。」
⇒短期間で(こちらの想像を超えて)増大する患者さんです。
 その意味で単に「大きくなるまで気づかなかった」とか、(あってはいけないのですが)「長期間、正しく診断されずに医療機関に経過観察されてきて、大きくなってから癌と診断された」方は、それとは異なります。
 ♯特に後者は(逆に言うと)「数年間何事も起こらなかった」わけだから、それだけ「大人しい」とも解釈できます。
「それとネットに載っている再発率は、抗がん剤治療やホルモン治療など、必要な標準治療を行った時の数値ですか?」
⇒全て(標準治療をしている症例もしていない症例も)を含んだ数値です。
 しかも古いデータでは「標準治療自体、存在していない(または、医療機関によってバラつきがあった時代」であることに注意が必要です。
 乳癌診療が(一般外科の手を離れ)乳腺専門医によって行われてきたのはここ10年(地域によってはここ2~3年)の話なのです。
「ステージ3の10年生存率は50%程度と考えてよろしいですよね。」
⇒??
 『今週のコラム113回目 つまり勝負は2回あります。1回目は早期発見、これによりA群である確率を上げ、そして第2の勝負は術後治療によりB群となる確率を上げる事なのです。』の中に記載しているデータでは、70%以上ありますよ。
今週のコラム 113回目 つまり勝負は2回あります。1回目は早期発見、これによりA群である確率を上げ、そして第2の勝負は術後治療によりB群となる確率を上げる事なのです。
 
 

 

質問者様から 【質問2 気になる症状について】

性別:女性
年齢:34歳
前回の質問No.5932です。
術後1年半
浸潤径8センチ
リンパ節転移3個
ホルモン強陽性
現在ホルモン治療中です。
前回はお答えいただきありがとうございました。
最近気になる症状があります。
胸の辺りがモヤモヤして重苦しい感じというか…圧迫感と、背中の痛みです。
胸の症状としましては、咳は出ません。
ただ何となく息苦しくて100%吸えてない感覚・横になるとさらに胸あたりが圧迫される気がする。
素人考えだと肺か気管か、食道または心臓?あたりのような気がします…
(乳がん気管支転移した方をTVで見た事があったため不安です)
背中の痛みはいつもあるわけではないですが、肩甲骨の筋肉痛のような感じに加え
今日あたりから背骨(首の骨あたり)と少し腰も痛むようになりました。
どちらの症状も日常生活には影響しないレベルではありますが…
このような症状は肺転移、骨転移の可能性もあるでしょうか?
骨転移の典型的な痛みや症状があれば知りたいです。
また、放射線治療終了から1年ちょっとですが、晩期障害として何か影響してるのでしょうか?
今のところ腫瘍マーカーは異常はないようです。
(CTなどは術後はしていません)
胸の症状が胸水の影響ではないかと心配しています。
もし胸水だとしたら、マーカーも異常を示すのでしょうか?
ホルモン治療の副作用なのか、それとも他の検査をする必要があるのかなど教えて頂きたいです。
宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
まず、このQandAで皆さまからの悩みを読んでいて一番感じる事は…
「症状を転移と結び付けがち」だということです。
勿論、心配な気持ちも理解はできますが、実際には「転移に症状は殆どない」のです。
例)
 鎖骨のあたりに違和感を感じ、「鎖骨上リンパ節転移?」と気にしている方
 ⇒実際には「鎖骨上リンパ節に転移しても、全く症状はない」のです。
  鎖骨上リンパ節は「大きくなれば」触診で触れるようになりますが、それでも
「違和感とか痛み」の原因とはなりません。
  ♯このケースではほぼすべて(100%)ホルモンの刺激症状が原因です。
 咳が気になる、「肺転移?」と気にしている方
 ⇒実際には「肺転移」で「咳や呼吸困難」などの症状が出るには、相当転移が増大しなくては起こりません。
  もしも肺転移ならば、そんな症状が出る相当前に「腫瘍マーカーが上昇」して診断されます。
「このような症状は肺転移、骨転移の可能性もあるでしょうか?」
⇒肺転移の症状には思えません。(上記コメントどおり)
「骨転移の典型的な痛みや症状があれば知りたいです。」
⇒どうしても気になるなら…
 
 気になる部位を単純レントゲン撮影してもらいましょう。
「放射線治療終了から1年ちょっとですが、晩期障害として何か影響してるのでしょうか?」
⇒「1年ちょっと」を「晩期障害」とはいいません。
 ただ、(晩期障害ではないですが)「放射線肺臓炎」は照射終了後半年~1年にピークがあるので、その可能性は否定できません(胸部レントゲンを撮影すればすぐに解ります)
「今のところ腫瘍マーカーは異常はないようです。」
⇒「症状を引き起こす程の、進行した肺転移」で腫瘍マーカーが正常ということは、ありえないことです。
「胸の症状が胸水の影響ではないかと心配」
⇒全く根拠がありません。
 胸水の症状としては「体動時に咳」「坂道や階段で息切れ」です。
「もし胸水だとしたら、マーカーも異常を示すのでしょうか?」
⇒マーカー以前に…
 症状が全く異なります。
「ホルモン治療の副作用なのか、それとも他の検査をする必要があるのかなど」
⇒ホルモン療法の副作用でしょう。
 どうしても気になるなら、「痛い部分を単純レントゲン」してもらえばいいのです
(骨シンチは不要)





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