乳がんは早期発見、早期治療を目指しましょう。乳がん手術は江戸川病院|乳がんプラザ



[管理番号:3922]
性別:女性
年齢:44歳
初めまして。
ご多忙と存じます。
早速ですが、よろしくお願い致します。
2012年4月 右乳癌発症
・ステージIIb
・抗がん剤点滴実施
2012年12月 右乳癌部分切除
・センチネルリンパ節生検実施、リンパ節への転移なし
・放射線治療実施
・タスオミン服用
2016年10月 右乳房内再発
・タスオミン服用中止
・CT.MRI.PT実施。
CT:右乳房の内側(A領域相当部)に15mmの腫瘤様の軟部濃度あり。
N0M0
相当(みぎ乳癌s/o)。
転移なし。
MRI:右乳房A領域、1~2時の方向に早期より造影増強される腫瘤あり
(20×17×15mm)。
粘液癌の様子。
右乳癌T1orT2 N0相当。
転移なし。
PT:右乳房上内側部に13mm大の結節。
FDG集積(SUVmax3.24)。
皮膚・
胸筋への浸潤はなし。
他、異常集積なし。
右乳房部分切除後、右乳房内
再発。
以上、わたくしの癌の情報となります。
現在、わたくしの希望としましては、
・乳房全摘出と再建手術を同時にしたい旨を主治医に伝えたが、無理だと言われた。
が、どうしても同時に行いたい。
本当に無理なのかを知りたい、どうにか同時にする方法や場所はないのか知りたい。
・再建手術の際、自分の皮膚をなるべく残したい。
・乳房全摘出手術の術式のうち、どの術式が可能であるのかを知りたい。
であります。
ご判断していただくにあたり、他に必要な情報がありましたら、お教えください。
駄文、失礼がありましたらお許しくたさい。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
温存術後4年目の「純粋な乳房内再発」ですね。
「どうしても同時に行いたい。本当に無理なのかを知りたい、どうにか同時にする方法や場所はないのか知りたい。」
⇒乳房内再発の場合には(初回手術とは異なり)原則として「同時再建はせずに、2次再建を選択」することが推奨されます。
 
 (それでも希望される場合には)「日程的な問題」の他に「胸筋浸潤が無いこと」などの条件が必要となります。
「再建手術の際、自分の皮膚をなるべく残したい。・乳房全摘出手術の術式のうち、どの術式が可能であるのか」
⇒乳房内再発を考えれば「乳頭乳輪は残さず」通常の乳房切除が安全と思います
 つまり(同時再建する場合には)
 「乳房切除(勿論、腋窩郭清は不要)」+組織拡張器留置(後日インプラント入れ替え)もしくは「自家組織再建」となります。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

以前にも質問させていただきました。
先生に頂いたアドバイスと主治医との相談から右乳房全摘からの再建を選択し、11/(中旬)に全摘手術をしました。
その時に採った生検結果が以下になります。
病名:右乳癌
腫瘍の大きさ:14×12mm
浸潤径:14×12mm
脈管侵襲:リンパ管(-)、血管(-)
リンパ節転移:(転移数/摘出数)0/1
ホルモン受容体:エストロゲン(+)、プロゲステロン(+)、HER-2癌遺伝
子(+) → トリプルポジティブ
サブタイプ:ルミナルB HER-2陽性
組織学的異型度:グレード3
ki67:70%
病期:T1 N0 M0 →stage1
主治医からは
FEC 4クール
DOC 4クール
ハーセプチン 18回
LH-RHアゴニストの注射
という治療を提示されました。
田澤先生にお聞きしたいことは
①主治医に確認し忘れたのことですが、元々再発と聞いていました。
が、2014年時にFEC及びDOCの抗がん剤治療は行なっています。
再度の抗がん剤治療になるということは再発ではなく、同乳房内の原発ということですか?
また、再発の場合でも、同じ抗がん剤を再び使用することはありますか?
②抗がん剤、特にDOCはまたやりたくない気持ちがあるのですが、ハーセプチンと注射のみの治療もいうのは可能でしょうか?
③この癌の生検結果からの5年生存率、再発率、転移率のデータはありますでしょうか?ありましたら、教えていただけると幸いです。
治療実施(どんな治療かも知りたいです)、治療未実施別のもあれば教えていただけると幸いです。
④主治医が提示してきた治療に対する田澤先生のご見解をお教えください。
以上、よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
気になったのは2点
1.初回の手術で「センチネルリンパ節生検をした」のに、再度、「センチネルリンパ節生検」をしている点
 1度センチネルリンパ節生検をして「センチネルリンパ節へのリンパ管は破壊」されているので、「本当の意味のセンチネルリンパ節生検にはならない」
 純粋な「乳房内再発」なのだから、「腋窩リンパ節に(画像上)転移を疑う所見がなければ、腋窩には手をつけない」べきだと思います。
2.初回で化学療法をしていて、今回「術後化学療法そのものが必要なのか?」という議論から始まります。
 FECは初回に投与しているので、再度「アンスラサイクリン」は論外です。
 HER2陽性だから、「抗HER2療法はしておきたい」というのであれば、当然「非アンスラサイクリンレジメン」となります。
 ♯この場合には(初回でドセタキセルを施行済なので)「weeklyPTX+HERが妥当」でしょう。
「抗がん剤治療になるということは再発ではなく、同乳房内の原発ということですか?」
⇒乳房内再発です。
「また、再発の場合でも、同じ抗がん剤を再び使用することはありますか?」
⇒通常は行いません。
 特に(心毒性のある)アンスラサイクリンを用いることはありません。
「②抗がん剤、特にDOCはまたやりたくない気持ちがあるのですが、ハーセプチンと注射のみの治療もいうのは可能でしょうか?」
⇒決して(抗癌剤無しの)HER単独を行ってはいけません。
 ♯抗HER2療法は「化学療法との併用」でのみエビデンスがあるのです。
「③この癌の生検結果からの5年生存率、再発率、転移率のデータはありますでしょうか?ありましたら、教えていただけると幸いです。」
⇒乳房内再発の数値はありません。
 大前提として「乳房温存術は、(乳房内再発をしたとしても)その際に全摘すれば、最初から全摘したことと予後は同一である」となります。
「④主治医が提示してきた治療に対する田澤先生のご見解をお教えください。」
⇒そもそも担当医は「手術の際に、センチネルリンパ節生検もどきを行った」ことからも「乳房内再発の意義」について良く理解していないようです。
 まるで「初回手術であるかのような」治療方針には全く賛成しません。
 術後療法は「weeklyPTX+HER」が妥当です。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

わかりやすく治療の解説をしていただきありがとうございます!
再度、お聞かせ願いたいことを質問させていただきます。
前回質問時、生検、とお伝えしてしまいましたが、今回手術で摘出した癌の病理検査結果が前回お伝えしたものでした。
正確に医療用語を使えていなく申し訳ございません。
お聞きしたいのは以下のことです。
①再発癌の病理検査結果ということを踏まえていただき、前回お答えしてもらった先生のお考えが変わるところはありますか?
②初発時からタスオミンを服用していましたが、再発に至りましたが、
主治医からの再発後の治療にはLH-RHアゴニストの注射が含まれています。
ホルモン薬服用で再発があったのに、この注射はした方が良いものでしょうか?する場合、しない場合での違いはあるのでしょうか?
③大前提として「乳房温存術は、(乳房内再発をしたとしても)その際に全摘すれば、最初から全摘したことと予後は同一である」となります。
とのことから初発時のステージⅡbの予後データを参考にすれば良いことになりますか?またわたくしのような癌での生存率、再発率、転移率でのデータがありましたら教えてください。
何度も質問させていただきご迷惑をおかけいたします。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
考え方として「乳房内再発」はあくまでも「局所だけの問題(大雑把に言えば、初回手術時に、全摘しなかった分を今回おこなっただけ)」と捉えないと「おかしな迷路」にはいってしまいます。
物事はシンプルに考えましょう。
「①再発癌の病理検査結果ということを踏まえていただき、前回お答えしてもらった先生のお考えが変わるところはありますか?」
⇒ありません。
「②初発時からタスオミンを服用していましたが、再発に至りましたが、主治医からの再発後の治療にはLH-RHアゴニストの注射が含まれています。ホルモン薬服用で再発があったのに、この注射はした方が良いものでしょうか?する場合、しない場合での違いはあるのでしょうか?」
⇒冒頭でコメントした通りです。
 あくまでも局所再発。全身療法に手を加える必要は「本来は」ありません。
 ただ、閉経前のホルモン療法として「LH-RHagonistをこの機会に加えよう」という発想は間違いではありません。
「初発時のステージⅡbの予後データを参考にすれば良いことになりますか?」
⇒まさに、その通りです。
「またわたくしのような癌での生存率、再発率、転移率でのデータがありましたら教えてください。」
⇒ありません。
 普通に「初回手術で残しておいた乳腺を今回は摘出した」という感覚でいいのです。
 予後などは、「初回手術後」と何ら変更ないのです。
 
 

 

質問者様から 【質問4】

前回もわかりやすい解説、考え方をありがとうございます。
田澤先生に助言いただき、担当医の示す治療方針に疑問をもち、担当医が示すものだけでなく、自身で考えることができるようになってきました。
今回は2012年原発時の癌のデータを担当医からいただき、再度お伺いさせていただきたいことがあります。
よろしくお願い致します。
2012年原発時
病名:右乳癌
腫瘍の大きさ:不明
浸潤径:27×4mm
脈管侵襲:リンパ管(-)、血管(-)
リンパ節転移:(転移数/摘出数) 不明
ホルモン受容体:エストロゲン(+)、プロゲステロン(-)、HER-2癌遺伝子
(-)
サブタイプ:ルミナルA
組織学的異型度:グレード3
ki67:70%以上
病期:T1 N1 M0 →stage Ⅱa
2016年再発時
病名:右乳癌
腫瘍の大きさ:14×12mm
浸潤径:14×12mm
脈管侵襲:リンパ管(-)、血管(-)
リンパ節転移:(転移数/摘出数)0/1
ホルモン受容体:エストロゲン(+)、プロゲステロン(+)、HER-2癌遺伝
子(+) → トリプルポジティブ
サブタイプ:ルミナルB HER-2陽性
組織学的異型度:グレード3
ki67:70%
病期:T1 N0 M0 →stageⅠ
以下、質問になります。
①再発巣ではHER2陽性なので、抗HER2療法はしておきたいという前提の場合、原発巣と再発巣のサブタイプの検査結果が異なっていても、weeklyPTX+HERが妥当、という先生のお考えは変わることはありますか?
②再発巣ではHER2陽性なので、抗HER2療法はしておきたいという前提ではない場合、原発巣と再発巣でのサブタイプ結果は異なりましたが、そもそも薬物治療は行うべきでしょうか?
以上となります。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
「①再発巣ではHER2陽性なので、抗HER2療法はしておきたいという前提の場合、原発巣と再発巣のサブタイプの検査結果が異なっていても、weeklyPTX+HERが妥当、という先生のお考えは変わることはありますか?」
⇒ありません。
 以下の内容をご確認ください。
 1.初回抗がん剤としてアンスラサイクリンとドセタキセルを行っている
 2.あくまでも「純粋な局所再発」であり、本来は全身療法を変更する必要はなし
 3.(上記1.2からは)HER+weeklyPTXが妥当でしょう。
「②再発巣ではHER2陽性なので、抗HER2療法はしておきたいという前提ではない場合、原発巣と再発巣でのサブタイプ結果は異なりましたが、そもそも薬物治療は行うべきでしょうか?」
⇒質問者は「原発巣と再発巣のサブタイプの違い」に拘っているようですが…
 それに拘る必要は全くありません。
 物事はシンプルに考えましょう。(変な迷路に入るだけです)
 あくまでも、「純粋な局所再発は局所療法(だけ)が重要」「抗HER2療法は大変いい治療」
 それだけです。





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