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細胞診所見について

[管理番号:1379]
性別:女性
年齢:40歳
右胸にしこりを見つけて乳がんについて調べていたところ、こちらのHPを知りました。
先生のご意見をいただければと思い、初めてご質問させていただきます。
右胸のしこりを見つけたのは2週間ちょっと前。
乳腺科のある病院を受診し、
マンモ、エコー、細胞診をやりました。
マンモとエコーで「特に悪いものは見えない」と先生に言われていたので、細胞診の
結果もすぐさま良い結果が聞けると思っていたのですが、
『疑陽性』で再検査となり、今、針生検の結果待ちです。
細胞診の所見は以下の通りです。
「異形が比較的軽度の乳管上皮が、乳頭状、シート状に多数認める。
二相性が明確な部分もあり間質細胞も見られますが、裸核状細胞も多数みられる」
とあります。
クラス分けはありませんでしたが、先生はⅢbかなと言っていました。
病院の先生がマンモやエコーを見て「悪いところは見えない」と言うのは、ガンやそ
れ以外の悪性のものも考えてのことなのでしょうか。
葉状腫瘍という病気を知り、もしもそれだったらと思うと、とても怖いです。
上の細胞診の所見から田澤先生はしこりが何だと思われますか。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
『異形が比較的軽度の乳管上皮が、乳頭状、シート状に多数認める。二相性が明確な
部分もあり間質細胞も見られますが、裸核状細胞も多数みられる』
⇒これは「乳頭状病変」と呼ばれます。
 「乳管内乳頭腫」か「乳癌」となります。 ♯葉状腫瘍は所見が全く異なります。

回答

『病院の先生がマンモやエコーを見て「悪いところは見えない」と言うのは、ガンや
それ以外の悪性のものも考えてのことなのでしょうか』
⇒典型的な悪性所見(不整形や境界の鋸歯状所見など)が無いということです。
 比較的「境界明瞭で、綺麗な形をしている」ということだと思います。
 「乳管内乳頭腫」「嚢胞内癌」「乳頭状癌」などが推測されます。
 細胞診では「診断困難」であり、もしかすると「針生検でも確定できずに摘出生検
が必要となる」可能性さえ、あります。
 
「上の細胞診の所見から田澤先生はしこりが何だと思われますか」
⇒上記です。
 「鑑別困難=クラス3b=偽陽性」となりやすい疾患です。